たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

『レ・ミゼラブル』_2017年7月11日夜の部

2017年09月13日 18時33分55秒 | ミュージカル・舞台・映画
2017年7月11日(火)、『レ・ミゼラブル』夜の部観劇。

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 7月12日の「昨日は『レ・ミゼラブル』観劇でした」の続きをようやく綴ってみようと思います。写真を何枚も撮ったのですがタブレット端末を使いました。わたし、タップっていうのが苦手でパスワードの入力を間違えてしまい、タブレット端末からこのブログにアクセスできないためアップロードできません。また後日トライしてみます。

 日本初演から30周年記念の舞台は、チケット難だったようです。平日のチケットを取ってしまったのを後悔しましたが、3年ぶりにもう一度会いたいと思ったキャストで観劇できて、しかも客席で加藤清史郎君・憲史郎君に至近距離で遭遇するという大きなプレゼントがついてきた奇跡の観劇でした。こうしてまたわたし、仕事ができるんだっていう自分に戻ってレミゼの舞台に再会できてよかったです。3年前の帝劇凱旋公演の頃、いやその年の4月からわたしを使い捨てにする話がクソな会社で進んでいたことに全く気付いていなかったことを思うと悔しいし、なんか自分バカみたいじゃんって感じですが、精一杯わたしは仕事をしてきました。おかしいのは会社で、わたしはなんにもおかしくないのでもうやめましょう。

 あらためて

 ジャン・バルジャン  吉原光夫

 ジャベール      川口竜也
 
 ファンティーヌ    和音美桜

 マリウス       海宝直人
 
 エポニーヌ      唯月ふうか
 
 コゼット       小南満佑子
 
 テナルディエ     駒田一
 
 マダム・テナルディエ 鈴木ほのか
  
 アンジョルラス    上原理生

 内容についてのあれやこれやは2013年の観劇日記でかなり語ったのでここには書きません。春に入籍された吉原さんバルジャンと和音さんファンテーヌ、お二人の場面を拝見するのが楽しみでしたが、和音さんファンテーヌの美しさ、強さ、儚さに圧倒されました。素敵でした。歌声に渾身の魂がこもっていて技巧的に上手だという域をはるかに超えるものがありました。心がふるえました。市長となったバルジャンにあなたのせいで工場を追い出されたと抗議する場面の強さ、コゼットを思いながらバルジャンの腕の中で旅立っていく場面。バルジャンとファンテーヌの魂と魂がぶつかりあい、ふれあうような演技に息を呑みました。

 和音さんファンテーヌ、色々な組み合わせがあるので初見でした。2011年からつとめたこの役を今回で卒業されるんですね。大阪で千穐楽を迎えたあとのブログにこう書かれていて沁みました。最後に拝見できてよかったです。

「ファンティーヌ この人の人生を生きられて とても幸せでした。

 人から見て、幸せでなくとも

 精一杯生きて、生き抜けば、それが幸せなんだと

 彼女を通して教えて貰ったような気がします。」

 わたしは和音さんファンテーヌに精一杯生きることの大切さ、自分の人生をあきらめずに生きることを教えられたような気がします。和音さん、10月に『レディ・べス』でまたお会いします。

 吉原さんバルジャン、川口さんジャベール、二幕、学生たちのバリケートに忍び込んだジャベールを撃ったふりをしてバルジャンが逃がす場面。舞台袖で演じられるのをオペラグラスでしっかりと見届けました。バルジャンに許されたジャベールの心の中が崩壊していく場面。それまで正義の塊のようだったジャベールが崩れていくんですね。下水道でバルジャンをさがすときの必死さ、一幕で逃れようとするバルジャンと鎖でつなごうとするジャベールが歌いながら対決する場面の迫力・・・。こうして思い出しているとやはりきりがなくなります。3年前よりもさらにさらにお二人とも役柄に同化されていて魂の舞台。ジャベールの「スターズ」が帝劇せましと響き渡っていました。二幕で魂が崩壊したジャベールがセーヌ川に身を投げる場面が何回拝見してもぐっとせまってきます。どう解釈するのか、答えはないと思います。毎回毎回ジャベールの魂に思いを馳せる場面です。吉原さんバルジャンはほんとに大きくってあったかい、素のお人柄があらわれているバルジャンだったと思います。2013年帝劇大千穐楽のカーテンコールでのお話が思い出されました。バリケードの「彼を返して」が沁みました。あの場面もこの場面も思い出深く、きりがないのですがまたレミゼの舞台に戻ってくることできたと感慨深いことしきりでした。


 海宝直人さんは初見、こりゃもてるでしょ、っていう納得のマリウス。エポニーヌの気持ちに全く気付かない鈍感さがいい意味でもどかしく腹がたつぐらいでした。コゼットにひとめぼれするとエポニーヌに、居所を調べてほしいと頼む場面なんて、エポニーヌの気持ちになるとなんとも切な過ぎました。歌が上手なのはいうまでもありません。唯月ふうかちゃんのエポニーヌも歌うまでした。昨年12月の『クロス・ハート』の時とは歌い方の雰囲気も全く変わっていたし、一幕終盤のバリケードを背負って立つ場面、どうなるかなと思いましたがしっかりとした立ち姿でした。可愛い雰囲気があるのは唯月さんの持ち味かな。

 コゼットの小南満佑子さんは、エリザベートでトート・ダンサーのおひとりだった小南竜平さんの妹さん。納得の可愛さでした。歌声も素敵。バルジャンにしっかりと守られながら清らかに育ってきた感がよくでていたと思います。マリウスと出会ってから、どうしていつも二人だけなの?ってバルジャンに訴えかける場面の清らかさが特に印象的でした。海宝さんマリウスとお似合いですね。

 駒田一さんのテナルディエは、何回目になるでしょうか。安定のお茶目ないやらしい悪役ぶりでした。一番の見せ場である宿屋で歌う場面、マダム・テナルディエと街でバルジャンにたかろうとする場面、下水道でマリウスの時計を頂戴する場面、マリウスとコゼットの結婚式に忍び込む場面・・・、思い出すとやはりきりがありませんがこの人でないと出せない可愛いいやらしさ満載でした。以前ご本人もどこかで話されていたと思いますがテナルディエをライフワークとして続けていただきたいです。

 初演でコゼットを演じた鈴木ほのかさんのマダム・テナルディエ、細い体でどうなるのか想像がつきませんでしたが鬘と衣装とマダム・テナルディエになっていました。鈴木さんらしい可愛らしさのあるマダム・テナルディエだったと思います。谷口ゆうなさんの休演で連投が続いていたせいか、お疲れ気味な感じでちょっと心配でしたが歌と演技の安定さはさすがだと思いました。

 上原理生さんのアンジョルラスは、声がよすぎて、あまりにもアンジョルラスに同化していて言葉がありませんでした。この方の「闘うものの歌がきこえるか♪」を聴かないとレミゼの舞台を観劇した気になりません。まだまだ続けていただきたいです。

 前回のレミゼでジャベール役をけがのため途中降板された鎌田誠樹さんの元気なお姿に、『ミス・サイゴン』に続いて会えたのも嬉しかったです。

 あれやこれやと思い出しているときりがなく、ながくなってきたのでこのあたりでおしまいにします。写真は後日タブレット端末で無事にログインできればアップします。やっと書けました。訪問してくださった方、ありがとうございます。