2022年2月に日生劇場で上演される松本白鷗さん主演『ラ・マンチャの男』の制作発表会見レポートがおけぴネットに掲載されました。
2021年12月23日
「ミュージカル『ラ・マンチャの男』製作発表会見レポート~悲しみを希望に、苦しみを勇気に変える~」
2022年公演へ向けいよいよ始動した『ラ・マンチャの男』、松本白鸚さん、松たか子さん、池田篤郎 東宝株式会社常務執行役員(演劇担当)がご登壇され製作発表会見が行われました。
https://okepi.net/kangeki/2117
松本白鷗さんの言葉より、
「テーマである“見果てぬ夢”を、自分をミュージカル俳優として見出してくださった菊田一夫先生、この作品をブロードウェイで観た父へのレクイエムとして歌って参りました。残念ながら、レクイエムを捧げる者がひとり増えてしまいました」
「別れというのはいつでも悲しいものです、たった一人の弟でしたから。でも、いつまでも悲しみに浸っていてはいけないと思います。それを乗り越えて、それを跳ね返して、2月の本公演では“見果てぬ夢”を舞台で務めます」
「私は白鸚という名前は持っておりますが、あくまでも一俳優でありますから東宝さんがやらないと決めればそれでやれないわけです。これを実現できるのは、東宝さんのお力と、歌舞伎俳優・白鸚を貸し出してくれる松竹さんの良心。家族友人兄弟たちのおかげ。」
「夢とは、夢を叶えようとする、その心意気だと思います。見ようによっては、夢は大変シビアなもの、それを夢ととるか否か、それは人それぞれかと思いますが、私にとってはまごうことなく今日の会見は夢を語った会見でございます。たかが芝居されど芝居、ミュージカル『ラ・マンチャの男』日生劇場公演をよろしくお願いいたします」
東宝の池田常務の言葉、
「1980年頃、本作を観劇いたしました。“一番憎むべき狂気とは──”という台詞に全身を射抜かれ、その言葉に感動して席を立てなかった記憶があります。こういう作品を菊田一夫という我々の大先輩が関わって上演している東宝という会社、その良心に憧れて入社を決意した次第です。その感動をみなさんにお伝えしたいという思いは、今でも持っております。」
こういう方がいてくださることで東宝さんという会社の良心は守られているのだとわかり、とても安心しました。東宝さんには、公演プログラムには一行名前が出ているだけのすご腕プロデューサーがいると、以前上垣先生だったかな?がブログだったかな?に書かれているのを読んだことがあります。役者のスケジュール、稽古場のスケジュール、幕を開けるまでに必要な諸々のありとあらゆる調整をその方がすることで舞台は成立しているという内容でした。日本で最初の翻訳ミュージカル『マイ・フェア・レディ』を上演して以降、会社としての良心もまた憧れから憧れへと受け継がれ、志をもったスタッフの力によって財産となっている作品が守られてきている。『レ・ミゼラブル』も『ミス・サイゴン』も東宝さんが守り続けているからこそ、わたしたちは観劇することができます。昨年夏、公演中止期間を経たのち開催された帝国劇場コンサートで、数々のテーマソングが歌われたように、珠玉の作品をいくつも財産としている東宝さんは、日本のミュージカル界の屋台骨。憧れから憧れへと、志を受け継ぐ人材がこれからも育っていくことを、育っていく日本であることを願うばかりです。たかが芝居されど芝居、Show must go on!!
わたしは残念ながら東宝ナビの先行抽選で、日生劇場のB席、外れてしまいました。その頃の自分無事であれば当日券、チェックしてみるかな、いや無事なはず、2月のはじめに花組はB席当選しているから無事でいないといけない・・・。
『ラ・マンチャの男』、1989年になくなってしまった青山劇場で観劇しました。当時の公演プログラムより松本幸四郎さん(当時)の言葉、
「ラストシーン、セルバンテスが法廷に呼び出され、地下牢の階段を上がっていく時、アルドンサ役の女囚人が「見果てぬ夢」を歌いはじめ、やがて全員がそれに唱和していく。そこに私は、セルバンテスの魂が他の人々に引き継がれ、それぞれの胸の中に生き続けていく素晴らしさを見るのです。」
「舞台の上の役者の芸は、夜空にパッと咲いて、そして消えてしまう花火のようなものです。それ故にこそ、お客様の心の中に、永遠に輝き続けていたいと切に願うのです。」
現実にはない夢と希望が劇場にはある、人生に必要な場所、できるかぎりでこの世にいる間観劇できますように・・・。
2021年12月23日
「ミュージカル『ラ・マンチャの男』製作発表会見レポート~悲しみを希望に、苦しみを勇気に変える~」
2022年公演へ向けいよいよ始動した『ラ・マンチャの男』、松本白鸚さん、松たか子さん、池田篤郎 東宝株式会社常務執行役員(演劇担当)がご登壇され製作発表会見が行われました。
https://okepi.net/kangeki/2117
松本白鷗さんの言葉より、
「テーマである“見果てぬ夢”を、自分をミュージカル俳優として見出してくださった菊田一夫先生、この作品をブロードウェイで観た父へのレクイエムとして歌って参りました。残念ながら、レクイエムを捧げる者がひとり増えてしまいました」
「別れというのはいつでも悲しいものです、たった一人の弟でしたから。でも、いつまでも悲しみに浸っていてはいけないと思います。それを乗り越えて、それを跳ね返して、2月の本公演では“見果てぬ夢”を舞台で務めます」
「私は白鸚という名前は持っておりますが、あくまでも一俳優でありますから東宝さんがやらないと決めればそれでやれないわけです。これを実現できるのは、東宝さんのお力と、歌舞伎俳優・白鸚を貸し出してくれる松竹さんの良心。家族友人兄弟たちのおかげ。」
「夢とは、夢を叶えようとする、その心意気だと思います。見ようによっては、夢は大変シビアなもの、それを夢ととるか否か、それは人それぞれかと思いますが、私にとってはまごうことなく今日の会見は夢を語った会見でございます。たかが芝居されど芝居、ミュージカル『ラ・マンチャの男』日生劇場公演をよろしくお願いいたします」
東宝の池田常務の言葉、
「1980年頃、本作を観劇いたしました。“一番憎むべき狂気とは──”という台詞に全身を射抜かれ、その言葉に感動して席を立てなかった記憶があります。こういう作品を菊田一夫という我々の大先輩が関わって上演している東宝という会社、その良心に憧れて入社を決意した次第です。その感動をみなさんにお伝えしたいという思いは、今でも持っております。」
こういう方がいてくださることで東宝さんという会社の良心は守られているのだとわかり、とても安心しました。東宝さんには、公演プログラムには一行名前が出ているだけのすご腕プロデューサーがいると、以前上垣先生だったかな?がブログだったかな?に書かれているのを読んだことがあります。役者のスケジュール、稽古場のスケジュール、幕を開けるまでに必要な諸々のありとあらゆる調整をその方がすることで舞台は成立しているという内容でした。日本で最初の翻訳ミュージカル『マイ・フェア・レディ』を上演して以降、会社としての良心もまた憧れから憧れへと受け継がれ、志をもったスタッフの力によって財産となっている作品が守られてきている。『レ・ミゼラブル』も『ミス・サイゴン』も東宝さんが守り続けているからこそ、わたしたちは観劇することができます。昨年夏、公演中止期間を経たのち開催された帝国劇場コンサートで、数々のテーマソングが歌われたように、珠玉の作品をいくつも財産としている東宝さんは、日本のミュージカル界の屋台骨。憧れから憧れへと、志を受け継ぐ人材がこれからも育っていくことを、育っていく日本であることを願うばかりです。たかが芝居されど芝居、Show must go on!!
わたしは残念ながら東宝ナビの先行抽選で、日生劇場のB席、外れてしまいました。その頃の自分無事であれば当日券、チェックしてみるかな、いや無事なはず、2月のはじめに花組はB席当選しているから無事でいないといけない・・・。
『ラ・マンチャの男』、1989年になくなってしまった青山劇場で観劇しました。当時の公演プログラムより松本幸四郎さん(当時)の言葉、
「ラストシーン、セルバンテスが法廷に呼び出され、地下牢の階段を上がっていく時、アルドンサ役の女囚人が「見果てぬ夢」を歌いはじめ、やがて全員がそれに唱和していく。そこに私は、セルバンテスの魂が他の人々に引き継がれ、それぞれの胸の中に生き続けていく素晴らしさを見るのです。」
「舞台の上の役者の芸は、夜空にパッと咲いて、そして消えてしまう花火のようなものです。それ故にこそ、お客様の心の中に、永遠に輝き続けていたいと切に願うのです。」
現実にはない夢と希望が劇場にはある、人生に必要な場所、できるかぎりでこの世にいる間観劇できますように・・・。