行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

金融危機下のマケインとオバマ

2008-09-29 23:47:22 | Weblog
二人のテレビ討論会をネットで見た。この時ばかりは拍手もヤジも禁止で静かな会場の中で討論は盛り上がった。主なテーマは現在起きてる金融危機とイラク問題、二人とも上院議員だけあって巨額な国家資金の金融機関への援助は慎重であった。本日、反対していた共和党議員もおれて監視委員会を作ることを条件に700000000000ドルの国家資金投入の枠組みができた。この75兆円という金額、タイム誌は米国の一所帯あたりの負担は6200ドル、防衛、財務、教育、外務、軍人恩給の総予算に匹敵すると報道しており、議員が選挙民のことを思わざるを得ないすごい額だ。もちろん金融機関の役員報酬が問題になり、制限を加えることも条件に入った。
脇道にそれたが、経済政策では二人の大統領候補はかなりの違いを見せた。マケインは小さな政府派、法人税が米国は35%と世界で2番目に高い、仕事が海外に流れてるので法人減税実施を公約、かたやオバマは全員加入医療保険の導入を唱えた。平均的には世界で最も豊かな国でありながら日本以上に格差社会になったため貧困層の不満は強い。この辺は私の友人でボーイングの組合役員がよく言ってたのを思い出す。「20年前、私1人で働いて4人家族を養っていたし、シビックも買えた。今では妻が働いてようやく同じ生活を維持できるかどうかだ」
外交でもかなり二人のスタンスは違う、特にイラクでは成功しつつあるとするマケインに対しオバマは、既に4000人も死者が出ている早期撤退しかないと主張。今回の討論は甲乙つけがたいが若さの馬力があったオバマがやや優勢か?これから副大統領どうしのテレビ討論も予定されてると聞く、楽しみである。
執筆中に10カ国の中央銀行が65兆円のドルを資金供給するというニュースが入った。この間の6カ国中央銀行の資金供給ではまだドル不足なのだという。多分これは金融危機がEUに広がりつつあるのだろう。
コメント
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