行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

EUのとばっちりで日本株の暴落、昨日は245円下げ日経平均は9784円へ

2010-05-22 12:05:32 | Weblog
下がり続けていた日本株がとうとう昨日21日、1万円を割りこんだ。暴落の直接のきっかけはドイツ政府の国債空売り規制だと言うが、根本はギリシャ問題であり、その後に続くポルトガル、スペインの信用不安だ。ドイツのとった処置が国債の信用不安を増してしまい、しかもEUだけでなく他の加盟国には相談しなかったところにEUそのものへの不信感が生まれた。

ギリシャ国債がBBBからBB(ジャンク債相当)へ格下げされ、今回の危機が発生したが、それ以来の株の下落率はドイツやギリシャより日本の方が大きい、何とも納得ができない難しい世界だ。しかもユーロを売って円を買う動きの結果円高で、先週は90円を割る場面もあった。この動きが半年も続くと日本の輸出企業の業績にひびくし、グローバル信用不安は新興国の資金需要を満たせず成長にブレーキがかかる。1~3月期5%弱の成長軌道に乗ったおかげで今年度の成長の下駄は1.5%あり、年間成長率2%は可能と政府の読みも肝心の新興国の成長が低ければ、外れる。

東証の売買シェアの半分が外人投資家で、しかもそのうちの6割が欧州系が占めているとのことで今回の暴落を説明しているが、年金の運用も日本株が組み込まれていることを考えると、年金生活者としてはアクロポリスにデモをかけたい気分だ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする