行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

問われる政倫審の存在価値

2010-12-14 18:24:56 | Weblog
歴史を振り返ると1985年に国会法が改正され、それぞれ衆議院・参議院で「政治倫理綱領」、「行為規範」、「政治倫理審査会規程」が議決され政治倫理審査会(以下政倫審)が設置された。このときの衆議院側の協議会で座長(衆議院議院運営委員長)を務めたのは小沢一郎自身で、政倫審の生みの親と言える。ここに出たくないとごねているのだから歴史の皮肉だ。

もっとおかしいのは小沢側近の「松井議員が仲間を人民裁判にかけるのか」などと見当違いの発言をしていることだ。国会の場(松井にとっては職場だ)が人民裁判所とは自ら自分の職場を冒涜するものだ。さらに柔らちゃんこと谷議員までが国会召致反対を言ってることはアスリートとしてのスポーツマンシップはどこに行ってしまったのか?選挙で金を貰った面々が政治浄化のための委員会開催に反対するのは見苦しい。世論(朝日11月の65%から68%へ)は益々小沢の国会での弁明を要求している。単なる国会運営の戦術だけではない。

政倫審の開催は委員の過半数が賛成、もしくは、不当な疑惑を受けたとする議員本人が申し出た場合に審査会が開かれる。「行為規範」等の規定に著しく違反し、道義的責任があると認められた場合、委員の3分の2以上の賛成で、一定期間の登院自粛や国会役職の辞任などを勧告できる。ただ出席を強制できないので前回の鳩山みたいに逃げることもできる。

つまり、国会議員の良識を期待しての政倫審で今回小沢が逃げた場合は制度そのもの有効性が問われ、問題は国会への証人喚問ということに発展するだろう。民主党はクリーンな政党ということで信任を得たのであるからこの際野に下りる覚悟で浄化を期待したい。岡田幹事長は領収書無しの組織対策費は認めない初めてのクリーン幹事長だからヘンな妥協は党の将来に禍根を残す。
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