行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

補正予算、7兆2000億円成立へ

2010-01-25 23:11:39 | Weblog
本日、2次補正予算が衆議院を通過し、28日には成立の見込みだ。今回の予算審議の中では余分な政治と金の問題があったが、肝心の補正予算の審議はなかなかおもしろかった。政治主導ということで答弁は菅財務担当大臣が行ったが、関連する項目が出ると他の大臣が手を挙げて先を争うように答弁を要求した。これはこれまでの自公政権では見られなかったことで、答弁内容は政治主導といっても担当官庁の官僚とのすりあわせ済の内容だろうが野党質問者との丁々発止のやり取りは英国議会を彷彿させる。

自民党からは法制局長官の答弁を要求する向きもあるが、経験の足りない大臣であれば勉強をして後に答弁をすれば良いことだ。これまで与党であった自民党の質問も官僚の全面協力を仰ぐことなく自分で情報を集め、勉強をして質問をしなければならない。これまた野党としての経験不足だが政治家として切磋琢磨して欲しい。

かつてのように官僚の書いた質問と答弁を読み上げるのでは居眠りする議員もいたが、今回の予算審議では緊張感があり、居眠りなどする暇もない。

本日の予算員会ではショッキングな資料が明らかにされた。それは国の借金の総額が2010年度末に過去最大の973兆1625億円に達する見通しとなったことだ。今年1月1日時点の推計人口(概算値)の1億2747万人で計算すると、赤ん坊も含め、1人あたりの借金は約763万円に上るという、4人家族だと3000万円になる。この大きな問題は90年代からの失われた20年間に起因するが一昨年来の国債の大幅増が加速させた。

今更責任論を持ち出しても借金は無くならない。幸い国民の貯蓄は1400兆円弱あるので外国から請求書が来ることは免れているが、与野党の政治家の大きな課題で先ず政権党たる与党が長期財政計画を立てて示して貰いたいし、本予算の論議の中でも取り上げて貰いたい。
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