行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

西日本豪雨災害からの教訓

2018-07-10 22:26:55 | 生活

西日本を襲った記録的豪雨による死者は10日までに12府県で計147人となった。今回の特徴は西日本と言っても瀬戸内海に面した広島、岡山が特に被害が大きい。私が中学生の頃は瀬戸内気候と言って小雨で、塩田が昔から多かったと教わった。今回は放送でこれまでにない豪雨と繰り返し、早期の避難を呼びかけていたが、予想以上の災害となり、被害も甚大だ。住民はここは雨の少ないところだったと、想定外の災害だったとのべている。

日本は山が多く、河川は短く集中豪雨がひとたび襲うと土砂崩れや洪水となる。高度成長期に列島改造のかけ声で公共投資を集中させたが、これまでの土砂止めや堤防強化などは今や無力となった。これまでにない豪雨、台風、高波は気候変動による自然の猛威と考えるべきだ。1980年代、私も環境問題の運動に関わったが、当時「アマゾン流域や東南アジアで熱帯雨林が減少し、CO2が増え、地球は温暖化し、巨大な台風や洪水が襲う」と聞いて、電機連合で広報のビデオを作成したが、今や現実となっている。人間の無力さを感じる。

新たな国土対策が当然必要だが、改めて温暖化対策を地球規模で行う国連での対策を日本は先頭に立って行うときだ。身の回りで言えば自治体に木を切らさない、庭に木を植える運動が重要だ。政府は石炭火力建設への支援を止め、国内でも廃止に向け行動を起こすことだ。再生エネルギーの重要性をもっと認識し、欧州並みの対策が必要だ。今回の災害の被害者は温暖化が原因だということはなかなか理解しづらいが、これまでの歴史で無かったことが起きてることを直視すれば解ってくれるだろう。


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