日本で初めて玄海原発でプルサーマル発電を実施することになった。
1989年だったか私は当時いくつかのエネルギー研究団体に関与し、社会党の故堀衆議院議員を団長にノルマンディーのコタンタン半島シェルブールの近郊に存在するコジェマ社ラアーグ工場を訪れ、核燃料の再処理および放射性廃棄物の最終処理(ガラス固化体への加工)の実態を見てきた。当時は取り出したプルトニウムをフェニックスという高速増殖炉で使用し、使用した燃料よりさらに燃料が増殖し、これで人類はエネルギーの心配から解放されるのではという雰囲気すらあった。
ところが、1990年、高速増殖炉スーパーフェニックスの冷却剤、金属ナトリウム(空気に触れると激しく燃える)が漏れ、大事故になる一歩手前という事故が発生した。フェニックス計画は頓挫してしまい、燃料のプルトニウムの始末に困ることになった。
そこで現存する原発のウラン燃料にプラトニウムを混ぜて使う(この燃料をMOXという)という窮余の一策がプルサーマルだ。これだとプルトニウムが減るし、ウラン燃料も1割は節約できる。ウランの資源を持たない日本としては高速増殖炉文殊のナトリウム漏洩火災事故もあり、プルサーマルは願ってもない発電方法といえる。
米国のように原発で使用した燃料を再処理しないでネバダ砂漠の地中深く破棄するという芸当は砂漠のない日本ではできない。フランスのように再処理をして使用済み燃料を小さくし、かつプルトニウムを取り出す方法を選択したわけだ。
問題は相手がプルトニウムだけに猛毒で、これまでの原発の燃料と違い従業員の被曝の確率も高く、MOXは細心の注意が必要だ。
再処理しても残りのかす即ち、高レベルの廃棄物の処理が必要で、コジェマ社と同じくガラス固化体にして廃棄することになっているが、その技術はまだ完成していない。かつそれをどこに廃棄処分するかこれまでの政治は何もしてきてない。プルサーマルが成功しても大きな課題が残る。
1989年だったか私は当時いくつかのエネルギー研究団体に関与し、社会党の故堀衆議院議員を団長にノルマンディーのコタンタン半島シェルブールの近郊に存在するコジェマ社ラアーグ工場を訪れ、核燃料の再処理および放射性廃棄物の最終処理(ガラス固化体への加工)の実態を見てきた。当時は取り出したプルトニウムをフェニックスという高速増殖炉で使用し、使用した燃料よりさらに燃料が増殖し、これで人類はエネルギーの心配から解放されるのではという雰囲気すらあった。
ところが、1990年、高速増殖炉スーパーフェニックスの冷却剤、金属ナトリウム(空気に触れると激しく燃える)が漏れ、大事故になる一歩手前という事故が発生した。フェニックス計画は頓挫してしまい、燃料のプルトニウムの始末に困ることになった。
そこで現存する原発のウラン燃料にプラトニウムを混ぜて使う(この燃料をMOXという)という窮余の一策がプルサーマルだ。これだとプルトニウムが減るし、ウラン燃料も1割は節約できる。ウランの資源を持たない日本としては高速増殖炉文殊のナトリウム漏洩火災事故もあり、プルサーマルは願ってもない発電方法といえる。
米国のように原発で使用した燃料を再処理しないでネバダ砂漠の地中深く破棄するという芸当は砂漠のない日本ではできない。フランスのように再処理をして使用済み燃料を小さくし、かつプルトニウムを取り出す方法を選択したわけだ。
問題は相手がプルトニウムだけに猛毒で、これまでの原発の燃料と違い従業員の被曝の確率も高く、MOXは細心の注意が必要だ。
再処理しても残りのかす即ち、高レベルの廃棄物の処理が必要で、コジェマ社と同じくガラス固化体にして廃棄することになっているが、その技術はまだ完成していない。かつそれをどこに廃棄処分するかこれまでの政治は何もしてきてない。プルサーマルが成功しても大きな課題が残る。
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