行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

平城遷都1300年祭、平城宮展示場で当時を想像する

2010-05-12 23:36:57 | Weblog
昨日、平城宮跡を訪ねた。祭りの会場の本拠だが新しい朱雀門や大極殿が建てられ、何となくテーマパークみたいだ。1km四方の広い草原の中、雲雀の鳴き声が聞こえ、野草の花が咲くのどかな会場だ。入退場は一カ所でシャトルバスが奈良と西大寺から出ている。この入口に映像で当時の状況を映す平城京歴史館があり、まず遣唐使の苦難な航海の様子や平城宮を俯瞰し、勉強するようになっている。

遣唐使船の実物大の模型が目に付く歴史館だが、残された各種の絵に基づく想像上の船で、1300年前のことを少ない遺物から推定する難しさが理解できる。遣唐使船の大きさ排水量300トンも100人の派遣留学生などが生活できる空間から割り出したという。20回の派遣で成功したのは15回というが260年間よく続いたと感心する。その間、1500人以上の留学生が帰国して日本の発展に寄与して日本独自の平安文化を生み出した訳でもっと評価をしても良い。

数年前に遣唐使が中国大陸に上陸した寧波を訪れたがここにはその痕跡を見ることはできなかった。寧波から遣唐使が長安に向かう途中停泊した揚州は鑑真の出身地、鑑真が命をかけて日本に来て建てた唐招提寺のレプリカが建てられている。

平城宮の中心大極殿は草原の中にそびえ立っていて、この祭りの目玉であることは間違いない豪華絢爛たる建造物でこれもかなりの想像力が働いて造られたものだ。発掘現場も展示されているが礎石ぐらいしか残っていないのであとは大仏殿などの当時の建物を参考にして造ったようだ。当時は紙がなく、木簡だけが残された文献だからデータ量に限りがある。離れたところに宮内庁の役所を再現しているが、おもしろかったのは当時のオフィスは机と椅子で筆記用具は筆と木簡そして用済みの木簡を削るナイフだったことだ。

見物人でもこの祭りの会場に来ると1300年前の場面に想像力をかき立てられることは間違いない。最後に祭りの実行委員会に考えてもらいたいのは夏対策で、日陰がほとんどない草原では移動も並ぶのも大変だ。朱雀門から大極殿へ縦断するだけでも1kmある。
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全日空の新しい機内サービス

2010-05-10 22:24:38 | Weblog
ある行事に参加するため関西へ行くのに、全日空を利用したら新しい機内サービス「マイチョイス」を試行していた。

これまでのフリーの飲み物サービスに加え、有料でグレードアップしたメニューを提供するサービスだ。目玉はスタバのコーヒーで200円、他に、おにぎりと味噌汁の朝食が300円、意外と安い。豪華版の重ね弁当は予約可能で1800円、写真で見るかぎりかなりのボリュームだ。ワインは4分の1サイズのボトルを用意。

かねてより欧米の機内サービスに比して日本の国内便のサービスが貧弱と感じてたので一歩前進と言える。
欧州では食事の時間に乗ると1時間のフライトでもサンドイッチとコーヒー、場合によっては酒類も出る。

経営の苦しい今、フリーの機内食を期待するのは無理としてもグレードの高いサービスを安価で提供する施策は競争力アップにつながる。

他のエアラインもいろいろ工夫して対抗すれば利用客も増えるだろう。これまで早朝のフライトを利用する場合、前の晩にパンを買っておくか、当日の朝、時間を気にしながらコンビニでおにぎりを買うことが多かった。日本人はトーストが好きなのでトーストと目玉焼きを500円くらいで出してくれるエアラインはないだろうか、紅茶もポットサービスで
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ギリシャ悲劇が東京証券市場を直撃

2010-05-07 23:14:04 | Weblog
欧州連合(EU)統計局が「(実際の)ギリシャの09年の財政赤字はGDP比で13.6%に上り、さらに0.5%増える可能性がある」と発表。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は先週、ギリシャ国債を投機的水準である「BBプラス」に格下げしたが、これは債権回収率が3~5割にとどまる水準を意味する。債権放棄を迫られた場合、発行額の4分の1を保有するギリシャだけでなく、750億ドル(約7兆円)を保有するフランス、450億ドルを保有するドイツなど、欧州の金融機関は大きな打撃を受ける。

以上の結果、本日7日、ユーロが売られ、比較的安全通貨の円が買われ、1ユーロ110円台に円高が進んだ。ワインは安くなって歓迎だが、欧州への輸出企業は1ユーロ125円で計画しており、東京証券市場は400円近く暴落した。国債は先進国の場合安全パイでソブリン債として貯蓄の手段として投信を通じて買われている。日本の高齢者に人気のあるグロソブはさすがにギリシャ国債を処分済みであるが他の国のソブリン債まで危なくなると防ぎようがない。

ギリシャほどの先進国で昨年10月、「新政権がよく調べたら国家財政がとんでもない危機になっていたと判明」では国民はたまったものではない、石の一つも投げたくなる。働く労働者の4人の一人が公務員、どの国よりも公務員の割合が多く、観光業以外たいした産業もない国では財政再建は大変だろう。日本では、よく調べると隠し埋蔵金が○○法人から出てくるという反対の事例だ。

ユーロ自体の信用不安になると世界経済全体への影響も大きい。財政赤字のガイドラインGDP比3%はすでに守られず、ドイツさえ5%台、ギリシャを含めて2桁赤字はスペイン、イタリアなど、ユーロという歴史上の通貨が守られるか正念場をむかえている。
欧州連合(EU)統計局が「(実際の)ギリシャの09年の財政赤字はGDP比で13.6%に上り、さらに0.5%増える可能性がある」と発表。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は先週、ギリシャ国債を投機的水準である「BBプラス」に格下げしたが、これは債権回収率が3~5割にとどまる水準を意味する。債権放棄を迫られた場合、発行額の4分の1を保有するギリシャだけでなく、750億ドル(約7兆円)を保有するフランス、450億ドルを保有するドイツなど、欧州の金融機関は大きな打撃を受ける。

以上の結果、本日7日、ユーロが売られ、比較的安全通過の円が買われ、1ユーロ110円台に円高が進んだ。ワインは安くなって歓迎だが、欧州への輸出企業は1ユーロ125円で計画しており、東京証券市場は400円近く暴落した。国債は先進国の場合安全パイでソブリン債として貯蓄の手段として投信を通じて買われている。日本の高齢者に人気のあるグロソブはさすがにギリシャ国債を処分済みであるが他の国のソブリン債まで危なくなると防ぎようがない。

ギリシャほどの先進国で昨年10月、「新政権がよく調べたら国家財政がとんでもない危機になっていたと判明」では国民はたまったものではない、石の一つも投げたくなる。働く労働者の4人の一人が公務員、どの国よりも公務員の割合が多く、観光業以外たいした産業もない国では財政再建は大変だろう。日本では、よく調べると隠し埋蔵金が○○法人から出てくるという反対の事例だ。

ユーロ自体の信用不安になると世界経済全体への影響も大きい。財政赤字のガイドラインGDP比3%はすでに守られず、ドイツさえ5%台、ギリシャを含めて2桁赤字はスペイン、イタリアなど、ユーロという歴史上の通貨が守られるか正念場をむかえている。
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1000円高速道路へ出かけてみた

2010-05-05 23:34:25 | Weblog
高速道路料金政策がふらふらしていて民主党の公約高速無料化がどうなるやら、日本の世論は無料化反対論が強い。反対論の主なものは財源論、環境論、そしてフェリーの経営危機を招くなど地方経済のバランスが崩れるというものだ

しかし、このブログで何回も紹介しているように世界の中で日本みたいに高い料金を取ってる国はないということについて国民は知らない。だから無料化すると環境に影響するといった論が説得力をもつ。例えばドイツは戦前から高速道路は無料だが日本より環境が悪い国だろうか、むしろ車と路面電車が共存し、世界の環境先進国だ。

4日の日に1000円料金を初めて利用して高速を走ってみた。ものすごい混雑でサービスエリアに入るのも行列で入れても便所は長蛇の列だし、食事も大変だなどといろいろな風評が事実か?。5時半に出発、中央高速八王子インタチェンジはがらがら、車の流れは順調だった。圏央道から関越に入ったがここも車の流れは順調、朝食をとるため7時ごろ上里サービスエリアに入った。スタバも混んでなくゆっくりと食事ができた。

車の流れは依然順調で長野道に入り、景色のよい姨捨サービスエリアで休憩、どこで信州そばを食べるかを検討、とりあえず安曇野へということになり、11時頃には豊科インターに到着、菜の花畑の遙か向こうに常念岳が見えたが天気が良すぎて霞んでしまっている。

桜もまだ咲いているし、あぜ道のチューリップや芝桜も見事、これに雪のアルプスが加わると瞬間世界遺産だ。花の中にあるそば屋で手打ちそばと山菜の天ぷらに舌鼓をうって帰路についた。

問題は帰路であるがこれはいつもの土日のことで、渋滞は覚悟だ。予想どおり小仏トンネルで25キロの渋滞とのこと、勝沼で下りて青梅街道を選択、柳沢峠の空中回廊みたいな橋の連続はスリル満点、後は黒部峡谷に匹敵する深い谷を埋め尽くす若葉を愛でながら丹波村から奥多摩湖経由で帰った。

1000円高速にしろ、無料化にしろ当初は利用が集中するがやがては普段と変わらぬ実態になってゆくということだ。
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新緑と牡丹の昭和記念公園

2010-05-03 23:31:36 | Weblog
連日よい天気で、人出が予想されたが牡丹が気になって昭和記念公園へ出かけた。新緑がまぶしいくらいで帰路、北側にある木漏れ日の森にも寄ったがさすがにここは人もまばらだった。
ここには東側の牡丹園と日本庭園の牡丹があるが東側の牡丹園の方が遅咲きで、約半分が咲いていた。





日本庭園の牡丹は見頃だがいつもに比べると背丈が高く、これも天候不順の影響だろうか、そのせいか牡丹全体のバランスが例年より悪い。背が高く悩んでいる朝ドラのヒロインを思い出した。

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上海万博が開幕  中国人は何を学ぶか?

2010-05-01 15:19:14 | Weblog
オリンピックに続く世紀のイベントが開幕した。中国のこの発展軌跡は高度成長時代の日本とよく似ていると指摘されるが、中国政府の意図は万博の成功で国威を発揚することによって、多民族国家でしかも経済格差が拡大し、ばらばらになりそうな国家をなんとか結束したいという狙いであることは明らかだ。

その狙いはある程度成功するだろうが、私は上海博の意義は別にあると思う。日本の大阪万博では私も含めて世界の国々の展示やパフォーマンスを見ることによって世界の様々な事象やお国事情を理解し、日本人や日本の実情を再認識した。オリンピックは国威発揚に向いているが万博はむしろ国民を啓発する。日本の場合は国際化の出発点と言ってよいだろう。

私も万博で初めて米ソの宇宙技術を見たし、米国のステーキのうまさに驚いた。また欧州の街には必ずあちこちの広場があるが、街作りには広場が必要なことが解った。

上海博で中国人は表現の自由とか環境の大切さを学ぶだろう。テクノロジーは今やインターネットの時代ですぐに知れ渡り、大阪博の時のようなときめきは少ないだろう。
万博のもう一つの楽しみは世界各国の料理が味わえると言うことで、中華料理以外の料理の世界を知り、ファーストフードに毒されないことを祈る。

中国を旅行して感じるのは乗り物に乗るときのマナーの悪さだ。行列の習慣は万博では必須だからこの機会に会得してくれるだろう。
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