行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

民主党の敗因は消費税にあらず

2010-07-12 19:02:00 | Weblog
見事な負けっぷりだ。一人区で自民党に圧倒され、比例区でみんなの党に食われた。マスコミは消費税が原因としている。確かにこのブログで菅総理の消費税でのたびたびに渡る数字だしは失敗だと指摘したように、大きなミスであったが、これで他党が伸びたかというとせいぜいみんなの党ぐらいで、消費税を最も攻撃していた共産党は東京での議席を失っている。

同じく消費税の重要性を訴えた自民党は改選第一党に返り咲いた。民主党が消費税の取り扱いにミスったことは確かだが敗因はもっと違うところにあった。一人区で負けたのは、政権交代後の鳩山内閣の普天間迷走、郵政事業トップの高級官僚天下り、無駄排除が徹底せず1兆円だけといったことから、有権者の民主党不信を招き、自民党への鞍替えが雪崩のごとく起きたことにある。

それにしても菅総理の言動はもっと慎重にというより良く練ってから行うべきで、発言検討チームを官邸に編成すべきだろう。諸外国のトップは当然そうしている。どんなに自分が優秀で自信を持っていても一国の代表発言は重い、失言は許されないのだ。名演説家と言われた若きケネディ大統領にもシュレジンガーという陰のライターがいた。

今回比例区で4人の友人、知人が民主党から立候補したことはこのブログで書いた。何とか皆当選し、喜びの報告を貰ったが、今回の選挙戦の厳しさは大変で、比例区で名前を書いてもらう難しさは並大抵ではなかったと言っている。
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年金生活者の夏休み

2010-07-10 23:57:48 | Weblog
毎日が日曜日なのに夏休みが必要?年金生活者といっても家事や介護、子供がいればその分家事は増える。まあ大部分は主婦が活躍、大変だ。そしてこの暑さ、体力は年々減っていく。そろそろ限界といったときに夏休みを取る。

我が家は8月の中旬頃がその時期となり、最低2泊くらいゆっくりと温泉につかりに行くのがここ数年の夏休みだ。そこでどこに行くかが問題で研究した結果次のような結論になった。
1,費用は掛からない温泉宿、粗食でも我慢する。ワインは持参し、これだけは妥協しない。
2,夏の温泉は平地では暑い、標高1000m以上の山の中の源泉掛け流しに近い温泉
これだけ満たされれば由とする。総予算は一人2万円

北海道が夏の温泉では最適だが混雑するし、季節による値段が高く,交通費だけで2万円をこえてしまい、年金生活者は避けたい。
東京を中心に条件にあった温泉地はけっこう限られてしまう。これまで私が夏休みに何年か続けていった乗鞍高原、志賀高原熊ノ湯、は文句なしに源泉掛け流しどころか温泉があふれている場所もあるくらいだ。いずれも1500mの高度でエアコン無しの生活がおくれる。

夏休みではないが入った温泉で高度のあるところは草津、万座、蓼科ピラタスといったところで温泉の質はもちろん最高の部類だ。宿を選ぶにはスキー宿が安いが、一度あまりにも安い2食付きで1泊4000円程度のときは部屋に石鹸もなかったのでアメニティは事前に調査が必要だろう。

この数年、昨年8月ブログでも報告したが志賀高原熊ノ湯だったので、今年は初めて標高1500m嬬恋高原のスキー宿に行って見ることにした。多分テレビも良く映らないし、インターネットも無理だろうから、目の疲れはとれる。どんな温泉か楽しみだ。

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NHK大相撲実況中継中止は愚行だ

2010-07-08 22:44:31 | Weblog
実況中止は相撲協会の不祥事に対する見せしめ?バッシング?臭いものに蓋をする?ぐらいの理由かな、いかにも日本的で全世界の相撲ファンにどう説明するのだろうか、相撲協会の改革を促すことと実況中止は結びつかない。むしろ実況をしてどのくらい真剣に改革に取り組んでいるかファンに見せるべきだろう。ダイジェストでは仕切りから勝負まで,力士の表情,態度や審判席の親方の真剣度を映しきれない。

何故こうなるのだろうか?映画でも事実と違う、気にくわないから上映するなという圧力をかける。事実と反する内容であれば先ず見てみないと判らない。臭いものには蓋的発想が多い。
相撲協会の問題は公益法人でありながら透明性に欠けることが多いことだ。役員構成も内部の親方が大多数、民間の有識者が入っているのは横綱審議委員会ぐらいだ。金満体質も問題にされているようだがそれなら遊園地並みの民間会社にして行動基準を守らせた方がすっきりするし、透明性も出て来る。

私はかつてモンゴルの西の町アルベルヘールでNHKの大相撲中継を現地の人と楽しんだことがある。今ではモンゴル人力士なしでは成り立たないくらい国際化している。大相撲中継を楽しみにしているのはかつてはフランスのシラク大統領だったが今ではブルガリア、グルジア、ロシアのファンだ。

琴欧洲のブログでは「きょうもけいこ、しんぱいかけました。がんばるしかない」と真剣そのもの、名古屋場所の相撲ぶりを実況でじっくり見られないのは残念だ。
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何故失業率が下がらないのか

2010-07-06 23:32:46 | Weblog
失業率がここのところ下がらないどころか3月から0.1%ずつ悪くなり5月は5.1%に悪化した。景気全般は良くなっているのに何故なのだろうか?

発表された数字だけでは説明のできない変化が起きているのではないか。先ず数字だけを見ると失業者の増加傾向は低減し、5月は347万人で前年同月と同じになったにも拘わらず失業率自体は悪くなっている。これは就業者が47万人も減ったため失業率を計算する分母の労働力人口が減ったことで説明できる。その減少した就業者を男女別に見ると男が48万人減り、女が1万人増加した。特に女の就業者はこの3ヶ月増加傾向が強く、男より積極的に就業しようという意志が感じられる。

企業の従業者規模別で見ると、前年同月比1~29人規模と500人以上の大企業では4ヶ月連続で減少しているのに対し、30~40人規模の中堅会社は4ヶ月連続で増加となって中堅企業のがんばりがこの数字から読み取れる。

産業別では製造業と建設業の就業者の減少が前年同月で16万人、22万人と目立つ、逆に増加している産業は医療福祉と情報通信でそれぞれ39万人、15万人と増加している。ここで何故製造業で減少し続けているのかと言うことだが、大企業の減少傾向とあわせ考えると、第一生命経済研究所のデータでは製造業の海外生産シフトは08年度中で出荷額で35兆円、雇用で95万人の影響が出ているとのことで、景気が良くなっても雇用が増えない,失業率が悪くなるという背景が理解できる。

また、失業者の求職理由では新たに収入が必要という人が53万人で前年同月より7万人増加している。家計に寄与しようとする就業意欲の強い女性の労働市場への参加が増えていることと想像できる。女性の労働市場への参加傾向は米国など多くの先進国でも見られた傾向で、失業率の高止まりは製造業の国内生産復帰がない限り短期には解消できないだろう。
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ユーロ安と年金生活者のワイン

2010-07-04 23:29:51 | Weblog
ユーロがついに1ユーロ=110円をわり、107円に先週なった。日本の輸出企業は大変だろう、120円ぐらいの時代が長かったからユーロ建てだと10%近く売り上げが減少することになる。その分努力しないと赤字となり、努力ということは従業員の賃金や下請けのコストを削ることになるだろう。これに対し参議院選に望んでいる各党派はなんら為替対策を示していない。

ドイツやフランスの企業はユーロ安で10%の補助金をもらっているようなもので自動車や機械の販売は国際市場で優位に立つことになる。中国の元より、ユーロ安の方が日本のメーカーにとって深刻だ。

反対に消費者に取って円高はグッドで、EUから日本に入ってくる輸入品は安くなるのでワインやブランド品などバーゲンセールが始まった。我が家の年金家計ではワインの予算は1本1000円まで、定番のイェローティルのカベルネやシラーズは豪州産で値段が変化してないがイタリアを代表するDOCG表示キャンティ2008年産が600円台で売られているのには驚いた。持てるだけ買ってきたがどうも味はもう一つ、キャンティは昔から各種を飲んだが、こんな経験は初めてだった。

同じ半額バーゲン600円台をやっているカリフォルニアのレッドウッドのカベルネやシャルドネは期待に反することのない味で、晩酌のローテーション入りとなっている。ベルーナの世界のワイン(平均1本1000円弱)が月3本配達される。物珍しい東欧のワインが飲めるという楽しみがあるけど、その単価はけっこうばらけていて、イタリアでいうとキャンティからIGTクラスで、シチリアやブーリア州のIGTものが良かったりする。来年はユーロ安が反映され質の良いものが来ると期待している。
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角瓶ハイボール、グラフィティ

2010-07-02 15:57:58 | Weblog
ハイボールが流行って、あの渋いデザインの角瓶が品切れになりそうという記事を読んだ。最近はきつい酒は避けているのでウィスキィにはご無沙汰しているけど角瓶となると私のサラリーマン駆けだしの頃が彷彿される。

学生の頃はトリスばかりでこれのハイボールをよく飲んだ。就職して大阪の営業所時代はもっぱらホワイトか髭のニッカでやはりハイボールで飲んだ。小売価格1000円弱だったか、角瓶はちょっと手が届かなかった。ましてタヌキと言われたオールドになると高値の花で部長になったら飲めるよなどと言っていた。

あの頃は、職場旅行が盛んで、課単位で片山津や白浜の温泉場へ出かけた。このときの楽しみが角瓶が飲めることだった。日本酒主体の宴会が終わり、2次会では課長の部屋で角瓶と氷、炭酸を取り、ハイボールを作った。

高度成長で給料も毎年高ベア、だんだん贅沢になりいつの間にか平でもオールドを飲めるようになった。私の場合、オールドぐらいから水割りかロックに替わった。ウィスキィ自体の味を楽しみたくなったからだろう。そのうち英国出張が多くなり、モルトウィスキィの味を覚え、三角瓶からオバンまでいろいろと飲んだがもうハイボールではなくロックが主流になった。

ウィスキィを飲むといつも心配していたのは一定の量のモルトを何年も寝かせたいるので供給量には限りがあり、足りなくなったらどうするのだろうかという疑問で、これまでそのようなことは聞いてなかったが、とうとうそのような事態になったわけだ。
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