花暦 [ hanagoyomi ]

週末しかまともな料理をしない
ノンベイで食いしん坊なオンナの
「週末ごはん」とお気楽日記

大荒れの鹿児島旅行 -2-

2007-07-11 | 花・風景・旅・他
鹿児島土産のお菓子といえば「かるかん」
猫のゴハンではありませんよ。
あの白くてもちっとした蒸し菓子のかるかんです。
最近では餡の入ったかるかん饅頭とか紫芋を使った藤色のかるかんやクリーム入りもあるようですが、ひと味もふた味も違う「極上かるかん」というのを見つけました。

国分とらやの「極上 元(はじまり) かるかん」
淡く小豆色がかった四角い形です。

何が一般のかるかんと違うのかというと鹿児島産の自然薯(しかも手掘りという)を皮ごと使った極上品というのです。

どこがどう、どれだけ極上なのか? 興味津々で買ってみました。
お茶のお稽古の差し入れにしましたところこれが「こんなかるかん食べたことない」と好評。

重みはずっしり、もちもちしっとりと柔らかく、上品な甘味に自然薯の香りが贅沢なまさに極上です。わずかに自然薯のえぐみも感じる気がしましたがそれがまた天然であることを思わせいっそうおいしいのです。
10個入り1,995とお値段もちょっと贅沢ですがオススメです。

お蕎麦やお酒の米は磨いて芯の部分を使うのが極上と言われるのに物が変われば皮入りも香りを出す極上となるのですね。

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さて、2日目朝
しょぼつく雨に時折スコールのような豪雨がやってくるお天気。 しかし雨にもマケズ,風にもマケズ、計画通り島津家別邸仙巌園(磯庭園)へ向かいました。

仙巌園は19代島津光久が構えた別邸が始まりです。
お庭自体の造りもみごとながら、「桜島を築山に錦江湾を池にみたてた」というなんとも贅沢な庭の眺め。 日本初のガス灯とも言われる鶴が羽を広げた姿の鶴灯籠等も目をひきますし随所に中国の影響を感じられるのもおもしろいです。


敷地内にはいるといきなり大砲でお出迎え?


向こうは錦江湾
日本のガス灯発祥とも言われる灯籠



鶴が羽を広げた姿に見えることから「鶴灯籠」
そう言われればそうとも・・・見えます


獅子乗大石灯籠
遠目に見ると獅子ってよりは怪獣が乗っかってるような?


アップにすればなるほど獅子が逆立ちね



隣接する敷地にある尚古集成館(反射炉の模型、ガラス・機械工場など事業の歴史や資料を展示)見学を合わせ入場料1,000円ですが時間のある方、初めての方は御殿内をガイドしてもらえる1,500円のコースがいいと思います。 中庭や島津家の暮らしぶりを見られますし、何種かのおしゃれな、特に薩摩焼の桜島大根のかわいい鍵隠しも見て楽しいです。 お庭もまた屋敷内から眺めるとひと味違います。

建物の案内には邸内お茶室でいただけるお菓子とお抹茶付きとありましたが、別棟の喫茶室で立礼(りゅうれい)のごくカジュアルなお席でいただきました。 気楽ではありましたが、お茶もぬるくちょっとだけがっかりでした。

お庭から桜島はわずかに裾しか見えなかったものの幸いお庭を見ている時は雨が弱く降ったりやんだりでした。 雨が段々と本降りになってきたので尚古集成館に逃げ込みしばらく見学していると雷やらどしゃぶりの雨の音やら・・・ とても外に出られる状況ではなくなり仕方なく雨宿りとなりました。 

こうなると薩摩切り子のガラス工芸などまだまだ寄りたい施設はあるものの、今晩泊まる霧島温泉にたどり着けるかが心配になってきたので少し小降りになったころを見計らって霧島に向かうことにします。

九州新幹線は遅れ、指宿方面の電車は豪雨で運転見合わせ、さて肝心の霧島・宮崎方面は? まだ大丈夫、ホッ。

霧島神宮駅からホテルへはバス利用です。 本数の少ない電車とバスなのにうまく接続はされていないようでだいぶ待たされました。


霧島は鹿児島市内とは気温が5度くらい違いきれいな緑にかこまれたすばらしい避暑地です。バスでホテルに向かう途中、山の木々の緑の間から白い湯煙が上がる様子が美しくいくら見ても飽きない風景でした。


チェックインには早いもののありがたいことに部屋をすぐ用意してもらえたので、しばし休息してお風呂が利用可能になるやまずは一風呂。

雨も止んだことだし夕食時間まではだいぶあるのでちょこっとお散歩がてらホテルから歩いて15分くらいの近くの滝を見に行きました。


「丸尾の滝」といい、温泉が流れる珍しい滝で周辺は硫黄臭が感じられます。落差は20メートルほどしかありませんがすごい水量で轟音と水しぶきが激しく大迫力の滝・・・と思ったらこの雨で水量が増していただけで普段はその3分の1程度だとか。 冬場は湯煙が見られるそう。



温泉が流れるという丸尾の滝
水しぶきが霧状になって風で流され近づくとびしょ濡れになります




明日はもう鹿児島とサヨナラです。




ホテルは可もなく不可もなしといった感じで男女交代制となる2カ所の露天つきお風呂は割合良かったと思います。
夕食のテーブル脇で揚げてくれる天ぷらは趣向としてはいいものの油がはねてくるしせっかくお風呂に入った後髪や浴衣に油のニオイがつくという気遣いがないのが残念でした。