カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

千歳漫才万々歳

2016-05-20 00:09:02 | 依頼です、物書きさん。
人生に疲れた末っ子と全力で捨て身の笑いを狙ってくる美女との愛をテーマにした話

 お兄ちゃん達の言うことを聞きなさいと言われ続けてきた末っ子が家族に反旗を翻したのは、仲良くなった先輩の家に遊びに行ったら家族一丸となってボケ突っ込みを繰り返す様に憧れたからだった。取りあえず家に帰るなり無茶を言ってくる兄を張り倒し、殴りかかってきた父を蹴り倒したら母に独り暮らしを勧められた。そんな訳で末っ子は新しい生活を始め、やがて先輩と一緒に暮らし始めることになった。
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恩讐の果てに

2016-05-19 20:03:58 | 依頼です、物書きさん。
社交的だけど敵の多い法律家と下戸疑惑のバーテンダー、二人にとって余りにも短かった数年間のお話

 有能だが正義感に乏しい弁護士がお気に入りのバーは、酒が飲めないバーテンダーが働いていた。お酒を飲んでいる人を見るのが好きなんですよと微笑んだ彼の目が笑っていないのに気付いた弁護士の嫌な予感は的中し、彼は自分の店に来店した恋人の仇を酔い潰してから殺した。そして、弁護士はお気に入りの店を護るという名目で彼の弁護を受ける事を決めた。
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春の花

2016-05-18 19:39:20 | 依頼です、物書きさん。
悪趣味なチャラ男と身に覚えのない罪で逃亡してる人物による春が待ち遠しくなる物語

 チャラチャラした服のセンス以外は何とかマトモと言えなくもない旧友は、謂われのない罪で逃亡中の俺をかくまってくれただけでなく事件を洗い直して無実を証明してくれた。何とか事態が落ち着いてから、どうしてここまでしてくれたのかと聞くと、旧友は笑いながら、小学生の頃に花壇のチューリップの花を折ったのがおれじゃないと証言してくれたからだよと答えてきた。
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犬の記憶

2016-05-17 19:10:29 | 依頼です、物書きさん。
前世を覚えている教師と自ら首輪に繋がれることを望んだ男が、人生を賭けたゲームをする話

 俺を貴方の犬にしてくださいと言われて私は色々な意味で戸惑った。彼は確かに私が夢の中で飼っていた犬にそっくりだったが、流石に教師としては彼を犬とを飼うように家に置く訳にはいかない。だから私は彼に夢の記憶を打ち明け、飼い犬が埋めた家の鍵を用意出来たらそうしようと答えた。果たして、彼は鍵を見付けることができるだろうか。もはや夢の中でも焼け落ちて久しい、私の犬が死んだあの家の庭で。
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親の因果が子に報い・退魔師編

2016-05-16 00:58:19 | 依頼です、物書きさん。
膨大な借金を抱えることとなった幼稚園児と頼りにならない相手とのハートフルボッコな物語

 ご両親が膨大な借金を残して失踪したから、君には借金のカタにウチに来て貰おうと言われたのが4歳の時で、それ以来ボクは訳も判らぬまま退魔師助手として働かされることになった。しかも保護者を名乗る男は善人ではあるが酒飲みでいい加減で、それ故に今までの僕の人生は無駄に波瀾万丈のものにならざるを得なかった。やがてボクは何故男が自分を退魔師助手として選んだのかを知ったのだが、それは同時に新たなる波瀾万丈の幕開けとなった。
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幻の君

2016-05-13 00:18:35 | 依頼です、物書きさん。
誰にも見えない友人を持つ調香師とフェミニストな友人が、期間限定の恋人として振る舞う話

 特定の成分を調香して嗅ぐと眼前に現れる相手を、彼女は『妖精さん』と呼んで仲良くしていたらしい。そして僕はその『妖精さん』にそっくりだったらしく彼女に気に入られて交際が始まった。結局そのお付き合いは彼女の調香が力を失い、彼女の世界から『妖精さん』が完璧に消え失せるまでの間まで続いた。
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消えない輪郭

2016-05-12 00:17:58 | 依頼です、物書きさん。
大切な人をずっと待っている探偵と緩やかに死を待っている男の一方通行な恩返しの話

 探偵は愛娘の死を知らない男の捜索依頼に対して定期的に報告書を提出していた。捜してはいるが見付からない、似ていたが違った。そんな感じの報告を、男は一喜一憂しながら受けるのが常だった。長くは生きられない父に対して自分の死を知らせないでくれと言い残して死んだ妻の言葉を、探偵は今も守り続ける。
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泣く子も喘ぐ痴漢

2016-05-11 22:42:25 | 依頼です、物書きさん。
触れられることに不慣れな霊能力者と頼りになる相棒、彼らが遭遇した面倒なお願い事(依頼)の話

 痴漢の幽霊が出るので退治して下さいと依頼が来た。正直、そんな訳の判らないブツと関わるのは嫌だったので断ろうとしたら、儲け話の匂いは決して逃さない相棒が勝手に依頼を受けてしまった。仕方ないので現場に行ったら件の霊に散々セクハラされたので怒りのあまり周囲一面を吹き飛ばした。結果として痴漢霊は消えたが、発生してしまったこの廃墟は大丈夫なのだろうか。
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ハニーフレグランス・トラップ

2016-05-10 00:10:52 | 依頼です、物書きさん。
ふざけた調香師と異常に人目を気にするチンピラが、人生を賭けたゲームをする話

 借金の取り立てに行った先の調香師が、どんな女でも落とせる香水を調合するから勘弁してくれと哀願してきたので、出来なかったらその鼻を削ぎ落とすという条件で一ヶ月だけ待ってやることにした。結果として香水は完成したが持続性に乏しく、その力に頼り切った俺は、今度は奴から湯水のように金を巻き上げられる立場に成り果てた。
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リサイクル・プラン

2016-05-09 23:35:33 | 依頼です、物書きさん。
下らないことだけに異常に熱心な画家と廃棄寸前のロボットが一緒に暮らすまでの話

 私は故障箇所のパーツが生産終了品だという理由で廃棄されることになったが、とある画家が私の主人相手に「旧型ロボットのフォルムがいかに美しいか」を力強く小一時間語った後に引き取られ、機械部品をコレションするのが趣味だという画家の友人に修理して貰った。取りあえず画家が死ぬまでは彼の元で働き、その後パーツ分解されて画家の友人のコレクションになることが決まっているが、特に不満はない。
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