カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

骨董品に関する物語・ヴォルカナイトのモーニングペンダント

2024-06-27 20:32:46 | 突発お題

 もう二度と目覚めない彼女の寝姿を写したペンダントヘッドを掌の上に乗せ、わたしは彼女が病床で遺した言葉を独りで噛みしめる。貴方は最期まで私を見てくれなかったと呟いてから瞼を閉じた彼女は、これからも生前と全く同じように、わたしから目を背けたまま存在していくのだろう。

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