カケラノコトバ

たかあきによる創作文置き場です

骨董品に関する物語・ハンス・ホルバインの手彩色木版画「死の舞踏」

2024-02-17 17:40:58 | 突発お題

 この世界の総ては時間の経過によって研削され、いずれは跡形も失くなるものだか、人間の心身もその例外には成り得ない。それ故にか、財と権勢を手にした人間の殆どは高価な布や石をあしらった金物で少しでも我が身を覆うのだ。しかし、きらびやかに覆われた肉体はやがて朽ち果て腐り落ち、後に残るのは薄汚れた骨ばかりと成り果てる。
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