最高気温21度。
春の風に、カシやシイの濃緑の落ち葉がパラパラと舞っています。
常緑広葉樹が古い葉を落とす春は、もうひとつの落ち葉のシーズンです。
そんな落ち葉が「わっ」と吹きだまった山道を僕は、ガサガサと足元を鳴らしてのんびりと走る。
きこえてくるのは里山の生き物たちの恋のうたです。
カエルの合唱をバックに、ツインボーカルはウグイスとシジュウカラ。
イカルが口笛を吹き、キツツキが「キョッ・キョッ」と合いの手を入れています。
あたらしい季節に散る花と葉があれば、それと入れ替わるように咲く花と命がある。
とどまることなく移りゆく自然の神秘です。
初夏のようなまぶしい光、あたたかく明るい風の季節に僕は、
「3月の風と4月の雨が美しい5月をつくるのです」。そんなキャッチコピーを思い出しました。
(たしか車のCM、ずいぶん昔のハナシでうろ覚えではありますが)
3月の四万十の降水量は、観測史上2番目に少なかった。風はよく吹きましたが。
走りながら見る四万十川の水量は、グンと少なく、水の流れがとてもスリムになってます。
美しい5月の川をつくるためには、4月の雨がたよりです。