アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

美しい5月をつくるのは

2011-04-11 | 四万十川 春

 最高気温21度。

 春の風に、カシやシイの濃緑の落ち葉がパラパラと舞っています。

常緑広葉樹が古い葉を落とす春は、もうひとつの落ち葉のシーズンです。

そんな落ち葉が「わっ」と吹きだまった山道を僕は、ガサガサと足元を鳴らしてのんびりと走る。

きこえてくるのは里山の生き物たちの恋のうたです。

 

 カエルの合唱をバックに、ツインボーカルはウグイスとシジュウカラ。

イカルが口笛を吹き、キツツキが「キョッ・キョッ」と合いの手を入れています。

あたらしい季節に散る花と葉があれば、それと入れ替わるように咲く花と命がある。

とどまることなく移りゆく自然の神秘です。

 

 初夏のようなまぶしい光、あたたかく明るい風の季節に僕は、

「3月の風と4月の雨が美しい5月をつくるのです」。そんなキャッチコピーを思い出しました。

(たしか車のCM、ずいぶん昔のハナシでうろ覚えではありますが)

 

 3月の四万十の降水量は、観測史上2番目に少なかった。風はよく吹きましたが。

走りながら見る四万十川の水量は、グンと少なく、水の流れがとてもスリムになってます。

美しい5月の川をつくるためには、4月の雨がたよりです。