アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

静けさと秋空と

2010-09-25 | アークツアー 晩夏~初秋

 最高気温28度。

 緑の雑草の庭は、彼岸花の赤がひときわあざやかです。

花のまわりを、モンキアゲハがヒラヒラと飛んでいます。

初秋の岸辺をいろどるのは、イタドリの白い花。

 

「イタドリの花が咲くとツガニが下がる」とこのあたりでは言います(ツガニ:モクズガニ)。

「ツガニが下がると佐野も肥える」。これは今、僕がかってにつくっちゃいました。

夏が終わりツアーがヒマになり、暴飲暴食&惰眠の日々。

うーん、ヤバイ・・・。食欲の秋。皆さんも「メタボ」には気をつけましょうね。

 

 ツガニは人のこぶしほどの大きさ、ハサミの付け根には毛がフサフサと生えています。

その味は良く、焼いたり、ゆでたり。つぶしたりして鍋に。

支流の上流で3~4年すごしたカニは、夏の終わり~秋にかけて産卵のために川を下ります。

海で越冬し、春さき河口で産卵。

子ガニは川をさか上って、支流の上流まで長い距離を移動してゆきます。

 

 四万十川では、ツガニを獲るのに4年ほど前までは鑑札はいりませんでした。

しかし近年、ツガニの数は減少し、稚ガニを放流するようになり鑑札が必要に。

そんなツガニを獲るのは、カニカゴ。

その仕掛けがよく目につくようになった初秋の四万十川を、カヤックで下りました。

 8月と9月の降水量が極端に少ない川は、

水量がグンと少なく、きつい減量をしたボクサーのようにやせこけています。

(今夏は前線も遠く台風もこなかった。2年続けて雨量が少ない夏の終わり)

こんな時は、下るコースをよく選ばないと、浅瀬でカヤックが座礁してしまう。

艇から降り、滑る足元に気をつけながら、

カヤックをひっぱり、ふたたび乗り込むのは、なかなかホネが折れる作業です。

 

 比較的水量が多いコースをえらんだ僕らは、透明度がよい流れをのんびりと下りました。

少し高くなった初秋の空を、うろこ雲がゆっくりと流れてゆきます。

 

 人気がない静かな川原。稲わらかおる大気。風がない水鏡のようなトロ場。

カヤックは、水面にうつった秋空と山を、切りさいてくだっていきます。

透明な川底を、オレンジ色の鯉が悠々と泳いでゆきました(野生化した錦鯉)。

 

 四万十川は、流域に人が少なく静かなところも大きな魅力です。

そんな四万十川は、のんびりリバーピクニック、が気持ちよい秋に。

川原で食べる、サンドイッチ&コーヒーも美味し。

たまには、携帯電話やパソコンから離れ、ゆっくりと川の自然とふれあってみませんか


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