あるBOX(改)

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ロドリゴ・バルデス

2002年02月02日 | ボクシング
カルタヘナの元漁師、バルデス

久々に見てみましたモンソンvsバルデスⅡ。

モンソン苦戦でしたね。
ダウン取られたラウンドは、完全にバルデスの右がタイミング合ってましたし、
他のラウンドでもダイナミックな左フックにタジタジのシーン多し。

右ライフルが武器のモンソンが、右にタイミング合わされたらメチャメチャ
厳しいだろうと、続くラウンドを注視しました。

いやぁ~、これが意外な事に逆に右ストレートを出しまくってバルデスの
タイミングを狂わせていました。

たまに合わされても、顔を背けてジャストミートを許さず、ときに右ストレートの
ダブルまで!

モンソンと言えば、「ジャブジャブジャブジャブ・左・左・ワンツー」なのに、
出し急ぎってくらいライフルを連射!

不器用そうなモンソン必死の攻勢、心なしかジャブも速く打っている。
以前に見た時はバルデスを「ちっちぇ~」くらいにしか思わなかったのですが、
右カウンター(ダウンシーンのスローモーションではF・パチェコ氏が
「パーフェクト」と感嘆)と左フックの連打は秀逸。

気のせいか左フック三連打などホセ・ナポレスに通じるリズムで(打って戻して
また打ってじゃなく、打った拳を内懐に巻き込み その遠心力でグルングルンと
回転させるように連打する感じっスね)、

最初のビデオ観戦時なにを見ていたのだろうと反省した私です。

モンソン第1戦まで26連勝。
タフなブリスコをKOして王座奪取。4度の防衛の中には、グラチェン・トナを
KOした星もあり。

ギル・クランシー氏がグリフィスの敵を討とうと、モンソンに差し向けた、
「最強のミドル級刺客」だったバルデス。

モンソン戦以外の戦い振りも見たい所ですね。
※エステバン・デ・ヘススがデュランの好敵手として名を残したのに対し、
 バルデスは結局モンソンの影に隠れてるし。そりゃヘススは黒星あたえてるから、
 世界的にも知られるのも当然、石松やバズソーを降したから日本でもお馴染み
 なのは分りますが・・・

それにしてもバルデス、対モンソンだったから、時に身体を大きく振る
「フレージャースタイル」を取っていたのか?
持続性の無さからいって急造の感も無きにしもあらず。

運動量の差で逆に疲れ、終盤ワンツーの連打を食らい失速。
14、15Rと必死に追い上げるもモンソンの巨体に誤魔化され試合終了。

やはりモンソンはデカかった。

ハグラーvsロルダン戦にて後輩の応援でリングに上がったモンソン、
ハグラーと同体格のドミンゴ・ロルダンと並んだ映像がありましたが、
頭一つデカい!!

こんなに長身なのに、線の細さを全く感じない!
厚い胸板、細長いのに頑強な足は、同様のハーンズと違い揉み合いにも強い。

最初はスローだ大味だとモンソンをクサしていた私ですが、今ではスッカリその
ストレンジな強さの魅力ズッポリです。

P.S.
結局、最後はモンソン賛歌をやってしまいました(笑)。

それにしても、リング外のお騒がせ振りではタイソン並のモンソンなれど
(なんじゃい、字面も似てるじゃねぇか!)、
なぜにこうも贔屓目に見てしまうのでしょうか。

それは きっとタイソンの神経症まるだしの幼児的暴力性に対し、モンソンのそれは
「屈託無しの天然児」ゆえだからではないかと思うのです。

心に明るい10円ハゲありと言うか。アルマーニ着て女優と高級街歩いてても平気で
落ちてるモン拾って食いそうと言うか。

そんなモンソンが僕は大好きです。

・・・あぁ、
最後は またモンソン賛歌になってしまった・・・