あるBOX(改)

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甲本ヒロトと真島昌利①

2008年11月26日 | 邦楽
ミュージック・マガジン2008年11月号

「ザ・ブルーハーツ ザ・ハイロウズ
 そして ザ・クロマニヨンズ」

特集インタビューにて
甲本ヒロトと真島昌利が語っている「The Wh♂への言葉」は
前回の日記で引用したが

正確には

インタビュアーの
「ザ・フーと言っていいのかどうか分からない編成だけど・・・」
との問いに

「そういうふうな、ちょっと斜に構えた感じで行ったとしても、
ピートが刻んで、ロジャーが声出した途端、『ザ・フーだ!』と
思うんだよね」(甲本)
「よかったもんねぇ、前回の来日は」(真島)

・・・と発言したというもの。

これを見てベテラン・ライターの大鷹俊一さんが
「すっかり嬉しくなってしまった」と続けるのだが
私も全く同様のありさま。

パンクから出てきた印象ある甲本&真島だけに
以前は「彼らこそ『ケッ』と斜に構えているんじゃないか」と
思っていたのだが、実際は大違い。

彼らの、こういった大らかさ、懐の深さには感服するばかり・・・。

先のインタビュアーにも、決して反発するような語り方はして
いないだろう。
「よかったもんね」(真島)
「そうだね~(笑)」(甲本)
みたいな感じだったんじゃないのか?・・・なんて想像する次第。

言われたインタビュアーも不快な思いなどせず
「あ、そっかぁ~」と肯いてしまうような抱擁力・・・それを
感じてしまうのですよ。

ヒロトは以前
「ビートルズもストーンズも大きな『ロック』という括りの一部分で、
どれを好きだ嫌いだって言っても仕方ないと思う。ボクはみんな好き」
といったコメントを発しているが

「アレが好き、コレが嫌い」ばっかり言ってた私はガーンとブン殴られた
ような気がしたもんだった。
まぁ、なんと懐深いコメントだ・・・と。

私自身は変わらないが(笑)、彼らを見る眼が変わったのは事実。



立川談志師匠の還暦記念公演でも、
彼らは普通に「チケット買って入りました」の体で開演前、ロビーの
椅子に座っていた。

落語愛好家の集まるロビーにロックな若者
(4人居たと思う。当時のハイロウズのメンバーだったような・・・)
他は誰も気付かない。

珍しい光景に、通りがかった私は、思わず「オッ!」と声を出してしまった。
「カッコいい連中が居るなぁ・・・」とばかりに。

彼らと眼が合った。
微笑まれたような気がした。
私もモッズスーツを着ていたから・・・。

数年後、彼らは「Tower Record」のポスターで
談志師匠と並んで笑っていた。

「ちぇっ、イイなぁ。悔しいなぁ。オレも家元と並んで写真撮りたいなぁ・・・」
そんな事も思ったっけ。