あるBOX(改)

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思い出の名勝負「ローランド・ナバレッテvsボザ・エドワーズ」

2011年03月09日 | ボクシング
イタリア、ビア・レッジオ
1981年8月29日
【WBC世界Jライト級タイトルマッチ15回戦】 

王者:コーネリアス・ボザ・エドワーズ(ウガンダ)25才
挑戦者:ローランド・ナバレッテ(フィリピン)24才

ボザはリモンから奪った王座の2度目の防衛戦。
(初防衛はチャコンをTKO)
試合は最初から好打の応酬。

上背あるボザ対し、ナバレッテも上体を動かしながらジャブをリターン。
両者サウスポー。第1ラウンド半ば、ボザの左ストレートが正面から
ヒットすると、ナバレッテ一瞬フラリ。鼻をしきりに気にする。
様子を見るボザにナバレッテ、ボデイから顔面に連打を返す。
右フックから左ストレートの返しがスムーズだ。
今度はボザが一瞬フラリ。
ラウンド終盤、下に注意を逸らしてナバレッテの左ストレート!
ボザまたもフラリ。小柄だがリーチあるからナバレッテの
ストレートはよく届く。当然、切り返しの右フックも届く事に。

以降もボザはボクシングせず、打ち合いのペース。
両者右手を下げているから互いの左ストレートが良く当たる。
ボザは身体が堅い。

第3ラウンド、打ち合いからボザの叩きつけるような左。
返しの右もヒット。
打ち返すナバレッテに左がカウンター。
グラリと来た挑戦者はクリンチに逃げる。

猫の顔洗いのようにグラブを上げ下げしてカバリングするナバレッテ。
リモン戦の片鱗が・・・。
このラウンド、ボザが左目をカット。

第4ラウンドはビッグラウンド。
前ラウンドの勢いのままに正面からの打ち合いを望むボザ。
両者出血しての打ち合い。
叩きつけるようなボザのパンチに比べ、ナバレッテのパンチには叩き切る
ような伸びがある。
打たれ出してもペースを変えないボザにナバレッテの左クロスが炸裂!

ボザ背中からキャンバスに叩き付けられる強烈なダウン!
立って再度打ち合うが、今度は右フックで崩れるようにダウン!
なりふり構わず足を使ってゴングへ逃げ込むボザ。

決着の第5ラウンド、フットワークからワンツーを放ったボザだが、
直後にナバレッテの投げつけるような右フックをしたたか食らう。
糸の切れたマリオネットのように尻から落ちるボザ。
生まれて初めてのKO負けとなった。

この試合は本来、ボザvs前王者ラファエル・リモンの再戦として
行われるはずだった。
しかしリモンが感冒でダウン、急遽ナバレッテに声が掛かり、現地入りは
試合前日という慌ただしさだったと言う。

ハワイを本拠地とした挑戦者は、自己が保持する北米王座の防衛戦を
キャンセルしての世界再挑戦。
むしろ急遽相手が、ラフファイターからボクサーファイターへ変更に
なったボザの方に、準備が足りなかったようだ。