ここらから「オススメ」というより、発表順にアルバムを並べてレビューして行きましょう。僭越な行為ではありますが。
【トンズ・オブ・ソブス+8 TONS OF SOBS】 UICY-2395 \1748(税抜)
オリジナル:1969年作品
忘れじのへヴィ・ロック・バンド「フリー」のデビュー・アルバム。
上記の商品番号は、オリジナル・トラック10曲にボーナス・トラック8曲を加えてのレギュラー商品のもの。
ぶっちゃけ、当時はブルース・ロックのブームも下火っつ~か、「アート・ロック」に移行した時代だと思うのだが(あと「サイケデリック」「フラワー」路線)。
そんな時代に偉大な若年寄たち(10代のメンバーもあり)は、勢いに満ちたブルース・ロック・アルバムを作り上げたのでした。
売上も良くはなかったらしいが、フリーの魅力の片鱗とロックらしい初期衝動が詰まった瑞々しい好盤で。
私は大好きなアルバムです。
以下、曲目。
1.オーヴァー・ザ・グリーン・ヒルズ~パートI
2.ウォリー
3.ウォーク・イン・マイ・シャドウ
4.ワイルド・インディアン・ウーマン
5.ゴーイン・ダウン・スロウ
6.アイム・ア・ムーヴァー
7.ザ・ハンター
8.ムーンシャイン
9.スウィート・トゥース
10.オーヴァー・ザ・グリーン・ヒルズ~パートII
~ボーナストラック~
11.アイム・ア・ムーヴァー(BBCセッション)
12.ウェイティン・オン・ユー(BBCセッション)
13.ガイ・スティーヴンス・ブルース(ブルース・ジャム)
14.ムーンシャイン(オルタナティヴ・ヴォーカル)
15.スウィート・トゥース(アーリー・テイク&オルタナティヴ・リリックス)
16.ヴィジョンズ・オブ・ヘル(未発表マスター・ミックス)
17.ウーマン・バイ・ザ・シー(オルタナティヴ・ヴァージョン)
18.オーバー・ザ・グリーン・ヒルズ(BBCセッション)
1曲目はアコギ弾き語り風の「オーヴァー・ザ・グリーン・ヒルズ~パートI」。
クリムゾンのセカンドで言えば「平和」に当たるオープニングの小品。
2曲目の「ウォリー」は、アップテンポでアグレッシヴなブルース・ロック・チューン。とにかくヴォーカルも演奏も勢いあるねぇ。
ギターのフィードバック音から始まる3曲目が、「ウォーク・イン・マイ・シャドウ」。リフも最高な、「これぞ、フリー!」ってな“ヘヴィ・ブルース・ロック”だが、ロジャース先生は「自分が前のバンドで作ってた曲で、そう言われるのは不思議だなぁ」と素っ気ない。
4曲目の「ワイルド・インディアン・ウーマン」は、ミディアム・テンポのブルース・ロック。
この辺、ピーター・バラカン氏の「フリーはハードロック・バンドと言われてるが、自分はブルース・ロックのバンドだと思う」って意見も分かる。
5曲目はブルース・カヴァーの「ゴーイン・ダウン・スロウ」。
ブルース・フォームに則ったフレーズとリズムが聴ける曲。
ピアノも、まんまブルース調。
ドラムの導入から始まる6曲目の「アイム・ア・ムーヴァー」は、ライヴよりテンポ速め。
サイモン・カークの手数も多い。
7曲目はアルバート・キングの曲「ザ・ハンター」。
ブルース・カヴァーなれど、前ノリのシャッフルにアレンジ、当時ライヴのオープニングに使われてたと聴いて納得の演奏。
コゾフのギターが楽しげに宙を舞っている。
このアルバムでのコゾフのプレイは、本当にイキイキとしているんだよなぁ。
8曲目の「ムーンシャイン」は、スローな曲調で。
抑揚効いたロジャースの歌唱は、20才そこそこの若者と思えない。
9曲目の「スウィート・トゥース」も、後年なら後ノリで演奏される曲調だが、ここは性急に叩くカークに若さを感じますな。
ギターソロのバックで聴かせるフレーザーのベース・フレーズには、将来性を感じさせる自在さの片鱗あり。
10曲目は「オーヴァー・ザ・グリーン・ヒルズ~パートII」。
1曲目と同じ展開に戻って終焉。
エンドレス効果あり・・・か?
とにかく、後年の「これぞ、フリー!!」っていう後ノリ感も無く、ベースも無難なフレーズ弾いてる「いかにも青い」ブルース・ロック・アルバムだが。
それだけに、当時のライヴの熱気をパッケージしたアルバムとも言え。
若い勢いで一気に作り上げた、後年のフリーのスタジオ盤に無い瑞々しさが眩しい。
なぜか、後年のアルバムより音質も良い事も特筆しときたい。
プロデューサーは、ガイ・スティーブンス。
アイランド・レーベルの社長クリス・ブラックウェルは、バンドがセルフ・プロデュースした後年のサウンド(「ファイアー&ウォーター」など)を聴いて「しまった、まだ早かったか!」と嘆いたという。
――だめだ、やっぱり結局「お奨めアルバム」のノリでレビューしてしまった(笑)。
【トンズ・オブ・ソブス+8 TONS OF SOBS】 UICY-2395 \1748(税抜)
オリジナル:1969年作品
忘れじのへヴィ・ロック・バンド「フリー」のデビュー・アルバム。
上記の商品番号は、オリジナル・トラック10曲にボーナス・トラック8曲を加えてのレギュラー商品のもの。
ぶっちゃけ、当時はブルース・ロックのブームも下火っつ~か、「アート・ロック」に移行した時代だと思うのだが(あと「サイケデリック」「フラワー」路線)。
そんな時代に偉大な若年寄たち(10代のメンバーもあり)は、勢いに満ちたブルース・ロック・アルバムを作り上げたのでした。
売上も良くはなかったらしいが、フリーの魅力の片鱗とロックらしい初期衝動が詰まった瑞々しい好盤で。
私は大好きなアルバムです。
以下、曲目。
1.オーヴァー・ザ・グリーン・ヒルズ~パートI
2.ウォリー
3.ウォーク・イン・マイ・シャドウ
4.ワイルド・インディアン・ウーマン
5.ゴーイン・ダウン・スロウ
6.アイム・ア・ムーヴァー
7.ザ・ハンター
8.ムーンシャイン
9.スウィート・トゥース
10.オーヴァー・ザ・グリーン・ヒルズ~パートII
~ボーナストラック~
11.アイム・ア・ムーヴァー(BBCセッション)
12.ウェイティン・オン・ユー(BBCセッション)
13.ガイ・スティーヴンス・ブルース(ブルース・ジャム)
14.ムーンシャイン(オルタナティヴ・ヴォーカル)
15.スウィート・トゥース(アーリー・テイク&オルタナティヴ・リリックス)
16.ヴィジョンズ・オブ・ヘル(未発表マスター・ミックス)
17.ウーマン・バイ・ザ・シー(オルタナティヴ・ヴァージョン)
18.オーバー・ザ・グリーン・ヒルズ(BBCセッション)
1曲目はアコギ弾き語り風の「オーヴァー・ザ・グリーン・ヒルズ~パートI」。
クリムゾンのセカンドで言えば「平和」に当たるオープニングの小品。
2曲目の「ウォリー」は、アップテンポでアグレッシヴなブルース・ロック・チューン。とにかくヴォーカルも演奏も勢いあるねぇ。
ギターのフィードバック音から始まる3曲目が、「ウォーク・イン・マイ・シャドウ」。リフも最高な、「これぞ、フリー!」ってな“ヘヴィ・ブルース・ロック”だが、ロジャース先生は「自分が前のバンドで作ってた曲で、そう言われるのは不思議だなぁ」と素っ気ない。
4曲目の「ワイルド・インディアン・ウーマン」は、ミディアム・テンポのブルース・ロック。
この辺、ピーター・バラカン氏の「フリーはハードロック・バンドと言われてるが、自分はブルース・ロックのバンドだと思う」って意見も分かる。
5曲目はブルース・カヴァーの「ゴーイン・ダウン・スロウ」。
ブルース・フォームに則ったフレーズとリズムが聴ける曲。
ピアノも、まんまブルース調。
ドラムの導入から始まる6曲目の「アイム・ア・ムーヴァー」は、ライヴよりテンポ速め。
サイモン・カークの手数も多い。
7曲目はアルバート・キングの曲「ザ・ハンター」。
ブルース・カヴァーなれど、前ノリのシャッフルにアレンジ、当時ライヴのオープニングに使われてたと聴いて納得の演奏。
コゾフのギターが楽しげに宙を舞っている。
このアルバムでのコゾフのプレイは、本当にイキイキとしているんだよなぁ。
8曲目の「ムーンシャイン」は、スローな曲調で。
抑揚効いたロジャースの歌唱は、20才そこそこの若者と思えない。
9曲目の「スウィート・トゥース」も、後年なら後ノリで演奏される曲調だが、ここは性急に叩くカークに若さを感じますな。
ギターソロのバックで聴かせるフレーザーのベース・フレーズには、将来性を感じさせる自在さの片鱗あり。
10曲目は「オーヴァー・ザ・グリーン・ヒルズ~パートII」。
1曲目と同じ展開に戻って終焉。
エンドレス効果あり・・・か?
とにかく、後年の「これぞ、フリー!!」っていう後ノリ感も無く、ベースも無難なフレーズ弾いてる「いかにも青い」ブルース・ロック・アルバムだが。
それだけに、当時のライヴの熱気をパッケージしたアルバムとも言え。
若い勢いで一気に作り上げた、後年のフリーのスタジオ盤に無い瑞々しさが眩しい。
なぜか、後年のアルバムより音質も良い事も特筆しときたい。
プロデューサーは、ガイ・スティーブンス。
アイランド・レーベルの社長クリス・ブラックウェルは、バンドがセルフ・プロデュースした後年のサウンド(「ファイアー&ウォーター」など)を聴いて「しまった、まだ早かったか!」と嘆いたという。
――だめだ、やっぱり結局「お奨めアルバム」のノリでレビューしてしまった(笑)。
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