新鹿山荘控帳

山荘管理人が季節の移ろいを、書きとめました
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DVD「炎の戦線 エル・アラメイン」

2011-07-03 17:00:00 | 芸術鑑賞
雨読シリーズで購入したDVDの2巻のうちの1巻です。
新星堂では3巻3000円のDVDを以前から発売していますが、最近1巻500円の新しい販売を始めています。例のワンコインの昔の映画ではなく、新しく発掘した映画が多いようです。特色としては戦争映画が多いです。その中でもロシア映画が多く、大戦中の対ドイツ軍の戦闘映画が多いです。

さて本日紹介する映画は、北アフリカのエル・アラメインを舞台とする英国軍とイタリア軍の戦闘の映画です。2000年のイタリア映画です。イタリア国内ではかなりの映画賞を受賞しているようです。
ハリウッドの資金力から、それ以外の外国の映画では現地語ではなく英語の映画が多いのですが、これはイタリア語になっています。
長年洋画を楽しんでいますので、独・仏・伊などむしろその国の言語にほっとする事があります。

さてこの映画は、圧倒的な英国軍と全線を構えるイタリア軍の小部隊に、志願した大学生の兵隊が着任するところから始まります。
戦線の間には地雷原が横たわります。食料も水も弾薬も足らず、本体からの食料の補給も途絶えがちです。夜間地雷に触れた英国軍のトラックの物資を、地雷原を横切って盗みにいく状態です。
タイトルにあるような戦闘シーンは1度だけです。夜間の戦車を戦闘とする英国軍との戦闘シーンはほとんど真っ暗で、戦車のヘッドライトと銃撃の炎だけです。最初は暗くて見難いシーンと思っていたのですが、キャタピラの音と悲鳴が続いているうちに恐怖さえ感じてきました。新しい描写かと感心しました。

北アフリカやイタリアでの戦争は過去にいくつも映画化されています。ロンメルの除いて勝ち戦の映画ばかりです。

兵隊全員が勝ちがないと自覚した中で諦めを耐えながら、乾いた砂の中で塹壕にうずくなっているのです。拾ったガソリンタンクに水を入れて配給された水は、油臭くてまったく飲めないのです。
退却が決ってからもまだ物資のあるドイツ軍は、トラックで退却しますがイタリア軍は熱砂の中徒歩で退却していきます。

2000年の製作です。新しい若い人の目で製作されたのでしょうか。敗走する惨めなイタリア軍の兵の心情が描かれたいい映画です。近年珍しい拾い物の映画でした。これが500円とは。またセールのワゴンを探しにいきます。


コメント
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