新鹿山荘控帳

山荘管理人が季節の移ろいを、書きとめました
写真の無断使用はお断りします

「昭和の名人・八代目林家正蔵(弐)」

2009-07-21 18:07:53 | 芸術鑑賞
友人と会うためターミナルに出かけましたので、帰宅途中に「八代目林家正蔵(弐)」を購入しました。

正蔵についてはその語り口から、私が若い頃はなんとなくそれ程好きにはなれなかったのです。しかし最近改めて聴くようになってから、良さが分かってきたような気がします。

今回の演目は(全て初商品化音源だそうです)、

①怪談牡丹燈篭~幸手堤
 これは昨年9月に、春風亭小朝と桂歌丸で「お札はがし」と「栗橋宿」に合致する噺ではないかと考えています。お二方と正蔵ではまったく話し方が違います。その違いをゆっくり聴きたいと思います。

②笠と赤い風車
 平岩弓枝の「文芸もの」です。私の好きな平岩弓枝が落語を書いているとは知りませんでした。正蔵はこの作品で芸術祭奨励賞を受賞しているそうです。
継母と子どもの不和というモチーフで、作家はさらに複雑な陰影を与え、上質な人情噺を作り上げたそうです。ぜひぜひ早速聴いて見ます。

③伽羅の下駄
 聴いたことがない噺です。近年ではこの八代目正蔵のみが演じた珍しい噺です。
廓通いの殿様と豆腐屋の噺だそうです。笑いどころは少ないが洒落た話になっているとの事です。聴いてみます。


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「ムクドリ」の集団水浴び

2009-07-20 18:02:22 | 里の鳥
川沿いを歩いている人間が暑さで朦朧としてくる昼過ぎでした。
川面を渡るはずの風もなく、周辺の木々の陰を伝って歩いていました。

左前方の河床に騒々しい鳥の群れがいました。数十羽の「ムクドリ」の群れです。川の右岸に残された保護林の様な小さな林があり、そこから時々「ムクドリ」がやって来て、また交代に林に帰っていきます。

私が近づいても、夢中で水浴びをしています。暑くてたまらないと言った様子です。

この写真にもざっと数えて25羽ほどの「ムクドリ」がいます。


体の色が全体に薄いのは、若鳥と思われます。大人に混じって一人前に水浴びです

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「受け継がれてゆく伝統人形芝居」を観て

2009-07-19 17:07:17 | 芸術鑑賞
昨日、2年ぶりに「受け継がれてゆく伝統人形芝居」を鑑賞に行ってきました。
八王子市内から車で30分ほど奥に入った、陣馬山ふもとの静かなところにある、家元の稽古場で行われました。

演目は
①八王子市立由井中学校三味線部による「葛の葉」です。
 同三味線部はH15年創部、16年から八王子車人形・説教節を学び各賞を受賞しているユニークな部です。
 今回も、説教節3名、三味線1名で、舞台では安部保名と妻と白孤の別れを熱演しております。そういえば、以前から「伝統人形芝居」ではいつも出演していました。

②八王子高校 車人形同好会の「三人三番叟」です。
 中学校の生徒比べると今年一寸。

中学生と高校生は、家元のお話によると夏休みを利用して「受け継がれてゆく伝統人形芝居」の北海道巡回講演に参加するそうです。

③西畑人形芝居朝日若輝一座(香川県)「岩見重太郎大蛇退治」
 これも何度か見たことがある演目です。座長の個性が大変際立っていて、狂言回しの司会の人形がいつも笑わせます。この棒遣い人形は大変スピードのある動きが出来、所謂チャンバラにその動きがじゅうぶん表現されています。

④糸あやつり人形劇団みのむし(兵庫県)「怪談・幽女執念」
 お岩さん、お菊さん、お露さんの三大幽霊が主人公の話ですが、現代のお化け屋敷を舞台にした作品で、その他に芝居小屋の主人に鳳啓助を彷彿とされる男が出てきます。色と欲の噺です。
 吉本新喜劇を思わせる「こてこての関西の喜劇」になっております。地方伝統芸といいますが、例えば東北の伝統芸能に対して、では関西は関西喜劇なのかということになります。吉本新喜劇があまりにも有名すぎて、関西に於けるそれ以前の伝統芸能は何だったのかと言う事になりますね。

⑤八王子車人形西川古柳座 「日高川入相花王/雨田堤より渡し場の段」
 これも何度か観ております。こちらは、何時ものとおり義太夫の太夫と三味線の演者が来られています。(この辺の様子を専門用語でどのように説明するのか、分かりませんでした)
何時ものことですが「清姫」は綺麗でした。ここには「安珍」は出ておりません。

公演中は撮影厳禁なので、合間に撮影した写真(4枚)をお見せいたします。



左手奥に茶色の屋根が稽古場です。駐車場はいつもお隣の小学校のスペースを借りています。


開演1時間前に着きましたが、もう早い人が来ていました。手前奥にイス席が5列あります。右手に義太夫の太夫たちの舞台があります。


休憩時間中の由井中学校三味線部の部員達。お揃いの黒のTシャツが黒子っぽくてgooです。


最後に出演者一同による舞台挨拶でした。1時30分開演で終演は4時30分近くになっていました。

充実した土曜日でした。今日も2日目が上演されています。
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車人形から

2009-07-18 18:29:13 | 万華鏡
帰宅の途中です。渋滞中です。詳細は明日報告致します。
家元お宅の会場紹介します。
山荘管理人
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標識カワウの出生地判明しました。

2009-07-17 18:24:02 | 水辺の鳥
先日の「標識カワウまたまた」の報告が研究者から届きました。

07.04.16千葉県の市川の行徳鳥獣保護区のコロニーの巣内の雛に装着されたものと判明いたしました。
今回で報告は4回目で、820日目ということでした。
1回目は東京野鳥公園で、2、3回目は相模原の沈殿地でした。
生まれは千葉県ですが、神奈川県よりの地域で活動している事になるとの報告でした。

鳥たちの生態の一部を確認できることと、微力ながら調査に協力できることを満足しております。

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若く凛々しい「トビ」

2009-07-16 17:57:19 | 里の鳥
7時前の海岸は、夏とはいえまだ本格的な暑さは来ていませんでした。
「アオバト」もまだ姿を見せないので、右手の護岸に何気なく目をやりますと、とても綺麗な「トビ」がいました。

綺麗なというのは、もともと「トビ」の成鳥は茶褐色に白斑模様ですが、その白斑がくすんで茶色と同化してしまいます。
この若い「トビ」は白い模様がとても鮮やかで、彼の白い汚れていない足もくっきりと見えます。朝の空気の所為でもあるのでしょうか、凛々しくさえ見えます。




それでも10分くらいでしょうか、彼のバリアーの間際まで近づいて撮影していますと、砂浜で彼のほうを見ている人間は私一人ですから、気になったのでしょう。
こんな仕草をしてから私の上空を飛んでいきました。

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またまた「標識カワウ」を発見

2009-07-15 18:02:22 | 水辺の鳥
とうとう夏が始まりました。
昨日ターミナルに用事があり、何時ものとおりターミナルから川沿いに歩いて帰る事にしました。

駅から15分ほど歩いたところで、川を斜めに横断する送電線があります。良くこの送電線に数羽の「カワウ」がとまっています。五線紙の音符のように見えると思っています。

その日は2羽いました。何気なく足元を見ると黄色のリングが見えるではありませんか。関東地区の標識です。

昨年から鳥の撮影を始めましたが、全国で行われているいろいろな鳥の標識調査に協力したいといつも思っています。幸運にも昨年1羽、今年はもう2羽発見しています。発見報告を研究者に送りますと、お礼というわけではありませんが、標識の記号から装着場所と装着日時を教えてくれます。「カワウ」ばかりですが。

昨年は愛知県の弥富公園からの「カワウ」でした。今年の2羽は東京都と千葉県からでした。

さて昨日発見した「カワウ」は黄色のリングですからやはり千葉県か東京からのではないでしょうか。いずれにしても、過去の発見記録からこの「カワウ」がどんな経路で移動してきたか判明して面白いです。

今回も、標識記号は間違って使用されないように消さして頂きました。

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「アオバト」満腹しました

2009-07-14 18:02:22 | 水辺の鳥
前回2回目の訪問のとき、地元の古老や「アオバト」専門カメラマンの方たちから、『これからますます暑くなるけれども、来るなら夏休み前がいいです』と勧められていました。なにせこの海岸は海水浴場として日本で最初に制定されたところだそうです。海水浴客に磯遊びの人たちで撮影にならなくなるそうです。

その上夏の海岸の暑さは、想像を絶するそうです。黒いカメラを持って砂浜で「アオバト」を待つのですから。

6時半に現着、堤防から覗くと無人のカメラが1台。暑くて来る人も少ないかと思いましたが、波除け堤防を降りると堤防から幅2mもない日陰に、ずらりとカメラマンが「アオバト」の飛来を待っていました。

関東地方では「アオバト」が海水を飲みに来るのは此処だけです。小さな磯に数十羽の群れが入れ替わり飛来し、2・3分飲むとまた帰って行きます。

そんな様子を紹介いたします。


こんな感じで数十羽の群れでやってきます。磯を吟味するように数回上空を飛びます。



表面が滑らかな磯では、塩水を飲む場所が限られます。羽根の赤いのが雄です。


必然的にどうしてもこのような危険な場所に降りる事が多くなります。


もうこれで「アオバト」はしばらくいいです。闇雲に400枚ほど撮りました。これ以上の進歩は当分ないでしょうから。
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「あわやマムシを踏むところ」と「巨大ミミズ」

2009-07-13 18:12:01 | 生き物たち
『アタンシオン!!』今日の写真2枚は、「マムシ」と「巨大ミミズ」です。長い物が嫌いな方は、写真を見ないでください。



その日は朝からむしむししていました。ダムを一周する林道を歩いているときでした。左はダム湖に張り出したブッシュ、右側は林道間際まで山から斜面が迫っています。両側から木々が林道を被うように茂っており、先日の大風で簡易舗装の道には枯れ木や枯れ草が点在していました。

上を見て鳥を探しながら、足音を忍ばせて歩いていました。何気なく2mほど先に地面を見ますと、落ちていた枯れ枝に沿うようにヘビがいます。模様から「マムシ」とすぐにわかりました。

ゾッとすると同時に足踏みするかのように私は歩みを止めました。その音で「マムシ」は私に気がつき、鎌首を上げました。十秒もにらみ合ってはいません。「マムシ」のほうからゆっくりと、ダム湖のほうへ動き出しました。

それからです。カメラのレンズを向けたのは。動揺していたのでしょうか、ピントが甘いのはご愛嬌です。全長60センチくらいでしょうか。気が付かなければ踏んでいました。



南風が強く、小鳥達は警戒してか顔を見せてくれません。予定地点まで行って林道を引き返しました。

そろそろダムの周回林道の終点かと思い出した頃、またまた前方に長いものがいます。ヘビのクネクネではなく、ミミズのような動きです。近づくとものすごく長いミミズです。

早速写真を撮りました。といいますのは、昔「巨大ミミズを探そう」という番組があり、タレントが北関東のほうで60センチくらいのミミズを捕まえていました。
当時私も、高尾山にスミレの撮影に通っておりまして、同じ様な巨大ミミズに遭遇しておりました。そのときは撮影を忘れてしまったのです。

で、今日は、寸法当たりをつけるため、小銭入れ(長辺が10cm)を一緒に撮影しました。念のため靴で比べると、2足分の長さです。私に靴は26センチで外寸法は、今計ると30センチでした。ですからこのミミズは60センチ程度ある事になります。

種類を調べたのですが分かりません。日本最大のミミズは「シーボルトミミズ」だそうですが、体の色が青ですから、これとは違います。
また「ハッタミミズ」は北陸のほうにしかいないようです。

なんというミミズでしょうか。鱗ありませんから「メクラヘビ」の仲間でもないです。ご存知の方おられますか。

なんとも奇妙な1日ではありました。

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三代目三遊亭金馬の『佃祭』を聴いて

2009-07-12 18:02:22 | 芸術鑑賞
昨日の1時間ほどのダムまでのドライブで、三遊亭金馬の『佃祭』を聴きました。良い噺だったので、紹介いたします。
解説書によりますと、『佃祭』は起伏に富んだ面白い噺であるが、場面転換が多く、噺家にとっては難物とされるとあります。戦後の落語界でも金馬のほか数名が演じた程度とあります。

長らくいろいろ聴いていましたが、聴いた記憶のないのは間違っていないようです。

物語
 身投げをしようとした娘を助けた小間物屋の次郎兵衛は、三年後佃祭りの日に神田へ帰ろうとして乗りかけた渡し舟から、その助けた娘に呼び止められて船を下りてしまう。そしてその乗ろうとした渡し舟はその後転覆、全員が死んでしまう。昔助けた娘に三年後、助けられた。情けは人のためならず。

感激した噺。
①助けられた女の家出ご馳走になっていると、船頭の亭主が帰宅、舟の転覆という大事件を話し始めます。その後、女房と二人で名前も知らない命の恩人に対して、どう感謝の日々を送ってきたか語ります。また今後どう恩返しをしたいかも語ります。
この語り口が、いなせな船頭のべらんめい口調と下町の女房の口調で語られます。
命の恩人に三年ぶりに会ったときには、私もこんな風にお礼が言いたいと思わせる情景です。心のこもったお礼の言い方です。

②神田の次郎兵衛の自宅の場面。町内の主だったものが弔問に駆けつけます。大勢の人が死んだ事故のとき、死骸を引き取るための相談が住人達の間で進みます。江戸時代の町内の助け合いとはこんなものかと、楽しくなります。一方自分がそんな世話役になったとき、どう行動したらいいか考えさせられます。

③そこへ次郎兵衛が帰宅します。幽霊が出たかと大騒ぎです。

④人を助けるといい事があると感心した与太郎がまねをして、身投げをする娘がいないかと探しに出ます。

この『佃祭』には、侍以外の人物が殆んど出てきます。私は落語に出てくる、苦労はしているがしっかり者の下町の女房が好きです。そして勇み肌の職人達も好きです。
この『佃祭』には、悪人が一人も出てきません。それでいて楽しい噺です。そんなところが好きです。
帰路、『佃祭』を何度も聴きなおしたのでした。

まだ聴いたことない方は、ぜひ一度お聞きになりことをお勧めいたします。

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