Kodak DC4800
’08/03/04の朝刊記事から
イスラエル軍 地上部隊ガザから撤退
ハマスは「勝利」を宣言
【カイロ3日鄭真】ロイター通信によると、イスラエル軍は3日、パレスチナ自治区ガザで武装組織の掃討作戦を展開していた地上部隊をイスラエル領内に撤退させた。同軍は「作戦の目的を達成した」としているが、数日中に攻撃を再開する可能性もある。
一方、ガザを実行支配するイスラム原理主義組織ハマスは、部隊の撤退を受けて「勝利」を宣言。イスラエルへのロケット弾攻撃を今後も続行する方針を示した。地元からの報道によると、撤退後、ガザからの2発のロケット弾がイスラエル領内に着弾した。
イスラエルのオルメルト首相は同日、「われわれは寛容な態度は見せない」と再度の攻撃を示唆。ライス米国務長官が4、5の両日、イスラエルとパレスチナを訪問する予定で、イスラエル政府高官は、「長官の訪問に合わせ,2日間の中休みを取っただけ」と述べた。
Kodak DC4800
’08/03/02の朝刊記事から
ガザ攻撃 45人死亡
自治政府、国連介入を要請
【エルサレム1日共同】イスラエル軍は2月29日深夜から3月1日にかけ、パレスチナ自治区ガザ北部で武装勢力の掃討作戦を行い、AP通信によると、十代の姉弟ら一般住民多数を含むパレスチナ人45人が死亡した。
衝突が激化した2月27日からの4日間でパレスチナ人死者は計70人を超えた。イスラエル人死者は1人。
パレスチナ自治政府のアッバス議長の報道官は、議長が国連をはじめとする国際社会に対し、イスラエルに攻撃停止を迫るよう緊急の介入を要請したと語った。
ロイター通信はパレスチナ当局者の話として、軍のガザ攻撃による1日の死者数としては、2003年以降で最悪だと伝えた。
Kodak DC4800
’08/02/23の朝刊記事から
トルコ軍 イラクへ越境攻撃
クルド組織掃討 最大規模
【カイロ22日鄭真】トルコ軍は22日、非合法武装組織、クルド労働者党(PKK)掃討のため、地上部隊を中心とした、イラク北部への越境軍事作戦を21日夜に開始したと発表した。
軍幹部はロイター通信に対し、「数千人の部隊がすでに越境し、さらに国境付近に数千人規模が待機している」と述べた。地元テレビ局は部隊が国境から25キロ地点まで進んだと報じた。
一方、PKK広報官は同通信に「トルコ軍と交戦し、トルコ兵2人が死亡した」と述べた。
昨年10月にトルコ国会がイラクへの越境攻撃を承認した後、軍は数百人規模の部隊による越境軍事作戦や戦闘機による空爆などを実施、PKK拠点への攻撃を続けてきた。今回は地上部隊を投入し、これまでで最大規模の作戦となっているもようだ。
軍は「目的達成後、速やかに撤収する」と短期的な作戦であることを強調し、駐留米軍も「作戦は限定的」との見方を示した。
ただ、越境した現場は積雪も残る山岳地帯で、現地に数千人が潜伏するとされるPKKメンバーの掃討は難航も予想される。
トルコ側の越境攻撃にかねてから反発していたイラク北部のクルド自治政府との間で緊張が高まるのは必至で、今後、イラクの中で比較的治安が良好な北部も不安定化する可能性がある。
Kodak DC4800
’07/12/29の朝刊記事から
ブット氏暗殺 アルカイダ関与か
パキスタン内相が示唆 暴動の死者30人超
【イスラマバード28日共同】パキスタンのカーン内相は28日、ブット元首相暗殺に国際テロ組織アルカイダとアフガニスタン旧政権タリバンが関与したことを示す証拠があると述べた。
AP通信が報じた。
ブット氏の暗殺に抗議する支持者らは同日、各地で暴徒化。
現地の報道によると、南部シンド州や北西辺境州スワト地区でこれまでに30人以上が死亡。
当局は制圧のため、治安部隊に発砲許可を与えたが、収拾のめどは付いていない。
ブット氏は民主化の象徴で国民の人気が高く、治安が急激に悪化。
来月8日の総選挙実施は困難な状況で、パキスタン情勢は混迷を深めている。
ソーロム首相は28日、緊急閣議を招集。
閣議後の記者会見で、総選挙の日程は「現状では変わりはない」とする一方、すべての政党と協議した上で延期するかどうかを判断すると語った。
シンド州の当局者は同州の死者が23人になったと語った。
スワト地区では、道路脇に仕掛けられた爆弾が爆発し、総選挙の与党候補ら9人が死亡した。
怒りの矛先をムシャラフ政権に向けた支持者らは北西部ペシャワルで約4000人が大統領の与党の事務所を焼き討ちした。
【イスラマバード28日共同】AP通信によると、パキスタン政府は28日、ブット元首相暗殺に成功したことをたたえるアルカイダメンバー間の通信を傍受したと明らかにした。
Kodak DC4800
’07/12/22の朝刊記事から
前内相狙い自爆テロ
パキスタン 礼拝中54人死亡
【ニューデリー21日時事】パキスタン北部のペシャワル近郊の町チャルサッダにあるモスク(イスラム礼拝所)で21日、自爆テロが起き、AFP通信によれば、少なくとも54人が死亡、100人以上が負傷した。
このモスクはシェルパオ前内相の自宅に隣接、当時、シェルパオ氏を含む約800人が礼拝中だったが、同氏は無事だった。
同氏はイスラム過激派への「対テロ戦争」を陣頭指揮した一人で、過激派の標的になった可能性がある。
この日はイスラムの犠牲祭と金曜礼拝が重なったことから、モスクには多くの人が訪れていた。
シェルパオ氏はモスク内の最前列におり、数メートル後方の列に紛れ込んだ自爆犯が爆弾を爆発させた。
ムシャラフ大統領は15日、治安が一定程度回復したことなどを理由に非常事態を6週間ぶりに解除した。
しかしそれ以降、今回を含めて少なくとも4件の自爆テロが起きており、過激派の活動は依然として活発だ。