天守の中で、100名城スタンプとともに見つけてしまったこの台紙。
「今治城櫓めぐりスタンプラリー」です。
スタンプを全部そろえると景品がもらえる・・・とのことで、旅の思い出づくりにスタンプラリーに挑みます。
さっそく「1.天守」のスタンプを頂戴いたしますよ~。
1番、天守!
絵柄は天守閣とゆるきゃら「バリィさん」です。
さてさてこの天守、歴史的価値の観点から分別すると「模擬天守」という種別にあたります。
歴史的価値の高い順に・・・
1.現存天守 ・・・ 天守が現役であった江戸時代までに完成した天守で、それ以降ずっと残っているもの。
2.再建天守 ・・・ 天守が使用されない明治時代以降に再建された天守で、現役時代の工法をもって再建されたもの。
3.復興天守 ・・・ 明治時代以降に再建された天守で、現代の工法で再建されたもの。
4.模擬天守 ・・・ 天守がなかったり、天守があった当時とは外観があきらかに異なるなど、史実に基づかない天守。
そして今治城には天守がなかった・・・わけではなく、藤堂高虎が築城した当時は層塔型の天守があったとの記録があります。
ただし、天守があった期間は短く、その天守も丹波亀山城(京都府)に移築されたそうです。
そして現在再建された天守は望楼型で、移築されたとされる丹波亀山城の天守とは外観が異なることから、史実に基づいていないとされ「模擬天守」とされるのです。
100名城スタンプの絵柄が天守でないのは、このあたりに要因があるのかもしれませんね。
時刻は午後4時半を回ろうとしています。
今治城の閉城時刻が午後5時。
そしてレンタサイクルの返却時刻も午後5時。
スタンプラリーは時間との闘いとなってきました。
天守から出た私は、櫓を反時計回りにめぐることとしました。
すなわち次に向かうは、
北東にある御金櫓【再建】です。
なにかの石碑のようですが、時間がない私は読まずにスキップ。
今治城2体目の銅像。下の字は読めません。
碑文に目をやると、「今治綿業の父」矢野七三郎の像のようです。
そういえば今治はタオル生産日本一の街。
おみやげに1枚買って帰るのもいいかもしれません。
城壁沿いの武者走りを駆け上り、御金櫓に到着。
2番、御金櫓!
そして御金櫓の中ではなにやら絵画が展示されています。
どうも各々の櫓が小さな展示会をやっているかのようです。
私の目を惹いた1枚。
私にはあーとへの造詣はないので、この絵をどう評するかは読者の皆様に委ねたいと思います。
御金櫓を出ると、西日に照らされた逆光の天守。
北東の御金櫓を制し(?)、
次は北西の
西側の城壁に上がったところからの模擬天守はなかなか画になってます。
武具櫓に到着、このとき時刻は午後4時38分。
お先に4番、鉄御門&武具櫓!
さあ残るは「3.山里櫓」だけだ~と思っていたら、武具櫓のおっちゃんいわく。
「山里櫓はもう閉まってると思うから~」
なにっ!? ここでは5分前行動ならぬ20分前行動なのか!?
しかしおっちゃん、
「残りのスタンプも押してください」
3番、山里櫓! そして・・・
達成スタンプ! 藤堂高虎公!!
思いがけずスタンプ制覇を成し遂げたので、景品のもらえる天守に戻ります。
その時刻、午後4時46分。
天守の看板を見ると、「入場は4時30分ごろまで」とあるので、相当ギリギリであるといえます。
さてと、景品は何かな~?
おおっ、これはなかなか素敵な絵はがきですな~(*^_^*)
うんうん、スタンプを必死になって(^_^;)かき集めた甲斐があるってものです。
スタンプはそろい、景品ももらいましたが、
天守の西側・山里櫓【再建】のほうにも行ってみました。
鉄御門とは反対側のこちらにも櫓門が構えられています。
櫓門を出たところからの天守はなんとも端整で美しい!
さざなみひとつなく、水鏡のごとき水濠と、往時の姿を残す石垣。
武具櫓のほうを望みます。
今治城の水濠は意外と大きいことがわかります。
現在は埋め立てられてしまいましたが、海から船がお濠に入ってくる姿が思い起こされます。
おだやかな晴天、夕日の朱に染まる天守を見てみたかったのですが・・・
「おのみち010940A」の返却期限が間近に迫っています!!
レンタサイクルのおっちゃんが突き付けてきた非情なる条件・・・
17時までに返却すれば、おつりの500円と保証金1,000円をお返しします。
17時までに帰ってこなかったら、1,500円はボッシュートね(^^♪
この1,500円惜しさに、私は「おのみち010940A」にまたがり、この日2度目のチャリで暴走。
今治市街を颯爽と・・・なんてものではなく無我夢中で駆け抜けて、今治駅臨時レンタサイクルターミナルに到着。
時刻は午後5時を回っていましたが、おっちゃんは帰らずにいて、無事1,500円を奪還したのでした。