赤穂城【国指定史跡】の裏口にあたる塩屋門跡を出ました。
このまま赤穂駅に戻ってもよかったのですが、赤穂駅への帰途・・・
赤穂義士ゆかりの花岳寺に着きました。
花岳寺は、正保2年(1645年)赤穂藩初代浅野長直によって建立され、歴代藩主の菩提寺となりました。
赤穂事件ののちは、赤穂四十七士の木像・宝物を安置し、墓所が置かれています。
境内にある梵鐘は、「鳴らずの鐘」と呼ばれています。
赤穂四十六士が切腹し、その報が赤穂にもたらされると、赤穂の町民はその死を悼み、鐘を撞いて撞いて撞きまくったそうです。
それ以来鐘が撞かれることはなくなってしまったそうです。
そのためいつしか「鳴らずの鐘」と呼ばれるようになりました。
戦時中の金属供出で市内の鐘が徴収されるなか、この鐘だけは赤穂義士とのゆかりが深いため、供出を免れています。
本堂の前に立つ立派な松。
「二代目大石なごりの松」と呼ばれます。
大石内蔵助が赤穂を去る際に、松の木のもとで名残を惜しんだといいます。
しかしその松は害虫によって枯れてしまったため、あらたに松を植えたのが「二代目」なのだそうです。
本堂に入ると、渾身の筆遣いで描かれた天井画が目に入ります。
幕末に描かれたトラの画のようです・・・一見すると獰猛な妖怪にも感じてしまう、凄まじい迫力。
本堂の左手の建物。
おそらく四十七士の木像や宝物が安置されているのでしょうか。
私は中には入らず、そのまま出てしまいました。
今思えば、惜しいことをしたものですね。
花岳寺を出た私は、そのまま自転車でJR播州赤穂駅へと戻りました。