生態系に対して人はどれだけ影響を行使し、コントロールできるのか。
自然のチカラは人の想定を常に超えます。
ヒトは自然に対して謙虚さを忘れてはいけないと思います。
そんなにヒトに都合よく自然は変化してくれません。
人間とてあくまで自然の一部としての存在です。
人間の思慮、行動もまた自然の摂理であることを自覚すべきでしょう。
もう万物の霊長などと自惚れが許される時代ではないと思います。
ウグイス生息の危機も中途半端に人間が生態系をいじった結果の自然の摂理です。
その対策でまた中途半端なことがされないことを祈るばかりです。
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<三宅島:ウグイス生息の危機 ネズミ駆除用のイタチ導入で>
毎日新聞 http://mainichi.jp/ 2013年06月01日
1980年代、東京都三宅島にネズミを駆除するために持ち込まれたイタチが繁殖、ウグイスが危機にさらされていることが国立科学博物館(東京都台東区)の調査で分かった。イタチから卵やひなを守るため、ウグイスが高い位置に営巣。今度は空からカラスに襲われる被害が出ている。研究者は「生態系のバランスが崩れる恐れがある。イタチの駆除策の検討が必要ではないか」と話している。
調査をしたのは同館動物研究部の浜尾章二研究主幹と慶応大の樋口広芳特任教授の研究グループ。三宅島では80年代にネズミ駆除の対策として一部の住民がイタチを放った。現在生息数は不明だが、「多い地域では日常的に目にする」(浜尾研究主幹)ほど繁殖している。
イタチが移入される前は、ウグイスがささやぶに作る巣の高さは平均0.61メートルだったが、現在は平均1.79メートルで約3倍。イタチが巣を襲うことから高い位置に営巣するようになったとみられる。三宅島はウグイスの生息密度が高い地域だが、巣が高い所にあると別の鳥類の目につきやすい。このためカラスに捕食される被害が出ている。
浜尾研究主幹は「ウグイスが次世代を残しにくくなるだけでなく、影響は生態系全体に及ぶ。三宅島だけでなくイタチが人為的に持ち込まれた他の島でも同様の問題が懸念される」と対策の必要性を指摘する。
人間が持ち込んだ生物によって生態系が脅かされたケースは少なくない。その一つが鹿児島県・奄美大島のマングース。79年ごろ、住民がハブ駆除のため外来種のマングース30匹を放ったところ、国の特別天然記念物のアマミノクロウサギやアマミトゲネズミ、アマミイシカワガエルなどの希少生物が食べられる被害が続出した。
環境省は05年度からワナでの捕獲など本格的な駆除に乗り出し、ピーク時1万頭いたとみられるマングースは現在は300頭にまで激減。アマミノクロウサギなどの希少生物の生息数も回復傾向にあるという。だが、マングースもイタチも繁殖力が高く、同省奄美野生生物保護センターの担当者は「いったん繁殖した場合、駆除するのは時間がかかる」と話している。【三木陽介】
自然のチカラは人の想定を常に超えます。
ヒトは自然に対して謙虚さを忘れてはいけないと思います。
そんなにヒトに都合よく自然は変化してくれません。
人間とてあくまで自然の一部としての存在です。
人間の思慮、行動もまた自然の摂理であることを自覚すべきでしょう。
もう万物の霊長などと自惚れが許される時代ではないと思います。
ウグイス生息の危機も中途半端に人間が生態系をいじった結果の自然の摂理です。
その対策でまた中途半端なことがされないことを祈るばかりです。
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<三宅島:ウグイス生息の危機 ネズミ駆除用のイタチ導入で>
毎日新聞 http://mainichi.jp/ 2013年06月01日
1980年代、東京都三宅島にネズミを駆除するために持ち込まれたイタチが繁殖、ウグイスが危機にさらされていることが国立科学博物館(東京都台東区)の調査で分かった。イタチから卵やひなを守るため、ウグイスが高い位置に営巣。今度は空からカラスに襲われる被害が出ている。研究者は「生態系のバランスが崩れる恐れがある。イタチの駆除策の検討が必要ではないか」と話している。
調査をしたのは同館動物研究部の浜尾章二研究主幹と慶応大の樋口広芳特任教授の研究グループ。三宅島では80年代にネズミ駆除の対策として一部の住民がイタチを放った。現在生息数は不明だが、「多い地域では日常的に目にする」(浜尾研究主幹)ほど繁殖している。
イタチが移入される前は、ウグイスがささやぶに作る巣の高さは平均0.61メートルだったが、現在は平均1.79メートルで約3倍。イタチが巣を襲うことから高い位置に営巣するようになったとみられる。三宅島はウグイスの生息密度が高い地域だが、巣が高い所にあると別の鳥類の目につきやすい。このためカラスに捕食される被害が出ている。
浜尾研究主幹は「ウグイスが次世代を残しにくくなるだけでなく、影響は生態系全体に及ぶ。三宅島だけでなくイタチが人為的に持ち込まれた他の島でも同様の問題が懸念される」と対策の必要性を指摘する。
人間が持ち込んだ生物によって生態系が脅かされたケースは少なくない。その一つが鹿児島県・奄美大島のマングース。79年ごろ、住民がハブ駆除のため外来種のマングース30匹を放ったところ、国の特別天然記念物のアマミノクロウサギやアマミトゲネズミ、アマミイシカワガエルなどの希少生物が食べられる被害が続出した。
環境省は05年度からワナでの捕獲など本格的な駆除に乗り出し、ピーク時1万頭いたとみられるマングースは現在は300頭にまで激減。アマミノクロウサギなどの希少生物の生息数も回復傾向にあるという。だが、マングースもイタチも繁殖力が高く、同省奄美野生生物保護センターの担当者は「いったん繁殖した場合、駆除するのは時間がかかる」と話している。【三木陽介】