
尽くすとは波郷にあき子沙羅の花

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ツバキ科の落葉高木。
別名夏椿。

本州の福島より南、四国、九州の山中に自生し、庭木として
植栽もされる。

六~七月頃、椿に似た白色の五弁花をつける。

沙羅の名はインド産の沙羅樹と誤ってついた名前だが、
仏教と縁をもつ聖樹として寺院の庭などにも多く植えられる。

〈沙羅の花捨身の落花惜しみなし 石田波郷〉
〈沙羅の花夫を忘るるひと日あり 石田あき子〉
清瀬病院に入院している波郷を、あき子は練馬から毎日の
ように通い、看護した。
正に人に尽くすとは、波郷に対するあき子のような献身的な
姿であると、ふたりに縁のある沙羅の花を見ながら思った。

地の花となつて落花の夏椿

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