俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

沙羅の花

2019-07-12 | 俳句・夏・植物




尽くすとは波郷にあき子沙羅の花




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ツバキ科の落葉高木。

別名夏椿。







本州の福島より南、四国、九州の山中に自生し、庭木として

植栽もされる。







六~七月頃、椿に似た白色の五弁花をつける。







沙羅の名はインド産の沙羅樹と誤ってついた名前だが、

仏教と縁をもつ聖樹として寺院の庭などにも多く植えられる。







〈沙羅の花捨身の落花惜しみなし 石田波郷〉

〈沙羅の花夫を忘るるひと日あり 石田あき子〉

清瀬病院に入院している波郷を、あき子は練馬から毎日の

ように通い、看護した。

正に人に尽くすとは、波郷に対するあき子のような献身的な

姿であると、ふたりに縁のある沙羅の花を見ながら思った。






地の花となつて落花の夏椿




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