俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

草の王

2019-07-26 | 俳句・夏・植物




湿りたる風となりけり草の王




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ケシ科の越年草。







山地の路傍や林縁に自生する。







五~七月頃、葉腋から花序を立て、数個の黄色四弁花を

つける。







茎や葉の黄色の汁液はアルカロイドを含み有毒だが、

鎮痛、麻酔性の作用がある。







珍しく草の王が咲いていた。

雨が降りそうな湿った風が吹いてきた。






屈むこと疎かにせず草の王




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鬼百合

2019-07-25 | 俳句・夏・植物




林にも空の明りや小鬼百合




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ユリ科の多年草。







鬼百合は野原や田の畦など、比較的人里近くに自生し、

小鬼百合は日当りのよい湿り気のある山地に自生する。







鬼百合には葉の脇に黒紫色の鱗片からなる珠芽(しゅが)が

つくが、小鬼百合にはつかない。







七~八月、茎頂付近に赤黄色で内側に黒紫色の斑点の

ある花を数個以上下向きにつける。

小鬼百合の花数は鬼百合より少なく、形も少し小さい。







林の暗がりに小鬼百合が咲いていた。

それでも木洩れ日はなくとも、木の間から空の明りが洩れて

いた。






鬼百合や井戸水に喉潤さむ




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向日葵

2019-07-24 | 俳句・夏・植物




見下ろさる女王の如き向日葵に




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キク科の一年草。

北アメリカ原産。

観賞用に広く栽培される。







盛夏、茎頂に大輪の頭状花を横向きにつける。







周辺は鮮黄色の舌状花で、中央には褐色または黄色の

管状花が密生する。







頭花が太陽を向いて動くというところからこの名があるが、

実際には蕾の間だけで、花が咲くとほとんど動かないという。







大きな向日葵が咲いていて、上から見下ろされていた。

それは女王のような向日葵であった。






向日葵に予報の雨のなかりけり




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青芝

2019-07-23 | 俳句・夏・植物




青芝を歩くものなき曇かな




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一面に青々としてきた夏の芝をいう。







庭園やゴルフ場などの青芝は、勢いがあり生き生きとして

いる。







青芝の上で飲んだり食べたり、軽い運動をしたり、寝そべっ

たりして楽しい。







始終新しい芽が出て、秋の半ば頃まで絶えない。







一面青芝の原っぱに来たが、歩く人が誰もいない、そんな

曇り日であった。






青芝を歩(あり)く鴉や指呼の間に




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ダリア

2019-07-22 | 俳句・夏・植物




真つ先に女の向かふダリアかな




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キク科の多年草。

メキシコ原産。







夏から秋にかけて菊に似た大きな頭花をつける。

世界で約三万種以上の園芸品種がある。







スウェーデンの植物学者で、リンネの弟子であった

A・ダールの名にちなんでダリアと名づけられた。







日本には十九世紀前半、天保年間の頃に渡来したとされる。







若いカップルが前を歩いていた。

その内、女性の方がダリアを見つけて、真っ先に向かって

行った。






曇り日のダリア数種に慰みぬ




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