俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

新松子(しんちぢり)

2023-09-15 | 俳句・秋・植物

 

 

新松子犬に曳かるる男ゐて

 

 

 

 

 

 

その年新しくできた松毬をいう。

 

 

 

 

 

 

卵形で青々としている。

 

 

 

 

 

 

初めは鱗片を固く閉ざしているが、やがて木質化して松ぼっくりとなり、開いた鱗片から種をこぼす。

 

 

 

 

 

 

緑道の松に新松子が生っていた。

その下を犬に曳かれながら男の人が散歩していた。

 

 

 

 

 

夕暮の川面眩しや新松子

 

 

 

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竹の春

2023-09-14 | 俳句・秋・植物

 

 

鍔下げて走るは女人竹の春

 

 

 

 

 

 

竹は筍の生える四月から五月にかけて栄養分が奪われ、親竹は生気を失う。

 

 

 

 

 

 

それが秋になると回復し、緑鮮やかな葉を茂らせる。

この状態を「竹の春」という。

 

 

 

 

 

 

秋になって、あたり一帯の草木が色づいてくる頃であるだけに、竹の葉の緑は一層新鮮に感じられる。

 

 

 

 

 

 

篁は青々として竹の春となっていた。

その下を、帽子の鍔を下げてジョギングして来るのは女性であった。。

 

 

 

 

 

晴れ渡る竹春の川堤かな

 

 

 

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仙人草

2023-09-13 | 俳句・秋・植物

 

 

仙人草下校生らとすれ違ひ

 

 

 

 

 

 

キンポウゲ科の多年草。

山野に自生する。

 

 

 

 

 

 

九月頃、葉腋に白色の花を多数つける。

四枚の蕚片が白色花弁状で十文字状に開く。

花弁を欠き、中央に多数の雄蕊と雌蕊がある。

実の白毛を仙人の白髪に見立ててこの名がある。

有毒だが、葉や根は鎮痛、利尿剤として利用する。

 

 

 

 

 

 

仙人草は季語にはなっていないが、真っ白い花が美しく、よく見かけるので、ちなみに詠んでみた。

 

 

 

 

 

 

仙人草が連なって咲いている所があった。

その前の道を下校する中学生達とすれ違った。

 

 

 

 

 

仙人草そぞろ歩きをしてをれば

 

 

 

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相撲草

2023-09-12 | 俳句・秋・植物

 

 

相撲草抜く子もをらぬ野原かな

 

 

 

 

 

 

イネ科の一年草。

日当たりのよい路傍や野原に自生する。

 

 

 

 

 

 

日本名は雄日芝。

根が強くて抜き難いことから「力草」とも呼ばれる。

 

 

 

 

 

 

子供がこの穂の茎を絡み合わせて引っ張る遊びをするところから、「相撲草」「相撲取草」の名がある。

 

 

 

 

 

 

相撲草が群生している野原があった。

昔はこの草で子供が遊んだが、今はそんな遊びを知る子もおらず、野原にはこの草を抜く子はいなかった。

 

 

 

 

 

小走りをすることもあり力草

 

 

 

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2023-09-11 | 俳句・秋・植物

 

 

夕べには光る芒となりにけり

 

 

 

 

 

 

秋の七草の一つ。

イネ科の大型多年草。

日当たりのよい山野、土手、荒地などに自生する。

 

 

 

 

 

 

秋、稈頭に中軸から多数の枝を広げ、黄褐色か紫褐色の花穂を出す。

花穂が開くと白い獣の尾を思わせるような形となり、尾花と呼ばれる。

 

 

 

 

 

 

十寸穂(ますほ)の芒は十寸(約30センチ)もあるもの。

真赭(まそほ)の芒は穂が赤みを帯びて輝いているもの。

縞芒、鷹の羽芒は葉に白い模様がある。

 

 

 

 

 

 

芒が固まって穂を出していた。

夕方になるとその穂が夕日に光っていた。

 

 

 

 

 

ジョギングコース脇の芒の吹かれをり

 

 

 

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