久々に船戸与一先生の本を読みました。この人のことは亡くなった時のニュースで知ったのですが、冒険小説と聞いてにわかに関心を持ちました。が、どれもこれも大作なので文庫でもすごく分厚く、手を出すにはなかなか勇気がいります。
文庫の裏のあらすじを読んではどれを読むか検討したのですが、最初に読んだのが「蝶舞う館」。が、なにしろ人が死にまくる話なので気分が荒むこと。その後「非合法員」を読んだのですが、悲惨さはこちらの方が上。
今回読んだのは「河畔に標なく」ですが、学習能力を最大限発揮して、「誰が死んでも驚かない。」「悪い奴は絶対殺される。」「登場人物の誰にも感情移入しないこと。どうせ悲惨な死に方するし。」というのを自分に言い聞かせて読んだところ、それほど気分は落ち込まず読めました。面白かったです。まぁ人はいっぱい死にましたけどね。
面白いことは面白いのですが、毎日この人の本を読むのは精神衛生上よくないので、とりあえず年に1冊くらいにしようと思います。次は何にしようかなぁ。