この前、2023年トップに挙げたい小説に
出会ったという記事を書いた。
https:/
だが2024年に入ってまもなく、2024年トップになるのではないか
という小説に出会った。
https:/
あの中山七里先生のデビュー作である。
注意点としては、クラシック音楽や音楽理論の
基礎知識がないと、ちょっと退屈なところが多いかもしれない点。
反対に音楽好きであれば、音楽小説としても愉しめる。
ジャンルとしては、「スポ根+ミステリー」といったところ。
年末のブログで、昭和的ド根性論を反省したりもしたけれど、
それでもド根性って、やはりどこか日本人の心を鷲掴みにするものがある。
https:/
人生に一度でも、ド根性で修羅場に立ち向かった人は、
やはり深みが違う。少し話すとわかる。『胡散臭さ』がない。
企業が高学歴者を好むのも、こうした理由だろう。
※ただ受験勉強は「向き・不向き」が結構エグくて、
軽いジョギングレベルの勉強で
東大理三をクリアするツワモノがいる。
このタイプは、理三以外ならノー勉に近い状態で
入ってきてしまうので注意が必要だ。
「ド根性で修羅場に立ち向かう」というのは、
なにも形に残る実績が残ることばかりではない。
たとえば、最重度のうつ病を乗り越えた、
といったものもあるだろう。
誤解されやすいが、
重度のうつ病では、意外に自殺しない。
治りかけや軽度のうちのほうがはるかに危険だ。
論理的に考えてみるとわかるが、
自殺するのって相当面倒くさい。かなりの行動力を要する。
重度のときは、自死を実行する気力なんて、とてもないのである。
だからこそ、うつ病を乗り越えた実績は他人から見えにくい。
でも、本物の地獄を見たことがある人間は、
意識しなくても、インフレのごとく人間的にレベルアップしているのだ。
自信を持つべきだと思う。
と、またまた昭和的な価値観の記事になってしまったが、
若いときに本当の地獄を見ておくのも悪くはないと思う……――
そんなことを考えさせられる一冊であった。
ただ、中山先生~!😭
単語の使い方の大ミスで一つの場面を台無しにしている。
公園の情景を描くところで「家族連れやアベックが……」という件があるが、
特別な意図なく「アベック」なんていう単語を使ったら、情景がぶち壊しだ……。
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