明石市立文化博物館の企画展「明石の木造船」が下記要項で開催中です。
6月26日(日)に閉幕します興味のある方は是非ご観覧ください。
私は6月15日(水)に観覧しました。
企画展 「明石の木造船」の基本情報
開催期間:2022年6月2日(木)~2022年6月26日(日) 場所:明石市立文化博物館
開館時間:9:30~18:30(入館は18:00まで) 休館日:月曜日 年末年始(12/29~1/3)
入場料:大人200円 大学・高校生150円 中学生以下は無料
公式サイト:明石市立文化博物館 (akashibunpaku.com)
企画展のリーフレット:
企画展の中身は城内撮影禁止のため写真紹介できませんが展示の構成は以下のとおり
1.古代~中世の船
1)日本での最古の船は千葉県市川市の雷下遺跡から出土の縄文時代の「くり船」
2)古墳時代の船のイメージ(企画展の展示内容ではありません)を添付
1997年7月14日、天理市教育委員会は天理市中山町の3世紀末~4世紀初頭の前方後円墳
東殿塚古墳で舳先に鳥が止まった船の線刻画が見つかったと発表しました。
線刻画は鰭付き円筒埴輪に描かれています。1号から3号まで3つの船画があります。
上の写真は天理市の東殿塚古墳1号船画です。
この船画が描かれた背景について考察していきたいと思います。
東殿塚古墳の発掘調査を担当した天理市教育委員会技師の青木勘時さんは次のように
語っておられます。
「壮大な船画を描いた埴輪を墓前に樹立させてしまうほどの被葬者は、まさに大王としての
威厳をもった人物と思う。古墳祭祀のスタイルを確立しようとした東殿塚古墳の造営の
思想的背景に、海の向こうのあの世に渡るという葬送観があったことを示している。」
3)古代~中世の船
上の写真は遣唐使船 遣唐使は630年の第1回から第20回の894年まで実施
出典:2022年5月31日Pm10時から NHK Eテレで放送の「知恵泉」
その後、日宋貿易、日明貿易で使用された船へと進化していきます。
2.近世の船
江戸時代は鎖国の影響と幕府の方針で大きな船は建造されず北前船や弁財船、樽廻船あたりが規模の大きい船であった。
3.明石型生船
明石型生船は水産会社の大洋漁業(現マルハニチロ)を創業した中部幾次郎が明治時代、
人力に限界を感じ、第5回内国勧業博覧会でアメリカ製を見て思い立った活魚運搬船。
動力としては「焼き玉エンジン」が使用された。
焼き玉エンジンの明石での製造所としては木下鉄工(現在の阪神内燃機工業)などがあった。
焼き玉エンジンは明治38年(1905)から昭和40年代(1965-1975)の前半まで使用
明石型生船の選手側に魚を入れる生簀(いけす)があり、常に新鮮な海水を取り込むための穴が設けられていました。
4.漁船と船大工道具
明石型漁船の模型展示、船大工道具の展示
5.おしゃたか舟
おしゃたか舟の模型展示と岩屋神社の「おしゃたか舟神事」写真パネルなど
7月 第3日曜日 明石岩屋神社で「おしゃたか舟神事」が行われます
上の写真は2013年7月21日の明石岩屋神社「おしゃたか舟神事」
詳細は下記ブログで書いています。
おしゃたか舟神事 in 明石岩屋神社 on 2013-7-21 : 散策とグルメの記録 (exblog.jp)
次回の展示は夏季特別展示「あんびるやすこ作品展」で7月16日から始まります。
リーフレットを添付しておきます。
最後に写真撮影が可能であった漁船(ケンサキミヨシ)と明石型生船の部材(舳先)の展示と
説明板を添付して筆を置きます。
上の写真は漁船(ケンサキミヨシ)の展示
上の写真は明石型生船部材(舳先)の展示(手前の展示)と漁船(ケンサキミヨシ)の展示
上の2枚の写真は漁船(ケンサキミヨシ)と明石型生船の部材(舳先)の説明パネル
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