今回の“用事”までは2時間ほどあります。そこいらを歩きまわり、昼飯を食べ時間を潰します。
勤労福祉会館の周囲は住宅街です。高級とか、閑静とか、ではなく、とても普通で、平均的な“私鉄沿線住宅地”です。
京王線、小田急線と、東武線、京成線の中間を走り、沿線イメージも中間で、不動産価格も中間です。
駅から徒歩8分、新築戸建て、4LDK、25坪、4480万円。
住宅街の狭い路地を抜けて、バス通りに出ました。駅から遠ざかっても何も無い気配を感じ、駅前に戻る事にしました。
“大泉学園駅”の名前に相応しい“学園”が見えてきました。
東京近辺にお住いではない方の為に、一応ご説明致しますが、駅名に“大泉学園”とありますが、駅の近所にそう云う“教育機関”は存在しません。
これは、昔、むかし、西武鉄道株式会社が、学園都市なんて事を企て、そんな駅名にしたのですか、企ては頓挫し駅名だけが残ったものです。
地方から上京して、この地で暮らしている人達の一部には、“大泉学園”と云う名の学校があると、未だに信じている人が居るとの、風の噂を耳にした事があります。
この学校は、“学芸大”の付属中学と付属高校のようです。
そういえば、駅名に実体が伴わない事で有名なのが、東急東横線の“学芸大学駅”です。学芸大は40年も前に小金井市に移転しているのです。
隣の“都立大駅”にも、都立大はありません。この二駅は“駅名詐称”ではないでしょうか?
“国際中等教育学校”なんてものも、この中にあるようです。いったいどんな事をする学校なのでしょうか?
それにしてもです。この“学芸”ですが、むかしから、ずっと、ずっと、変だと思っているのです。
“芸”と云う字から、芸能、芸事、演芸、お笑い、寄席、落語、漫談、と連想して行ってしまうのです。学と芸が結び付かないのです。
それで、今回は、“芸”を辞書で引いてみたら、
【修練によって得た技能。学問。わざ。「芸術・武芸」 技能をともなうあそびごと。あそびごとのわざ】
【また、機知や工夫。「―のない話」「芸能・遊芸・芸達者」】
[株式会社岩波書店 広辞苑第五版]
と、なっておりました。学問も演芸も、修練によって得た技能と云う事で、学者も、研究者も、落語家も、漫才師も、浪曲師も、講釈師も、曲芸師も、手品師も、みんな、みんな、同じなのでした。大変勉強になりました。
駅前に戻ります。
先ほど、駅に降り立ち、辺りを一望したのですが、この高層マンションは眼に入りませんでした。
2層の駅前広場を抜け、南口の反対側に行ってみました。南の反対ですから北口になるのでしょうが、北口は二層広場とは繋がっていません。
二層広場から、北口の繁華街に伸びる歩行者専用通路。
かなり、賑やかで、かなり都会の雰囲気。“カラオケの鉄人”なんて、チェーン店があるようです。
駅前を抜けると直ぐに、こんもりとした「鎮守の杜」が見えてきました。
この神社は、事前に、場所だけは調べておいたのです。
これから、ちょっと覗いてみたいと思います。
そろそろ、お時間なので、神社のお話は、また、次回。
それでは、また明日。