J.S.バッハ作曲のマタイ受難曲、人類が生み出した音楽の最高傑作、と言い放っても異論が出ないであろう。
現在聞くことのできる演奏では1958年録音のカール・リヒター指揮、ヘフリガー、ゼーフリート、テッパー、エンゲン、ディースカウのマタイが最も優れている、ということにもあまり異論はでないと思われる。
アルフィーフのLP4枚、3時間を越すリヒターの演奏にどれほど心を熱くしたであろうか。だがこれ以上バッハを、マタイをろくすっぽ知らぬ人間が語るのは不遜、やめるとしよう。
以下オーディオの観点から・・・
当時手に入れることのできたこのレコードはドイツ、ARCHIVの輸入盤、ライナーノーツはドイツ語と日本語翻訳の2冊が一緒に入っていた。
そしてこの輸入盤で怠け者が困ったこと、それは4枚のLPがオートチェンジャー用にプレスされていたこと、一枚目の裏が8、2-7、3-6、4-5と収録されていたこと。
さらばと怠け者は大枚をはたいてDUALのオートチェンジャーを手に入れる。これで一回4枚まとめてひっくり返せばいい。だ
評判を信じて試聴もせずに買った私が馬鹿だった・・・数日後知人にあげてしまった。
CDの時代になってショルティー、カナワ、クラウスのデジタル録音盤を手に入れる、が・・・ショルティーのセカセカ病?落ち着いて聞くことができない、趣味に合わない演奏で結局は不便な思いをしてリヒターを聞くことになってしまう。
その後リヒター盤もCD化されたが手に入れようとずっと思っていながら・・・
だがこの西ドイツ製のプレーヤー、リムドライブの悲しさか、猛烈なゴロ音、聞けた代物でなかった。