投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2012年 1月11日(水)19時44分30秒
少々脱線します。
産経新聞によると、兵庫県知事は大河ドラマの映像をめぐってNHKに抗議する予定だそうですね。
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「画面が汚い」 兵庫知事、大河ドラマ「平清盛」に苦言
8日から始まったNHK大河ドラマ「平清盛」の初回視聴率が過去3番目の低さだったことについて、兵庫県の井戸敏三知事は10日の定例会見で、「画面(映像)が汚く、兵庫の観光も影響を受ける」として、NHKに対しドラマ映像・演出の再考を申し入れる考えを示した。
平清盛が築いた福原京が現在の神戸市兵庫区にあったことなどから、大河ドラマに合わせて同県や神戸市が観光キャンペーンを展開しており、ドラマの人気で兵庫の観光活性化に弾みがつくと期待していた。
井戸知事は、ドラマが時代考証に基づき砂ぼこりが舞うなどの演出をしていることについて「薄汚れた画面を流さなくてもいい。もっと華やかで生き生きとした清盛らしさを強調してほしい」と述べ、「番組の人気、不人気で観光も影響を受ける。NHKに早速申し入れたい」と語った。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/120110/wlf12011018410010-n1.htm
このニュースは滅茶苦茶面白いですね。
観光を重視する兵庫県知事からすれば、こんな感想を抱くこと自体はそれなりに理解できますが、まだ第一回なのに素早くNHKに申し入れる行動力が何だかすごいなと思います。
ただ、実は私も見方が少し似ているところがありまして、私もストーリーより風景に着目して眺めていました。
筆綾丸さんご紹介の『紫苑』掲示板では史実との違いを熱心に論じていて、『北条時宗』の頃はあんな感じで掲示板をやっていたなあ、と少し懐かしく思ったのですが、今はあまりそうしたことには興味が持てなくて、むしろ背景ばかり見てしまいます。
大河ドラマは予算が潤沢だから、セットはやっぱりすごいですね。
公式サイトで演出家の方は、
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美術では、今回のロケ地の1つである岩手県奥州市にある「えさし藤原の郷」に建てた、私たちが“やぶれ門”と呼んでいる山門。これは、半分崩壊しかかった都の象徴です。山門の下の道も当時は土の道だったので、許可を頂いた上でもともとあった砂利をどけて、土を運び入れ、水たまりがあちらこちらにある、でこぼこ道を再現しました。
そこに役者さんが入って来ると、自分の置かれた状況に触発され、当然芝居も変わってきます。予定調和の芝居ではなく、体の奥底から沸き上がってくるリアリティーのある芝居になる。
ロケの期間はよく雨が降っていたので、土と牛や馬たちのフンが混じり合って、ものすごく臭かった(笑)。でも、平忠盛役の中井貴一さんは盗賊の頭領と、その場所ではいずり回り、泥まみれになりながら戦いました。とても臭かったと思いますが、その臭さも芝居のリアリティーにはプラスになっているはずです。
http://www9.nhk.or.jp/kiyomori/special/dr/02_1.html
と語っていますが、こういうリアリティは金を湯水のように使って実現してほしいですね。
脱線ついでですが、私は今、鳥居の素材について色々考えています。
それで、仮に平清盛が現代人と同様の素材を自由に使えることができたとしたら、彼は宮島の鳥居を何で作っただろうか、と仮定法過去完了で考えてみたところ、水との調和をあれほど追求した平清盛は、きっと硝子を選択したのではなかろうか、と空想しています。
被災地の神社の復興に当たっては、何か目玉になるようなものがほしいですね。
海に面した神社は、鳥居を上品な赤色の硝子で作れば、朝陽や夕陽に映えて、けっこう綺麗なんじゃないですかね。
陶器の鳥居は窯業の産地にいくらでもありますから、鳥居を硝子で作っても全然おかしくはないと思うのですが。
少々脱線します。
産経新聞によると、兵庫県知事は大河ドラマの映像をめぐってNHKに抗議する予定だそうですね。
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「画面が汚い」 兵庫知事、大河ドラマ「平清盛」に苦言
8日から始まったNHK大河ドラマ「平清盛」の初回視聴率が過去3番目の低さだったことについて、兵庫県の井戸敏三知事は10日の定例会見で、「画面(映像)が汚く、兵庫の観光も影響を受ける」として、NHKに対しドラマ映像・演出の再考を申し入れる考えを示した。
平清盛が築いた福原京が現在の神戸市兵庫区にあったことなどから、大河ドラマに合わせて同県や神戸市が観光キャンペーンを展開しており、ドラマの人気で兵庫の観光活性化に弾みがつくと期待していた。
井戸知事は、ドラマが時代考証に基づき砂ぼこりが舞うなどの演出をしていることについて「薄汚れた画面を流さなくてもいい。もっと華やかで生き生きとした清盛らしさを強調してほしい」と述べ、「番組の人気、不人気で観光も影響を受ける。NHKに早速申し入れたい」と語った。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/120110/wlf12011018410010-n1.htm
このニュースは滅茶苦茶面白いですね。
観光を重視する兵庫県知事からすれば、こんな感想を抱くこと自体はそれなりに理解できますが、まだ第一回なのに素早くNHKに申し入れる行動力が何だかすごいなと思います。
ただ、実は私も見方が少し似ているところがありまして、私もストーリーより風景に着目して眺めていました。
筆綾丸さんご紹介の『紫苑』掲示板では史実との違いを熱心に論じていて、『北条時宗』の頃はあんな感じで掲示板をやっていたなあ、と少し懐かしく思ったのですが、今はあまりそうしたことには興味が持てなくて、むしろ背景ばかり見てしまいます。
大河ドラマは予算が潤沢だから、セットはやっぱりすごいですね。
公式サイトで演出家の方は、
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美術では、今回のロケ地の1つである岩手県奥州市にある「えさし藤原の郷」に建てた、私たちが“やぶれ門”と呼んでいる山門。これは、半分崩壊しかかった都の象徴です。山門の下の道も当時は土の道だったので、許可を頂いた上でもともとあった砂利をどけて、土を運び入れ、水たまりがあちらこちらにある、でこぼこ道を再現しました。
そこに役者さんが入って来ると、自分の置かれた状況に触発され、当然芝居も変わってきます。予定調和の芝居ではなく、体の奥底から沸き上がってくるリアリティーのある芝居になる。
ロケの期間はよく雨が降っていたので、土と牛や馬たちのフンが混じり合って、ものすごく臭かった(笑)。でも、平忠盛役の中井貴一さんは盗賊の頭領と、その場所ではいずり回り、泥まみれになりながら戦いました。とても臭かったと思いますが、その臭さも芝居のリアリティーにはプラスになっているはずです。
http://www9.nhk.or.jp/kiyomori/special/dr/02_1.html
と語っていますが、こういうリアリティは金を湯水のように使って実現してほしいですね。
脱線ついでですが、私は今、鳥居の素材について色々考えています。
それで、仮に平清盛が現代人と同様の素材を自由に使えることができたとしたら、彼は宮島の鳥居を何で作っただろうか、と仮定法過去完了で考えてみたところ、水との調和をあれほど追求した平清盛は、きっと硝子を選択したのではなかろうか、と空想しています。
被災地の神社の復興に当たっては、何か目玉になるようなものがほしいですね。
海に面した神社は、鳥居を上品な赤色の硝子で作れば、朝陽や夕陽に映えて、けっこう綺麗なんじゃないですかね。
陶器の鳥居は窯業の産地にいくらでもありますから、鳥居を硝子で作っても全然おかしくはないと思うのですが。