学問空間

「『増鏡』を読む会」、第9回は2月22日(土)、テーマは「上西門院とその周辺」です。

中沢新一氏の「緑の日本」への懸念

2012-01-18 | 東日本大震災と研究者
投稿者:鈴木小太郎@群馬県 投稿日:2012年 1月18日(水)11時46分32秒

年末年始に群馬の実家に帰らなかったので、今頃来ています。
そのため、新ブログの更新は少し休みます。
さて、ネットで、こんなニュースを見つけました。

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中沢新一氏、新政党「緑の日本」設立を発表

人類学者で明治大学野性の科学研究所所長の中沢新一氏が、1月14日、15日にパシフィコ横浜で開催された「脱原発世界会議 2012 YOKOHAMA」で、新政党「緑の日本」を設立することを発表。アカデミックな世界から現実の世界でアクティブな活動へシフトしていく決意を語った。
14日に行われたトークライブで加藤登紀子、SUGIZO、手塚眞、ピーター・バラカン、マエキタミヤコ各氏とともに登壇した中沢氏が、かねてから構想を描いてきたエコロジーや多文化平和主義を掲げる政党の立ち上げについて報告した。
中沢氏はトークのなかで、311以降、インターネットのなかの世論として8割が脱原発に動いていることを挙げ「バーチャルな世界で伝えられているものを現実の世界の力にしていかなければいけない」と、市民の声をマスコミや政府・官僚に伝えていく必要があると指摘。グリーン・アクティブというネットワークを作り、そのなかに新たに「緑の日本」を設立することになるという。すでに手続きを済ませ、2月の第1週か2週目に記者会見が行われる予定となっている。
http://www.webdice.jp/topics/detail/3395/

正直、嫌な予感がしますね。
中沢新一氏が作ろうとしている団体は反原発の目的のために様々な宣伝活動を行うでしょうが、その際は危機意識を煽るために、低線量被曝の害が極めて大きいと言い募ることになると思います。
私は、低線量被曝については、「インターネットのなかの世論として8割」が「御用学者」として糾弾している学者たちが科学的には正しいことを言っていると思っていまして、その代表格である「東大病院放射線医療チーム」の中川恵一氏が最近出された『放射線医が語る被ばくと発がんの真実』 (ベスト新書) も読んでみましたが、分かりやすい良書だと思いますね。

「チーム中川」
http://twitter.com/team_nakagawa

大体、私は「御用学者」など存在していないと思っていまして、存在するのは優れた学者と馬鹿な学者の二種類だけですね。
電力会社が資金援助した講座に関わっていようが、科学的に正しいことを言っている学者は優れた学者であり、電力会社と全く関係のない学者でも、科学的に変なことを言っている学者は馬鹿学者です。
中沢新一氏は持ち前の華麗な文体で低線量被曝の害がものすごいと言い募り、その結果、福島県では自主避難の動きが更に加速され、環境変化のために避難先で病気が悪化したりして、元の土地に住んでいたら生じなかったリスクで死亡する人が増えるでしょうね。
中沢新一氏は何でオウム真理教で懲りないのか。
中沢家は代々ものすごく頭の良い人を輩出しているのですが、頭は良くても政治的には大半がトンチンカンな人々で、中沢新一氏も現実政治に関わるべき人ではないですね。
新たに死者を増やす運動は本当にやめてほしいです。

中沢一族(「網野善彦氏の父とその周辺」)
http://blog.goo.ne.jp/daikanjin/c/a9ab45770a418a97b1ce43a79826bb4d

参考「福島 信夫山ネコの憂鬱」
http://shinobuyamaneko.blog81.fc2.com/
コメント
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