これってやはり化石? 私のライフスタイル!

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小耳に挟んでしまいました……着付け師の資格

2009-03-03 | 着物
今日帰りの電車で隣に座っていた二人の三十代の女性の話が耳に入ってきました。

このご時世でご自分の仕事が不安定なこと。

それに続く会話。

A:「資格や看板を持っているけど、あまり役にたちそうにないのよね」

B:「えーっ どんな資格持っているの?」

A:「着付け師なんだけど」

B:「いつ とったの?」

A:「最初に働いていた頃、着物に興味あったし、着つけができるといいかなって」

B:「じゃぁ 自分で着れるの?」

A:「一生懸命お稽古したのよ。
 そしてだんだんと段階をふんで 最後は花嫁着つけまでいったの」

B:「それでは 看板持っているんだ」

A:「そう かなり 投資したけど、将来いいかなって思って」

B:「着物着れるんだ」

A:「でも長いこと着ていないから、もう忘れたかも」

B:「看板あるんだったら、着つけのお教室開いたら?」

A:「ホテルとかで結婚披露宴でこの資格役に立つかと思ったんだけど、仕事があるのが土曜日日曜日なのよね。」

B:「そうか、今はちょっと無理よね。 ねぇ 私に教えて。お教室開いてよ」

こんな流れの会話でちょこちょこかみ合わないところもあったのですが、

聞き役は 着つけを教えてほしいと再三言っても、なかなかいい返事がもらえないようでした。

お稽古をし、お免状をもらったのは、「はく●」という私も知っているところでした。

要するに、

着付け教室で、最初は自分が着れることを目的とし、習い、
段階的に人にも着せられるようになる、
そして最後は花嫁着つけもできるようなお免状をもらえる 
という流れで最後まで学んだけど、仕事には直結していないの

といったとこでしょうか。


トトの母様はいわゆる美容師です。

もう八十を超えましたが、まだまだ、プロの美容師が花嫁着つけの特訓を頼んでくる現役といいますか、
後輩の指導にある立場です。(実際にお嫁さんをつくることはなくなりましたが)

そんな母様を30年以上も前から知っているものとしては、
前出の女性のような資格の取り方で 
プロとして仕事をされたらたまったものではない。と思ってしまします。

かつらも結い、研修会に出かけ、コンクールに出て、ほんとにその道一筋の人です。


物を買うとか 資格を取るとか、選び方ひとつで
後々が変わってくるものだと思った事でした。

たとえば、出来上がった着物にしても 
和裁学校でおけいこで仕立てたもの。
プロの仕立てを学んで、有資格者が仕立てたもの。
ハイテクミシンとかいうミシンで仕立てたもの。
海外で仕立てたもの。
などと実に様々なランクがあります。

自分がどんな仕立てを望むかは 懐具合にもよりますが、
着物をどの程度知っているかで変わってくると思うのです。


私は 偶然耳に挟んだ会話から、自分の和裁の出会いと現在に思いをはせたのでした。

続きはまた。
コメント
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