これってやはり化石? 私のライフスタイル!

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江戸小紋の仕立て … 仕立て上がりの覚え書き

2010-12-16 | 着物
だらだらと仕立てていた江戸小紋は 11月の上旬には仕立て上がっていました。

続いて縫い始めた小千谷紬に夢中で 最後の写真さえ撮ってなかったので 撮影。

錐彫りの柄はこんな感じです。



衣紋掛けが折りたたみ式なので、棒のでこぼこが格子に歪みを見せていますが、一応肩山と袖山では横の線が水平に仕立ててあります。

この格子の染め柄に悩まされました。 

例えば肩線を揃えれば 身八つ下での身頃の丈の縫い込みでずれが生じたり 裾線が狂ったり、幅も同じような狂いがちょこちょこ現れました。

見た目優先にしたので 地直ししながら仕立てましたが 着ていくうちに狂いが生じないか不安です。

もう二度とこのようような柄の小紋は選ばないと肝に命じたほどです。


いつも寸法は変えずに仕立てていますが、この小紋だけは 衿の繰り越し寸法をいつもの5分から8分に変えてみました。

柔らか物はちょっと改まって着るかな?と思って 幾分衿が多めに抜けるように配慮したつもりです。

図にしてみました。

肩が左に 上が後ろ身頃の図

いつもより衿肩開きを3分だけ後ろに移動させました。

衿肩周りの拡大図


しかし 着ることあるのかな? 

呉服屋さんで久しぶりに体に当ててみて選んだ 本物(作家もの)なのに、縫っていてちっとも楽しくなかった 悲しい小紋です。

針の通りが悪い反物だったこと(染料のせい?)地の目を通そうとすると、格子が水平にならないことが最大の理由でした。

染めの段階では地の目を通して染めてあるのかもしれません。

その後の湯のしで地の目がずれてしまったのかもしれません。

和裁経験の少ない身にとって 己の技術のレベル以上のものだったようです。
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