THE SAPPORO TRANSIT AUTHORITY (S.T.A)

札幌で活動しているブラスロックバンド、STA(The Sapporo Transit Authority)です。

VOL,206 銭函文化祭36 小樽銭函市民センター (BARRYTOWN4 編)

2023-11-13 18:08:02 | Live Set List
会場内に流れるBGMはクリストファー・クロスの「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」
そして、ザ・ビートルズで「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンド」と「レヴォリューション」だ。

8,16:45~17:05
「BARRY TOWN4」
地元・小樽からの参加です。
70年代のロックを思いっきり披露。
さてさて、このバンド,名前はちょくちょく見聞きしているのではありますが、見るのはまだ2度目!
(前回は去年の8月28日の日曜日、小樽北運河サウンドエナジーでのこと)
それもそのはずで、マサがちょくちょくお世話になったり、的確なるアドヴァイスをもらっている小樽ロックバー「レノンセンス」マスターが定期的に主催しているビール園「サンディ・ミュージック」の常連バンドなのです。
いつも頼りになる可愛い弟分のサッサも、もちろんこのイベントにはなくてはならない吟遊詩人(スナフキンとも呼んでいるさ((´∀`*))。
彼はこのバンドとは懇意にしているとのことでまだ、より詳細を教えていただきました。
サンキュー、サッサ!!

バンド名に新たに「4」が付いていたから4人編成かと思っていたのですが・・・・前半が4人で、そこに途中からゲストギターが合流して最終的には5人組で落ち着きました。
人数が人数だけに、演奏時間が短めだったのが唯一悔やまれた点。
でも、ドラマティックな展開を存分に堪能させていただきましたよ。

メンバー紹介をしますね。
ギター&ボーカルは眼鏡姿シゲさん。(サンバーストのボディカラー・レスポール・スタンダードを使用。ローズ指板)
黒い帽子とTshirtが衣装。

ギターはホンマさん。(ナチュラル・ボディのエレキを使用。
ローズ指板。
PUはSSH仕様。
やはり眼鏡を着用)

男顔負けなドラミング&コーラスには紅一点のユキさん。(黒のシャツとペンダントがなんまらチャーミング。
絶えず笑顔を振りまきながらのドラミングが印象的。
スティックはオシャレで情熱的な赤。
ヘッドセットマイクを装着)

ベース&CHOはイシヤマさん。(フェンダーのジャズ・ベースを使用。
3トーン・サンバーストのボディカラー。
ローズ指板)

そしてスペシャル・ギターにユリノくんという編成だ!!
(ナチュラル・ボディカラーのテレキャスターを使用。
メイプル指板。
胸にはフェンダーロゴマーク入りの黒いtshirtと眼鏡姿がなんまらオシャレ。
髪の毛は、いつも後ろで束ねています)
ユリノくんとは、何度も小樽屋外イベントで対バンご一緒していたね。
それは、泣く子も腹を抱えて笑い転げる、個性的な実力派バンド「蘭島発動機」だ。
最近は、パーティーズのギターも担当しています。
益々、アクティブな活動に専念しているようでうれしい限り。
そしてミワくんの音響スタッフとしても活躍中。

ひじょうに頼りになる片腕。

はい!
さてさて、それでは前置きが長くなったので、そろそろライブレポートに突入することにしようか!!
まずは軽くサウンドチェックも兼ねて一旦、5人組にてイーグルスの「呪われた夜」を演奏。
なんら支障はないとのことで、ユリちゃんが下がっての前半戦開始の狼煙をあげる。
全5曲をサクサクと進行。

「早速やらせていただきます。
ブリティッシュ・ポップの名曲をいきます!」
早速、序盤から惜しげもなく珠玉のナンバーを堂々と披露。
1曲目は「ディ・アフター・ディ」
(薄幸運命の伝説的なバンド、バッドフィンガーの代表作品)
1971年リリースのアルバム「ストレート・アップ」に収録。
同年11月10日発売のシングル最高位はアメリカで4位を記録。
でもねえ、日本の洋楽チャートでは堂々の1位なんだよ。
しかも2週連続というオマケ付き。
もうねえ、マサはこの最も愛するイントロが始まった途端、感動に打ち震えてしまい鳥肌が立ちっぱなしだったよ。
いかにもジョージ節のスライドギターな音色からして、骨抜きにされる。
シゲさんがピアノのパートもギターで代用。
スライドギターソロの美味しい聞かせどころももちろんだ。
ややタメの効いた、堂々たるドラムのフィルも完コピーだ。
寸分の狂いもミスもない。
マニア垂涎で感涙にむせぶよ。
よくぞ、カバーしてくれました。
取り上げられそうでいて、中々聞くことのできない元祖パワーバラードと言える不思議な曲が轟き渡る。
もちろん大ヒットした。
長年、憧れていた素晴らしい絶品の楽曲なんだもん。
「来る日も来る日も」という意味なのは、この曲で覚えました。
一瞬で、中学生時代にタイムスリップさせていただきました。
憂いを含んだ歌声、柔らかなギターコード・ストローク、シンプルなメロディがバッチリと響く中、甘くほろ苦い青春の思い出をストレートにプレイバックさせてくれる。
(ちなみにジョー・ジャクソン’82年のヒット曲ブレーキング・アス・イン・トウは思いっきり歌メロを借用していますよ)
コーラスワークも、バッチリと決まっていて泣ける。
わかりやすい抒情性を湛えていて正にパーフェクトだ。
悲劇のバンドと言われつつも周囲が想像もつかなかったほどの才能を発揮し傑作を次々と生み出した
(ウィズ・アウト・ユー、メイビー・トウモロウ、嵐の恋、明日の風などなど・・・・惚れ惚れしちゃうなあ)
だって、ビートルズの遺伝子を引き継ぐ形の肝いりでデビューしたんだよ。
特にジョージ・ハリスンの力の入れ具合といったら、半端なかったぐらい。
実力と歴史に残る名曲が多いわりに、知名度が低いのは悲しい事。
あの「バングラデシュ・コンサート」にも脇役ながら出演していたっけね。
その後3人が鬼籍に(2人は自殺・・・・)
現在はジョーイ・モーランドが「モーランドズ・バッドフィンガー」として活動中。
かなり前にひっそり・・・というか、ほとんど話題にもならない中で来日公演も行った。
賛否分かれるところだけどね…(-_-;)
なにはともあれ、不器用で、突出した個性もなく、とりわけ革新的なチャレンジを試みたわけでもないバンドだけど、残された数々の楽曲は永遠に色褪せることはないであろう。
そう考えると、なおさらの事、このサウンドが胸に染みてくるでしょう。
掴みはオーケーで大成功さ。


懇切丁寧なるメンバー紹介を、ク―ルに、そして和気藹々とこなす。
ホノボノムード満点で仲の良さがこちらサイドにまでじんわりと伝わってきます。
ちなみにバリータウンはその日のセットリストによってメインボーカルが替わるそうです。

「ありがとうございました。
米英ものの洋楽を中心にやっています。
こういう場なので、日本語の曲などもやってみたいと思います。
昔、細野晴臣さんと一緒にやっていた小坂忠さんのナンバーです。
去年、残念ながら亡くなってしまったのですが・・・機関車というバラードをお送りしたいと思います・・・・」
2曲目は正直な話、よくわからなかった。
周囲に聞いても誰も不明・・・。
ここで先のレノンセンス・マスター堺さんにお尋ねしたら即答!
「有名な曲だよ!」とのこと。
しかもギター&ボーカルのシゲさんは、堺さんの故郷の後輩だそうだ。
それは心強い!!
話を戻します。

1971年10月リリースのソロ・デビューアルバム「ありがとう」に収録。
ジェームス・テイラー真っ青のアコースティック・ギターがいぶし銀の音色を響かせている。
いかにも日本人受けしそうな曲調だしね。
メインはカントリー調だけど、サビはR&B調のところなんてグッと官能的だ。
歌は世につれ、世は歌につれ。
歌詞もすこぶるナイス。
特に2番ね。
そこはかとなく懐かしさのあまり、郷愁を誘う記憶の扉が開きっぱなしで、雷に打たれたようなノスタルジーに浸りきってしまいました。
この日の演奏曲中、もっともセンスの良いマニアックなセレクションではないでしょうか。
これは思いっきり腰を据えて聞き入るのも一興ですね。
日本語ソウル・ロックの元祖。
自由気ままなるエネルギーが、存分に四方へと連続放射されている。
それでいて感情の昂ぶりを押さえ淡々と歌う潔さが素晴らしくダンディだ。
これが思いのほか気持ち良い。
隠し味のリムショットも、中々にいい仕事をしていますなあ。
まだまだ自分の知らない素敵なバンドや曲が膨大にあると痛感した次第
(当たり前だ!!
堺さん、ありがとうございます)
つくづく勉強になるなあ・・・・。
奥が深い・・・・う~~む・・・・キャッチーなところがツボにはまって、病みつきになりそう。
情熱的なんだけど、何から何までもが爽やかすぎるなあ。



「ありがとうございました。
じゃあ、ここから我々のバンドに5人目の男がサポートギターとして加わってくれます。
ユリちゃんです!
(拍手喝采!
3曲目は、先ほどのサウンド・チェックでもやった、邦題が・・・・呪われた夜。
原題は・・・・・ONE OF THESE NIGHTSという曲をやります!」
1975年6月10日リリースの4枚目、同名アルバムからのシングルカット。
アルバム、シングル共に全米1位を記録した。
古き良き70年代アメリカンロックともいえる、イーグルス代表作品の一つ。
それまでウエストコースト系バンドの中の1つだったイーグルスがこれ一発で数段洗練されてステップアップした曰く付きの成功作。
完全に初期ののどかなカントリーロック風情からの脱皮に成功したけど、失ったモノも大きかっただけに微妙に複雑な気持ちにもなっちゃうんだよね・・・・・
イーグルスは大好きだけど。
奥行きのある第一音が飛び出した瞬間に、あの象徴的な異様に不気味なアルバムジャケットが目に浮かぶ。
多分にレイドバックしたパワフルで多彩な曲調、全くハッピーじゃないダークでシリアスな歌詞の内容に導かれながらも。
バリータウン4はご丁寧にもシングルversionではなく、忠実にアルバムでのソウルフル・テイクに猛チャレンジ。
情け容赦なき攻防。
拘り具合が如実に反映されているね。
益々活き活きとした表情で一致団結での熱演を繰り広げているよ。
よりハードでファンキーにドライブする、定番中の定番ともいえるウネリまくりのグルーヴがご機嫌さ。
特筆すべき点は、なかなかに腰のある一種独特なる骨太なベースライン。
ランディ・マイズナーの真骨頂ここに見たり!
意気揚々とした、ファルセットのコーラスも新味。
ハスキーなキラーヴォイスも色気ふんだんにあり。

3曲目があれならば、もうこれしかないよね。
「続けて、かなり長い珠玉の曲をやりたい・・・・・ホテル・カリフォルニア」
(拍手の嵐と沸き起こる歓声が感動的)
「((´∀`*))
そんなに期待しないでくださいよ‥‥(-_-;)
なんせ、アマチュアバンドなものでして」
1977年2月22日発売の同名アルバムとシングル。
当然、ビルボードやカナダでは第一位を記録。
広く愛され、現在もスタンダードとして定着した至宝だね。
驚愕のトドメともいえるモンスター級が、静かにかつ確実に始まった。
これ以外に考えられない究極のイーグルス。
ここでユリノくんが下手よりギターを抱えての登場。
そうなのですよ。
ご本家はトリプルギターだもんね。
リバーブが深めにかけられた、リーダーによるイントロ一発で、ゾクゾクと鳥肌が立っちゃう。
あまりにも有名過ぎて幻想的な金字塔。
ドラマティックに加速。
トリプルギターの妙技に金縛り。
3者3様に、光輝いて神々しい。
対バン達が厳しい表情でガン見しているではないか。
何かちょっとしたヒントになるものはないか、食い入るように・・・・。
世界中の洋楽ファンでこの曲を知らない人はいないと言われるくらいに、浸透しているアンセムだ。
満を持して、タムタムの連打からたっぷりと渋みを効かせてのボーカル。
熱を帯びていく、ストーリーと巧みなるアレンジ。
ドラマティックな展開に、誰もが引き込まれてしまうほどに言葉を失う。
後半のギターソロバトルが最大の聞かせどころだけに、誰もが目が釘付け。
もはやここまできたらアートだよね。
エモーショナルなピッキングで咽び泣き。
脳天ヒューズもスパーク状態でレッドゾーンも振り切れちゃった。
そして、突然に終わっちゃうエンディングもパンチがあってドラマティックだ。


その流れのまま、アッという間にラストナンバーの時間だ。
「エリック・クラプトンの曲で締めくくってみたいと思います。
コカイン・・・・」
声高らかにステイックカウントを打ち鳴らす
「1・2・3・4~♪」
焦らしに焦らされて、遂にこの曲で爆発。
MR,レイドバックの極めつけ。
1977年リリースの名盤「スローハンド」トップに収録。
これはJ・J・CAREの作品。
アタックリフの出だしは一瞬、クリームの「サンシャイン・オブ・ユア・ラブ」と感違いしちゃうよ。
米南部のルーツ・ミュージックの香りを漂わせながらも、都会的な洗練された作風の職人的ソングライター。。
シンプルでタイトな12小節のブルース。
ある意味では「変態」の歌((´∀`*))
昔とった杵柄だけに、演奏しながら無意識に、ほろ苦くも甘ずっぱ~いバンドマン感覚が蘇ったみたいです。
レトロだの、懐古趣味だなんて絶対に言わせないぞ!
もうこれで本当に泣いても笑っても終わりだと思うと、俄然パワーも倍増するというもの。
いきなり攻撃的なギターが炸裂して、コードを掻き毟りながらのヒートアップ。
ベーシストも「負けてなどいられないぞ!」と、ハイポジションにて見事なラインを描いて誇らしげ。
汗水吹き飛ばし、余力を振り絞っての完全燃焼。
ジャンプ一閃で、バリータウンの、華やかなショーはお名残り惜しいけれども閉幕・・・・。

大団円です。
燃え尽きたかな・・・。
本当にお疲れさまでした。
ステージには熱気の余韻と共に、満足感に満たされた空気が漂っていました・・・・。
「ブラボーッ!!」
FINALEでは、クラッカーが3連発で炸裂した。
「パンッパンッパンッ!!」
効果覿面。

サイトウ氏も最大の賛辞を、後方カウンターより贈っていた。
今後の展開に早くも要注目。
またすぐにでも見たくなるバンドでした。
個人的にも琴線を振るわせる部分があちこちにあって、一切だれるシーンがなかった。
まだまだ曲のストックはあるんでしょう。
それは次の機会のお楽しみさ!!
益々、期待していますよ。

****残すところバンドはあとわずか****
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