「シカゴ11」発表後、あの伝説のギタリスト、テリー悲劇の事故死…( i _ i )
バンド結成以来最大の試練が訪れたのですが(デビュー前からの育ての親ジェームスWゲルシオとも袂を分かち合いました)、それを克服するべく発表されたのが、この「ホットストリート」です
(オリジナルアルバムとしては12枚目)。
デビュー以来、ずっとバンドロゴをジャケットに採用、発表順の数字をタイトルにしていたものを廃止。
あのスタイルにメンバー達はいい加減、飽き飽きしていたそうです。
心機一転メンバー全員、元気いっぱいの姿をジャッケットにプリント。
古くからのファンは寂しくもあり、ちょっと「・・・??ノリが軽すぎない・・」と思われた事でしょうが・・・。
撮影は巨匠ノーマンシーフだ!
オーディションの末、フルーツガム・カンパニーのメンバーとしての来日、スティーブン・スティルス、ベロニクサンソン、ミッシェル・ポルナレフへのアルバム、またボズスキャッグスのツアーへの参加、ミュージカル映画「ヘアー」出演、バンド「オデッセイ」加入の実績を持つドニー・ディカスを迎えてのこの作品。
テリーに捧げられたオープニングナンバー「アライブアゲイン」からラストまでを一気に聞かせてくれて、ほどよくポップに洗練されたニューブラスロック・シカゴを堪能できます。
デビュー時からの熱く迫力ある反体制派ブラスロックファンにとっては、はっきり言って疑問を持ってしまった一枚。
個性的なシカゴサウンドが、普通のアメリカンロックバンドになったと…。
でも、私は好きなアルバムなんですよ。
テリーの泥臭いソウルフルなテイストが影を潜めてしまった分、ドニーの若さ溢れるギターとボーカルが新鮮な都会的テイストを加味してくれてます。
ドニーのギターは、この頃のフュージョンブームを意識したかのような、のびのびとしたテクニックを披露。
オープニングのカッティングしかり、最初のギターソロからいきなり話題のボイスモジュレーターを使用。
各メンバーが提供した楽曲群も、バラエティーにとんでいて、とても楽しくもあり明るいイメージのアルバムです。
ちょっとマンネり気味だったシカゴ・サウンドに新風を吹き込んだドニー、そしてプロデューサーのフィル・ラモーンの手腕はお見事。
フィル・ラモーンは、ビリー・ジョエルとのタッグで名盤を数多く制作した名プロデューサー。
ビリーのヒット曲「マイライフ」ではコーラスでピーター&ドニーが参加しています(一聴したらすぐにわかるよ!)
またフィルの繋がりでこの通称「12」アルバムではビージーズが、お返しにシカゴ・ホーンセクションもビージーズのアルバムにゲスト参加しています。
他にもフィルがプロデュースした、故カレン・カーペンターのソロ・アルバムにもピーターが参加、
日本の女性アイドル歌手(!!)のこれまたフイルがプロデュースしたアルバムにも、シカゴのメンバーが参加しています。
その後シカゴのメンバーのソロアルバムやクリスマスアルバムでもフィルはいい仕事をしています。
しかし、シカゴはこのアルバム「ホットストリート」後、徐々に失速する事になるのです…( i _ i )
カリフォルニアトランジットオーソリティでの、ダニーとダニー奇跡の共演来日公演は狂喜乱舞しました!
てっきり「アライブアゲイン」をやるものと思いきや、まさかの2人の共作「エイントイットタイム」を披露!
個人的には、絶対的にこちらの方が貴重でめちゃくちゃ嬉しかったなあ!
🤠🎶