鋸岳がすぐそばに見えるところまで来た。 鋸の一番右端の岩の塊はゴリラの顔に見える。 ゴリラが寝ているみたいだよ。 この山登れるんだって。 25メートルものロープもあるらしいよ。
よく見ると確かに登山道らしきものも見える。 前に伊勢山上油こぼしで 直立と思われるような壁をよじ登ったことあるけれど この高さで25メートルは無理や。 顔が引きつりそうだよ。
この山 反対から見るとキティちゃんの耳にも見えたんだけどな
もう二三日で開花するのだろうか?
私の知っているツバメオモトと比べると ずいぶん小さく見えるけれど。。。。
甲斐駒も大きく見えてきて左端の白い点はなんだろう? 何かの建造物? いや そんなはずはない 雪だよ あそこだけ雪があるって変?・・・・・
おや ここにも お猿さんがいる。 鋸岳と言い この岩と言い この山域はお猿さんに守られているのでしょうか?
本物のお猿さんには会いませんでしたが
あ そうそう 私たちはホテイランを見に来たのでした。 さぁ探してくださいっとおっしゃいます。
「ホテイランはどのくらいの大きさなんですか?」
「10-15センチでしょうか?」
へ? 案外小さいです。 見つけることが出来るでしょうか?
針葉樹林に咲くそうだし1500メートルの高さまで来ないと見られないとのこと。 条件は満たしているようです。
あっちへふらふら こっちへふらふら そんなに小さな花見つかりそうに思えません。
堰堤の上 樹幹あちこちに目を凝らすのですが たぶん一人で歩いていたら一生会えることは無いでしょう。
実は昨日 そのありかが解る記述をしてしまいました。 たぶんご覧になった方もあるので 言い訳を書かせていただきます。
ホテイランは絶滅危惧種です。 珍しいばかりに たぶん盗掘もあるのでしょう
如何にこの花をまもって行くかは大きな問題です。
自治体では 隠すより知らせて守ると言う方針に変えたのだと ある人から聞きました。 みんなの目で盗掘をさせないと言うこともあるのですが 一番の心配は 邪気のない人たちが 花見たさに山に分け入り 育つはずの花の芽を踏んでしまうと言うことがあるようでした。(正式に聞いた話では無いです)
また私自身 花を見たくて山に入って「○○の花どこに咲いていましたか?」って聞いて「知っているけれど教えないといわれて とても嫌な気持ちになったことがあります。
そんなことがいろいろあって また 出会えたうれしさに 書いてしまいました。 でもよく考えれば 検索からこのページにたどり着くことも当然あるわけで そんなときに これを読む人が必ずしも花を本当の意味で愛している人とは限らない事をもっと 肝に銘じるべきでした。 実際自治体には 「ホテイランを公開しないで守って欲しい」という嘆願書も出ている ・・・そんな話も聞きました。
もし ホテイランが絶滅したとしたら そのとき私たちは「あ~あ 誰か盗掘したんだな ひどいな」とか 思っても私が付けた一歩の足跡が 原因だったかも・・・と思う人はいないでしょうね? そういう意味では私たちは 珍しいからとか 可愛いからとか 大事に見るから・・・と言って花に近づくのは いけないのかも知れません。
いずれにしても 自分の責任の重さを感じて 敢えて記事の内容を変えました。 本当にごめんなさい。
さて それでもあるところにはあるのですね?
「いや~ 可愛い」とピーちゃんの声で私のレーダーもぴぴぴ
チジミの入ったカタクリにも似た葉っぱは 蘭にありがちなとんがった葉っぱじゃなかった。
お花博士はこの花に憧れ続け「ホテイラン見られたら死んでもいいや」と思っていたそうで それを聞いた行き会った人が「死ぬことは無いよ 教えてあげる」と言うわけで 出会えたそうです。 私たちは簡単に出会ってしまいました。 罰が当たりそうです。
とても小さな花なので風にひらひらして 何度もぶれて。。。。
あんよも手もあるよ 頭はとさかに見える
それにしても何と気高い花でしょう
深山の貴婦人です。 布袋様には似ているところが見つかりませんがどうしてこんな名前になったのでしょう。
しつこく載せました そのくらい興奮したと言うことで ご理解ください。
その後何カ所かありそうな場所を探します。
「全部で20株見つけるまで探しましょう。」と目標を決めて 山の中を徘徊しました。 道ではありません。溶岩と思われる大きな岩の上に木の葉が積もってその上に土が乗って。。。。そんな場所もあったので踏み抜きそうになり 熊さんも怖くなったので私は15-6で脱落です。
お花博士は 20までちゃんと数えました。私は 一つ見られただけでも嬉しかったので どうして20まで数えるのか はじめ解りませんでした。
博士は毎年来ているので 花が順調に増えてきているのか心配だったのだ・・・と後で思いました。 苔がはがれたところを見て 「去年まであったのに やられた」と悔しがっていらっしゃいました。 ほとんどの株の様子をしっかり頭にたたき込んでいらっしゃるのですね? それだけ愛している 大事なホテイランだったわけです。
さて私は 幸運にも深山の貴婦人とも言えるホテイランに出会うことが出来ました。 感謝 感謝です。 この気持ちを これからどうやって生かしていくか 考えないといけないところです。