森県外の素人が2015青森県知事選挙結果にアプローチする
櫻井智志(フェィスブック『国民的共同をめざして』主宰)
Ⅰ 過去最高の得票率を森県民から獲得した大竹進候補
戦後の公選制になってから、日本共産党または社共の推薦のある県知事選は、数えることができる。
第2回1950年投票率63.04%当選津島文治
共産党 大沢喜代一 辞退
第4回1956年投票率65.58%当選山崎岩男
共産党 大沢久明 得票率8.28%3人立候補第3位
第7回1967年投票率57.68%当選竹内俊吉
共産党 沢田半右衛門 6.14%3人立候補第3位
第9回1975年投票率54.04%当選竹内俊吉
共産党 須藤昭四郎 12.14%3人立候補第3位
第10回1979年投票率49.57%当選北村正哉
共産党 木村昭四郎 26.23%2人立候補第2位
第11回1983年投票率53.83%当選北村正哉
共産党 沢田半右衛門 8.40%3人立候補第3位
第12回1987年投票率48.30%当選北村正哉
共産党 沢谷忠則 7.12%3人立候補第3位
第16回2003年投票率49.68%当選木村守男
共産・社民推薦 平野良一 5.98%4人立候補第3位
第17回2003年 辞職に伴う同年選挙 投票率52.46%当選三村申吾
三村申吾 自民公明保守新推薦 48.30% 296828票
横山北斗 民主自由社民無所会推薦 45.01% 276592票
柏谷弘陽 無所属 3.53% 21709票
高柳博明 共産 3.16% 19423票
第18回2007年投票率38.45%当選三村申吾
共産党 堀幸光 10.99%3人立候補第2位
第19回2011年投票率41.52%当選三村申吾
共産党 吉俣洋 7.68%3人立候補第3位
第20回2015年投票率43.85%当選三村申吾
共産・社民推薦 大竹進 26.38%2人立候補第2位
今までの選挙で無所属と記した中に革新統一などのケースもあるかも知れない。それでも、戦後の公選制になってから、日本共産党ないしは社民党との共同推薦の候補者の中で、歴代の獲得投票率のなかで、
8.28%
6.14%
12.14%
26.23%
8.40%
7.12%
5.98%
3.16%
10.99%
7.68%
の過去の10回と比べて、大竹候補の26.38%は1979年の史上トップの木村昭四郎候補の26.23%を抜いて得票率第一位の得票率である。
木村氏の時は投票率49.57%で今回の43.85%を超えている。そのため得票数自体は、木村氏が134597票に対して、127525票である。
このことは、今回の選挙結果の最大の特色である。
Ⅱ 多くの賛同を得た大竹候補
沖縄県知事翁長雄志氏をはじめ、自治体の首長、小池晃さん・阿部知子さん・山本太郎さんらの国会議員、医師会の関係医師らの激励が相次ぎ、実質的には現職を応援した自主投票の民主党からも有田芳生氏らの檄文など支持が寄せられた。弁護士にして、数多くの平和市民運動の旗手海渡弁護士の応援も力強いものがあった。
それらを大竹陣営では、「進め!ドクター大竹の会」が組織され力強い支援がなされた。「進め!ドクター大竹の会(津軽)」も結成されてともに支援に力を注いだ。
大竹進公式サイトも含めて、インターネットを駆使して様々な工夫をこらしていた。しかもそれが長続きする持続性をもっていて、このことが運動を拡散する上でも役に立っていた。日本共産党志位和夫委員長は、統一地方選挙の渦中で、ツイッター、ライン。ブログ、フェィスブックなどのSNSの効果的な利用は予想以上の力を発揮して、公式談話でその創意的工夫をよびかけた。
大竹進公式サイトや「進め!ドクター大竹の会」はそのことを実践し、選挙が終わってもきちんと後の措置に柔軟な心配りをおこなっており、このような関係者の実践は、青森県の今後の参院選をはじめ各種の選挙に良い影響を与えると感じた。
Ⅲ いくつかの気になった点
神奈川県から、親戚はいるが青森県の実態も知らぬ小生の見当違いをご寛恕いただきたい。箇条書きで今度は疑問点のみを記す。
①青森県選出の国会議員の応援がほしかった。国会審議中でなかなか手が回らないと思うが、最初のスタートのときだけで、中盤、終盤での力添えがいる。メールやメッセージひとつでもよいので、地元選出の国会議員は、森の顔を決める決戦への自覚が少しだけ薄い。
②選挙中に、日本共産党青森県委員会と東奥委員会と二つのホームページを見比べた。県委員会のホームページは、選挙に関心がある者なら必ずまず最初に見る。田母神悟氏が委員長の「日本共産党神奈川県委員会」のホームページ、ツイッター、フェイスフックの中で、ホームページは担当者のせいか伝統かわからぬが、検索してご覧になるとひとつの参考事例となろう。
③せっかく多くの支援者からの期待を集めてスタートしたので、選挙戦でそれを活かしたイベントを飾らない手のかからないものを主催して、中だるみを防ぐ手立てとしたらよかったのではあるまいか。
④「大竹進公式サイト」「進め!大竹進の会」のような有権者の声をとりいれたり、コミュニケーションを活発におこなっていたのがよかった。それを他のSNSサイトでも参考にするとよかった。
Ⅳ さいごに
なにはともあれ、私の好きな森県民の皆様の誠実で地道な人間性に、深い感銘を受けた。当選さえ逃しても、史上最大の得票率を得たこの闘いはきわめて有力な森の武器となる。これから、昔のような社共の革新統一戦線をさらに深めた県民的規模で、保守層の多くの良心的な有権者も、同じ生活の今日的課題をかかえて、ともに共闘する基盤ができつつある。ぜひ今回の闘いを大切な財産として、県民が心を交流し、苦悩をわかちあい、今後の社会的課題にはこまめに共同の場につき、さらに明日を展望し前進していってほしい。そのことを私は大竹選対の皆さんと一度もお会いすることなく、インターネットでまなぶことができた。熱く厚く感謝もうしあげたい。生意気で勘違いなどの失礼がありましたら、ご寛恕いただけたらと願う。ありがとうございました。(了)
櫻井智志(フェィスブック『国民的共同をめざして』主宰)
Ⅰ 過去最高の得票率を森県民から獲得した大竹進候補
戦後の公選制になってから、日本共産党または社共の推薦のある県知事選は、数えることができる。
第2回1950年投票率63.04%当選津島文治
共産党 大沢喜代一 辞退
第4回1956年投票率65.58%当選山崎岩男
共産党 大沢久明 得票率8.28%3人立候補第3位
第7回1967年投票率57.68%当選竹内俊吉
共産党 沢田半右衛門 6.14%3人立候補第3位
第9回1975年投票率54.04%当選竹内俊吉
共産党 須藤昭四郎 12.14%3人立候補第3位
第10回1979年投票率49.57%当選北村正哉
共産党 木村昭四郎 26.23%2人立候補第2位
第11回1983年投票率53.83%当選北村正哉
共産党 沢田半右衛門 8.40%3人立候補第3位
第12回1987年投票率48.30%当選北村正哉
共産党 沢谷忠則 7.12%3人立候補第3位
第16回2003年投票率49.68%当選木村守男
共産・社民推薦 平野良一 5.98%4人立候補第3位
第17回2003年 辞職に伴う同年選挙 投票率52.46%当選三村申吾
三村申吾 自民公明保守新推薦 48.30% 296828票
横山北斗 民主自由社民無所会推薦 45.01% 276592票
柏谷弘陽 無所属 3.53% 21709票
高柳博明 共産 3.16% 19423票
第18回2007年投票率38.45%当選三村申吾
共産党 堀幸光 10.99%3人立候補第2位
第19回2011年投票率41.52%当選三村申吾
共産党 吉俣洋 7.68%3人立候補第3位
第20回2015年投票率43.85%当選三村申吾
共産・社民推薦 大竹進 26.38%2人立候補第2位
今までの選挙で無所属と記した中に革新統一などのケースもあるかも知れない。それでも、戦後の公選制になってから、日本共産党ないしは社民党との共同推薦の候補者の中で、歴代の獲得投票率のなかで、
8.28%
6.14%
12.14%
26.23%
8.40%
7.12%
5.98%
3.16%
10.99%
7.68%
の過去の10回と比べて、大竹候補の26.38%は1979年の史上トップの木村昭四郎候補の26.23%を抜いて得票率第一位の得票率である。
木村氏の時は投票率49.57%で今回の43.85%を超えている。そのため得票数自体は、木村氏が134597票に対して、127525票である。
このことは、今回の選挙結果の最大の特色である。
Ⅱ 多くの賛同を得た大竹候補
沖縄県知事翁長雄志氏をはじめ、自治体の首長、小池晃さん・阿部知子さん・山本太郎さんらの国会議員、医師会の関係医師らの激励が相次ぎ、実質的には現職を応援した自主投票の民主党からも有田芳生氏らの檄文など支持が寄せられた。弁護士にして、数多くの平和市民運動の旗手海渡弁護士の応援も力強いものがあった。
それらを大竹陣営では、「進め!ドクター大竹の会」が組織され力強い支援がなされた。「進め!ドクター大竹の会(津軽)」も結成されてともに支援に力を注いだ。
大竹進公式サイトも含めて、インターネットを駆使して様々な工夫をこらしていた。しかもそれが長続きする持続性をもっていて、このことが運動を拡散する上でも役に立っていた。日本共産党志位和夫委員長は、統一地方選挙の渦中で、ツイッター、ライン。ブログ、フェィスブックなどのSNSの効果的な利用は予想以上の力を発揮して、公式談話でその創意的工夫をよびかけた。
大竹進公式サイトや「進め!ドクター大竹の会」はそのことを実践し、選挙が終わってもきちんと後の措置に柔軟な心配りをおこなっており、このような関係者の実践は、青森県の今後の参院選をはじめ各種の選挙に良い影響を与えると感じた。
Ⅲ いくつかの気になった点
神奈川県から、親戚はいるが青森県の実態も知らぬ小生の見当違いをご寛恕いただきたい。箇条書きで今度は疑問点のみを記す。
①青森県選出の国会議員の応援がほしかった。国会審議中でなかなか手が回らないと思うが、最初のスタートのときだけで、中盤、終盤での力添えがいる。メールやメッセージひとつでもよいので、地元選出の国会議員は、森の顔を決める決戦への自覚が少しだけ薄い。
②選挙中に、日本共産党青森県委員会と東奥委員会と二つのホームページを見比べた。県委員会のホームページは、選挙に関心がある者なら必ずまず最初に見る。田母神悟氏が委員長の「日本共産党神奈川県委員会」のホームページ、ツイッター、フェイスフックの中で、ホームページは担当者のせいか伝統かわからぬが、検索してご覧になるとひとつの参考事例となろう。
③せっかく多くの支援者からの期待を集めてスタートしたので、選挙戦でそれを活かしたイベントを飾らない手のかからないものを主催して、中だるみを防ぐ手立てとしたらよかったのではあるまいか。
④「大竹進公式サイト」「進め!大竹進の会」のような有権者の声をとりいれたり、コミュニケーションを活発におこなっていたのがよかった。それを他のSNSサイトでも参考にするとよかった。
Ⅳ さいごに
なにはともあれ、私の好きな森県民の皆様の誠実で地道な人間性に、深い感銘を受けた。当選さえ逃しても、史上最大の得票率を得たこの闘いはきわめて有力な森の武器となる。これから、昔のような社共の革新統一戦線をさらに深めた県民的規模で、保守層の多くの良心的な有権者も、同じ生活の今日的課題をかかえて、ともに共闘する基盤ができつつある。ぜひ今回の闘いを大切な財産として、県民が心を交流し、苦悩をわかちあい、今後の社会的課題にはこまめに共同の場につき、さらに明日を展望し前進していってほしい。そのことを私は大竹選対の皆さんと一度もお会いすることなく、インターネットでまなぶことができた。熱く厚く感謝もうしあげたい。生意気で勘違いなどの失礼がありましたら、ご寛恕いただけたらと願う。ありがとうございました。(了)