東京都知事選、最大の野党チャンスを粉砕する民進党都連(松原仁会長)
櫻井 智志
猪瀬、桝添と二人も自公与党が擁立して汚職疑惑で途中退職した東京都都知事。少なくとも自民党公明党は、今回の都知事選には自粛して謹慎するのが、普通の政治的倫理だろう。
しかし、小池百合子元防衛相に続いて元総務相の増田寛也氏を擁立するという。呆れて口がふさがらない。そのような野党側のチャンスに、自らチャンスを叩き潰し、自民党に利敵行為をおこなっているのが、民進党都連でありその会長である松原仁氏だ。
読売新聞は、以下のように報じた。
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民進党都連会長の松原仁衆院議員は2日、東京都知事選(14日告示、31日投開票)に自民党の小池百合子・元防衛相(63)と、自民党都連が擁立を目指す前岩手県知事の増田寛也・元総務相(64)の2人が出馬した場合、増田氏を支援する可能性を示唆した。
小池氏は、自民党の推薦が得られない場合でも、出馬する考えを示しており、増田氏が出馬すれば自民党系の候補者が2人になる可能性が出ている。
松原氏は2日、報道陣に対し「増田氏の名前はこれまでも都連内で挙がっていた。自民党が分裂した選挙になれば、増田氏を支援しても相乗りにはならない」と説明した。民進党は、長島昭久元防衛副大臣ら党内の4人を中心に候補者を選考しているが、都連幹部は「現状で勝てる候補者は見あたらない。増田氏なら行政手腕もあり支持できる」と話した。
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民進党トップの岡田克也代表は、「市民+野党共闘」の枠組みでいくと一貫して明言している。枝野幹事長は「自公と相乗りはしない」と発言している。
しかし、民進党「都連」松原仁会長は、すべての民進党方針を叩き潰し、決めるのは、本部でなく都連だ、と居直っている。
民主党時代から民主党都連は、自民党都連以上の強硬な新自由主義者集団であることが知られてきた。
参院選は7月10日に投開票される。都知事選の告示は7月14日。その間に、どう 進めるのか。準備に手遅れが出るのは間違いない。民進党は、香川県選挙区の野党統一候補で全国で唯一の日本共産党候補たなべ健一候補を支持をやめ自主投票とした。東京新聞は序盤戦の予想で、香川県では民進党は二割は自民側候補に流れていることを伝え、ここでは「野党共闘が体をなしていない」と珍しく批判している。
岡田代表の誠意ある指導力で、一人区で32の野党統一候補は擁立。しかし、当選する努力をしなければ、意義は半減する。地方や東京の地域連で、民進党は「生活の党と山本太郎となかまたち」よりもはるかに立ち後れている。それは拠って立つ政治的方針のせいである。連合によって民進党はひきまわれ、連合は民進党を第二自民としか考えていない。
都知事選は、「市民+野党共闘」の政治路線を保って選挙態勢を構築できるか。マスコミは自民党サイドの情報しか流さない。ここにも、マスコミの見事な自民党提灯持ち態勢が確立している。
だが、【「市民+野党共闘」共同連帯】はこの危機に屈してしまうとは思えない。それを押し潰そうとする安倍政権自体が自民党分裂の憂き目に瀕している。菅官房長官と麻生副総理の反目は、安倍政権の屋台骨を揺すぶっている。しかも小池百合子氏出馬の背景に、自民党元総理の小泉純一郎氏や不破大臣らが安倍総理と対立する要素が表面化しつつある。
参院選が終わって、告示日の期間に、再び考察を深めたい。
櫻井 智志
猪瀬、桝添と二人も自公与党が擁立して汚職疑惑で途中退職した東京都都知事。少なくとも自民党公明党は、今回の都知事選には自粛して謹慎するのが、普通の政治的倫理だろう。
しかし、小池百合子元防衛相に続いて元総務相の増田寛也氏を擁立するという。呆れて口がふさがらない。そのような野党側のチャンスに、自らチャンスを叩き潰し、自民党に利敵行為をおこなっているのが、民進党都連でありその会長である松原仁氏だ。
読売新聞は、以下のように報じた。
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民進党都連会長の松原仁衆院議員は2日、東京都知事選(14日告示、31日投開票)に自民党の小池百合子・元防衛相(63)と、自民党都連が擁立を目指す前岩手県知事の増田寛也・元総務相(64)の2人が出馬した場合、増田氏を支援する可能性を示唆した。
小池氏は、自民党の推薦が得られない場合でも、出馬する考えを示しており、増田氏が出馬すれば自民党系の候補者が2人になる可能性が出ている。
松原氏は2日、報道陣に対し「増田氏の名前はこれまでも都連内で挙がっていた。自民党が分裂した選挙になれば、増田氏を支援しても相乗りにはならない」と説明した。民進党は、長島昭久元防衛副大臣ら党内の4人を中心に候補者を選考しているが、都連幹部は「現状で勝てる候補者は見あたらない。増田氏なら行政手腕もあり支持できる」と話した。
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民進党トップの岡田克也代表は、「市民+野党共闘」の枠組みでいくと一貫して明言している。枝野幹事長は「自公と相乗りはしない」と発言している。
しかし、民進党「都連」松原仁会長は、すべての民進党方針を叩き潰し、決めるのは、本部でなく都連だ、と居直っている。
民主党時代から民主党都連は、自民党都連以上の強硬な新自由主義者集団であることが知られてきた。
参院選は7月10日に投開票される。都知事選の告示は7月14日。その間に、どう 進めるのか。準備に手遅れが出るのは間違いない。民進党は、香川県選挙区の野党統一候補で全国で唯一の日本共産党候補たなべ健一候補を支持をやめ自主投票とした。東京新聞は序盤戦の予想で、香川県では民進党は二割は自民側候補に流れていることを伝え、ここでは「野党共闘が体をなしていない」と珍しく批判している。
岡田代表の誠意ある指導力で、一人区で32の野党統一候補は擁立。しかし、当選する努力をしなければ、意義は半減する。地方や東京の地域連で、民進党は「生活の党と山本太郎となかまたち」よりもはるかに立ち後れている。それは拠って立つ政治的方針のせいである。連合によって民進党はひきまわれ、連合は民進党を第二自民としか考えていない。
都知事選は、「市民+野党共闘」の政治路線を保って選挙態勢を構築できるか。マスコミは自民党サイドの情報しか流さない。ここにも、マスコミの見事な自民党提灯持ち態勢が確立している。
だが、【「市民+野党共闘」共同連帯】はこの危機に屈してしまうとは思えない。それを押し潰そうとする安倍政権自体が自民党分裂の憂き目に瀕している。菅官房長官と麻生副総理の反目は、安倍政権の屋台骨を揺すぶっている。しかも小池百合子氏出馬の背景に、自民党元総理の小泉純一郎氏や不破大臣らが安倍総理と対立する要素が表面化しつつある。
参院選が終わって、告示日の期間に、再び考察を深めたい。