【現代思想とジャーナリスト精神】

価値判断の基軸は自らが判断し思考し実践することの主体であるか否かであると考えております。

再掲【永岡浩一さんからの通信】J-WAVE JAM THE WORLD-UP CLOSE(2022/5/31)

2022-05-31 22:26:56 | 転載
【永岡浩一さんからの通信】
J-WAVE JAM THE WORLD-UP CLOSE(2022/5/31) 青木理&牛山健一 外国人労働者問題、長野県でのケースから、農家、零細工場は外国人労働者なしに成り立たず、しかしウィシュマさん事件のように人権は認められない中では日本人の人権も認められず、そして外国人と共存して多様性を認めないと民主主義は破綻することを語る


 永岡です、アマゾンミュージック配信のJAM THE WORLDのUP CLOSE、火曜日のニューススーパーバイザーはラジオジャーナリズム界の首位打者、ジャーナリストの青木理さんでした(https://music.amazon.co.jp/podcasts/8b57f1db-5114-443e-8ff9-eb4f6c35dc41/jam-the-world---up-close?returnFromLogin=1& )。概略書き起こしします。

 安倍元総理の桜を見る会にサントリーの巨額提供、朝日にも載ったものの、赤旗の記事のコピーに等しく唖然、朝日に乗った意味はあるものの、テレビはほとんど報じていません。しかし、コンビニでパンひとつ万引きして逮捕されても安倍氏の「氏」はついたままの日本は、独裁国家です!…と思ったら、文化放送の西川文野さんのラジオで青木さんこのサントリー利益供与について、モリカケ桜、安倍一強で検察も何もせず、森友事件、赤木俊夫さん自殺、雅子さんに青木さん取材、お金欲しさの裁判ではなく認諾+賠償金は税金、安倍氏、金ならやる、命だけは助けてくれ、しかし佐川氏の証人も拒否されて、雅子さんの記者会見でいつまでやっているのだと問われて、俊夫さんは唯一の家族、真相解明まで終わらない、青木さん、安倍氏はいつになったら真相を話して外からかぎのかかる別荘に入るのか、安倍氏の「氏」がついたままだと雅子さんは報われない+サントリーのデタラメ「我々メディアが安倍氏に「氏」を取れと言うべき」、政権が「氏」を外さないならメディアが追及すべき、刑事記録を解明した赤旗日曜版、東京、朝日の戦いに市民は続き、選挙でこんなデタラメを許したら、嘘をついても許されるとなったら一億ラ全員赤木俊夫さん、ニュースのラッシュだが、政権のアホさを許すな、バービーさんもニュースラッシュで忘れさせていると説かれて、青木さん、参院選でアホに投票するなと説かれました。

 そして、これの書き起こしをしていたら、泊原発に運転差し止め判決がありました。これは明日以降ラジオに注目します!



 テーマは長野県での外国人労働者問題、信濃毎日の記者がこれを取材、明石書店から5色のメビウス(https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784750353166 )を出版、デスクの牛山健一さんが出られました。青木さんの故郷の長野県での意欲的な企画、長野県は野菜栽培、外国人労働者なしでやれず、コロナ禍のこの問題、青木さんも評価されてJCJ大賞も取り、牛山さんは東京支社に今おられて、信濃毎日で25年記者、報道部長、蓼科の茅野市が出身、この企画、信濃毎日の企画、2021年1~6月に長期連載、84回!も連載、巨大なルポ、牛山さんデスク、記者は選任含めて5人、取材時間は2020年9月に開始、2カ月で5人態勢、連載後も記事を出して、5つ色のメビウスはキャンペーンもあり、若手の記者が頑張り社内でも評価されてジャーナリストの本領発揮。

 そして、この本、編集局長が前書き、コロナで、東京などから移住、しかし経済力に恵まれた人より外国人が深刻であり、取材をするとキラキラ移住の近くでしんどい人が多数いるのを知り、外国人だけでなく、コロナで苦しみ、命の分岐点にいる人の取材、日本人、外国人を問わずだが、コロナは外国人労働者にきつく、在留資格を取っても労働は言葉の壁もあり、しっかりしたルポのため外国人取材を綿密にして、外国人労働者にテーマを絞った。

 5つ色のメビウスの意味は、当初日本人も取材して、しかし日本人と外国人は表裏一体、5色=様々、多様+長野五輪を意図して世界、メビウスは表が裏、無限の記号に意味を込めて多様な人と、分断と対局なものが日本を平和にする意味、外国人とともに生きるであり、青木さんも長野出身、外国人労働者は、東京など大都市より少ないが、割合だと長野は20番目、平均的、人口200万、外国人25000人、企業が登録しているのは20000人、2014年と比較してそれは倍になり、当局の把握でのデータ。200万人で外国人は100人に一人、出稼ぎであり、青木さん、川上村は1000mのもの、高原野菜を作り、本もそこからであり、こういう労働は外国人なしでできないと下村さん説かれて、農業だけでなく製造業も外国人に頼り、大規模な労働。そして諏訪湖だとエプソンもあり、精密機械、金型など、中小、零細(町工場)でも技能実習生もたくさんいる。

 技能実習生、留学生もいて、長野県小諸市、農業で外国人労働者が酷使されて雷に打たれてなくなり、この事故が取材のきっかけ、8月に事故、下村さんひっかかっていたものもあり、当時は日本人が都会から長野に来ていたとみていたが、外国人労働者を見ないといけないと思い、雷雨の激しい中で農作業は長野だとあり得ず、親に言われてせず、しかし外国人はどうして落雷にやられたか、それはひっかかり。本でも当日記録的な雷雨、58ミリの大雨警報+雷注意報、外に人間がいたらダメ、タイ、スリランカの労働者がしかし外で労働。しかし日本の雇用主はその後取材に応じず、警察に聞けであり、下村さん、現地に通い大変、連載開始が迫り、外国人労働者の証言で何とか再現、亡くなられた外国人労働者は、観光ビザのオーバーステイ、当局だと不法滞在(この言葉、下村さん嫌い)だが、外国人は人権無視+不法滞在で弱みを使ってのアングラ労働が落雷事故になった!青木さん、他に技能実習生でも大変だと問われて、下村さん、2020年春のコロナで国は入国、帰国ダメとして、大阪の会社が長野に230人も違法に送り込み、見ず知らず、SNSでしかつながらずのものが一緒に住んでストレス、DVに近い傷害事件があり、帰れない、職もない人を長野県に大量に送り込んでいた。

 大規模農業、製造業は外国人労働者なしで回らず、外国人で日本人の雇用を奪うではなく、景気の良しあしに関わらず、日本人が働きたがらないものがあり、レタスは午前1時2時から、製造業は町工場、技能実習ではなく、数人の職場で大変。雇用する側から見たら転職困難、地方には、日本人の働かない職場でこの制度は有力だと取材で把握できた。

 しかし、少子高齢化、外国人労働者になしで地方も成り立たず、長野県でも多様化はあり、1990年の入管法があり、日系ブラジル人はその頃から入り、日系ブラジル人が長野を支えて、日系人が実習生に日本語教室を地域ボランティアでやり、面倒見はとてもいい、先輩の外国籍の皆さん、実習生の若者の相談役になり、公民館で日本語教室に、安曇野で高校生ボランティア、他では高齢者が教えていて、ブラジル人や高校生、高齢者が外国人を支えて、その点はいいが、労働には問題。

 さらに、牛久の入管も牛山さん取材、入管制度、外国人労働者をどう受け入れるか、この問題と入管は切り離せず、オーバーステイだと彼らは行政が怖く役所に行けず、経済、生産に貢献しているのに人権はちゃんとケアされず行政サービスは受けられず、コロナで、感染者はオーバーステイでも入院、ワクチンで来ても、収容施設は彼らにとって刑務所と同じ、下村さんの連載時にウィシュマさんの事件があり、オーバーステイは人権が認められず、しかし外国人を認めないと日本社会は成り立たないのに差別はこの国を崩壊させる。ウィシュマさん事件は、保護されるべき外国人の人権蹂躙、入管は外国人を叩きだす施設、これを放置したら日本人の人権も否定される。

 しかし、中小企業、農家は外国人労働者なしで全国的に成り立たないのに、人権蹂躙、パワハラされて、まるで奴隷制度が21世紀にあり、しかし日本人と外国人が同じ人権で共存しないとダメ、できている地域もあり、牛山さんはコロナ禍+言葉の壁もあるのに、長く日本におられる外国人も協力してくれて、実習生を受け入れる団体にもこれではいけないと思う人もいて、そういう人たちとコラボして出来た。本に出る役場の幹部は青木さんの同級生で、それは意味があり、牛山さん記事を書いて最初怒られたが、しかしそれを機にコミュニケーションができて、劣悪なものは一部でも許されない、多様性を認めないと民主主義は成り立たず、オーバーステイでも、ちゃんと在留資格を認めて共存できないと、人権社会は成り立たず、そしてそれを目指す人もいる。メディアも批判されるが、このような地域づくりに役立つものもできたと牛山さん締めくくられて、青木さん、外国人労働者、入管、人権問題について、奴隷労働は否定されるべき、隣人として共存できたら地域社会を活性化させて有意義であると締めくくられました。

 日本人(と大きな主語では問題ですが)はヨーロッパ、アメリカの人間にはひれ伏し、他方アジア、途上国だと尊大になる差別の好きな面があり、その典型が在日の方へのヘイトスピーチ、それらは民主主義を否定するもの、言うまでもなく差別は人権と民主主義の対極にあるもの、それをゴリ押しする自民・公明・維新を野放しにしたらこの国は潰れます。私・永岡は神戸の中華街・南京町のファンで昨年来、週末はここの馴染みの店でお昼食べて、多くの観光客が中国の皆さんの料理を堪能するのは希望だと思います(その後でブックオフに日中戦争だというクズ本を見て失笑します)。これも拡散してください、以上、青木さん、牛山さんのお話でした。


芝田進午・貞子夫妻と「平和のためのコンサート」

2022-05-31 21:23:05 | 政治・文化・社会評論
芝田進午・貞子夫妻と「平和のためのコンサート」


【序】
 コロナで途絶えていた「平和のためのコンサート」が21回目を開催する知らせをもらった。そうか、この空白はコロナ禍によるものなのだ。まず第21回目の具体的な中身を記す。そのあとに関連する考察を記す。なお芝田貞子さんは、故人芝田進午氏の妻としてずっとコンサートを内側から支え、進午氏が亡くなられてから以降はコンサートの主催者としてもご活躍されてきた。


【Ⅰ】 第21回平和のためのコンサート

2022年(核時代77年)


主催 平和のためのコンサート実行委員会
後援 アンサンブル・ローゼ
   ストップ・ザ・バイオハザード国立感染所の安全性を考える会
   バイオハザード予防市民センター
日時 2022年6月11日(土)午後2時開演(午後1時半開場)
料金 2,000円(全席自由)
会場 牛込箪笥(うしごめたんす)区民ホール
   都営地下鉄大江戸線 牛込神楽坂駅A1出口徒歩0分
   東京メトロ東西線 神楽坂駅2番出口徒歩10分
お問い合わせ TEL/FAX 03-3209-9666 芝田様方

プログラム
第一部 「折り鶴のとぶ日」
     語りと音楽による「つるのとぶ日」河原田ヤスケ アンサンブル・ローゼ
 末廣和史
      ヴァイオリン独奏  信田恭子 ピアノ末廣和史
       重唱   アンサンブル・ローゼ
(池田孝子・斎藤みどり・高橋順子・渡辺裕子・芝田貞子・
 嶋田美佐子・山田恵子)
        ピアノ 末廣和史

第二部  テノール独唱 狭間 壮 ピアノ はざま ゆか4曲他
      会場の皆さまとご一緒に

司会  長岡幸子




【Ⅱ】20回目の『平和のためのコンサート』で気づいた重要な問題提起

Ⅰ:第20回コンサート概要
 2019年6月8日。新宿区の牛込箪笥区民ホールで行われた第20回平和のためのコンサートは会場満員の観客と、出演アーチストの演奏歌唱が一体化して、20周年を飾るにふさわしいコンサートであった。


例年第一部の講演が、20周年を記念した企画となっていた。今回は「平和への祈り」という主題に特化して、【語りと音楽による「あの星はぼく」被爆二世の死】を訴えていた。詩:名越操さん、作曲:木下航二さん、編曲:腰塚賢二さんの作品である。河原田ヤスケ氏の語りとアンサンブル・ローゼによる歌唱(ピアノ伴奏末廣和史さん)によって表現されていた。


第二部。信田恭子さんのヴァィオリン独奏やロシア文学に造詣の深い伊東一郎氏の独唱(ピアノ伴奏:児玉さや佳さん)、アンサンブル・ローゼによる重唱(末廣和史ピアノ・信田恭子ヴァイオリン)、その他どれも芸術的に磨かれた内容だった。

私は入場していただいたプログラムを読み、鈴木武仁氏の寄稿文にはっとした。


Ⅱ:「平和のためのコンサート」と重要な市民運動
*転載
~第20回 平和のためのコンサート~によせて

      ストップ・ザ・バイオハザード

      国立感染研究所の安全性を考える会会長

                    鈴木武仁



 このコンサートは、芝田進午・貞子ご夫妻を初め、平和と安全を求める市民による裁判闘争、即ち国立感染症研究所の品川庁舎から現在の戸山庁舎への移転に伴うバイオハザード(生物災害)を防ぐ裁判闘争の支援を目的として始められました。



 以後、私たち「国立感染研究所の安全性を考える会」及びその前身である「予研=感染研裁判の会」は、これまで1989年から30年にわたる予研=感染研再移転要求運動を展開してきました。



 この運動の支援を目的に、2001年4月7日、東京信愛教会を会場に「予研=感染研裁判と新井秀雄さん支援コンサート」(180名)を開始し、2004年6月、名称を「支援コンサート」から「平和のためのコンサート」に一新、牛込箪笥区民ホール(400名)に会場を移し、今回第20回を迎えることができました。

 

 その間、オウム真理教サリン事件、阪神淡路大震災、東日本大震災とそれに伴う福島第一原発事故が発生したとはいえ、感染研が、人命に及ぶような大事故を起こさずに過ごせましたのは、皆様方の市民的監視とご支援があったがゆえと理解しております。ここに心より感謝を申しあげます。



 この鈴木氏の中にある【2001年4月7日、東京信愛教会を会場に「予研=感染研裁判と新井秀雄さん支援コンサート」】が2004年から現在のかたちに発展したという事実。2010年に出版された書籍に、芝田進午氏が死去後に、裁判原告団団長を継承した武藤徹氏が書いた文章に【2004年4月22日に、第一回の「支援コンサート」が開かれています。2003年の第四回まで開かれ、多額の寄付が寄せられました。以後は、「平和コンサート」に引き継がれています。】

とある。

(『国立感染研は安全か バイオハザード裁判の予見するもの』国立感染症研究所の安全性を考える会 編著(緑風出版)第一章 バイオハザード裁判とは?二 環境を守るために市民はどう立ちあがったか  武藤 徹 p35



 芝田夫妻は、「ノーモア・ヒロシマコンサート」を新宿区朝日生命ホールなど都内と広島大学教授だった広島市で多年にわたって開催した。それは、芝田進午氏の核時代と「人類絶滅装置大系としての核」廃絶についての広範な学際的研究を裏付けられている。

『現代の課題 Ⅰ―核兵器廃絶のために』青木書店1978年

『反核・日本の音楽 ノーモア・ヒロシマ音楽読本』汐文社1982年矢澤寛・木下そんき編

『核時代 Ⅰ―思想と展望』青木書店1987年

『核時代 Ⅱ―文化と芸術』青木書店1987年



 さらに、お住いの新宿区戸山に、予研(感染研の前身)が強制的に移転を強行する時、ライフワークも当時研究中の研究も停止して、国立予研・感染研について、住民自治会など戸山に住む住民や早稲田大学やなど公的施設の人々も反対運動に立ち上がった。



Ⅲ:芝田進午というひと



 私は、この文章を書き始めて、『国立感染研は安全か』と『実践的唯物論への道 人類生存の哲学を求めて』とを再読している。後者の中の『Ⅴ 核時代・バイオ時代における「実践的唯物論」の課題』『20 バイオ時代の危険と「実践的唯物論」の新しい形態の追究』「予研移転阻止闘争の開始」の箇所には、この問題に関わり、驚くべき浮かび上がった歴史の暗部が事実に基づき叙述されている。いまそのまま引用するのは先に延ばす。



 広島・長崎に核兵器を投下したアメリカ国家の首脳部と米軍は、なぜ広島に原爆を投下したか?それは、原爆攻撃のもうひとつの側面は、大量人体実験という側面だった。そして米軍のABCC(原爆傷害調査委員会)を支援するために国立予防衛生研究所を日本政府は設置した。



 さらに予研にはかつて七三一部隊に協力していた医学者が多数集められた。



 詳細ははぶくが、原爆投下―七三一部隊-国立予研は、無縁ではない。一つの連環を形成している。そのことが、核廃絶文化の一環のノーモア・ヒロシマコンサートと、「予研=感染研裁判と新井秀雄さん支援コンサート」とが「平和のためのコンサート」として結晶化する由縁があったわけである。



 新井秀雄氏は国立予研・感染研の主任研究員だった。敬虔なクリスチャンの新井秀雄さんは、芝田氏たちの考えを聴き、自ら芝田氏たちを支援する。それゆえに新井さんは処分を受ける。人間の本質は、うわべの主義主張ではなく、その人の「人間性と人格」に帰する。



 芝田進午というひとこそ、実践的知識人であるだけでなく、現代社会において人類生存のための最大の啓示を豊かに教え育む教師であった。~了~


【Ⅲ】第21回平和のためのコンサート

ここは2022年6月11日に開催されるコンサートを拝聴した後に執筆するつもりである。