昭和50年3月改正でデビューしたキハ66・67使用の急行。
もともと急行色を纏ってデビューした、キハ66・67ですが、車内は従来の急行車両のように
ドアデッキを持たず、椅子配置も近郊型のそれと同様のセミクロスシート配置。
転換クロスシートは気動車初(?)、お初はもう一つ回転式方向幕も備えています。
当時最新鋭のこの車両を使用した急行が、『日田』と『はんだ』でどちらも北九州と
豊後エリアを連絡する日田彦山線経由の列車でした。
しかも多客時以外はキハ66・67の1ユニット2両というミニ編成で営業していました。
そのうち、急行日田は、直方始発筑豊本線、鹿児島本線経由で小倉に出て日田彦山線
久大本線経由で由布院行きという結構複雑な経路で、
久大本線では博多からの急行由布と併結。このため2両ながら7号車、8号車の号車札を
付けていました。
この新鋭車両の急行はその後数年で快速に格下げになり短命でした。
急行色を纏いながらデビューし、その使命通りの活躍した年数としては国鉄車両としては
最短なのではないでしょうか?!
小倉駅に停車中の急行日田キハ67側。残念ながらおデコの回転幕に急行の2文字が
出ていないようです。
サイドの、気動車発の方向幕も出ているのはここだけ、
キハ66側は白。当時の国鉄らしい雑さがでています。
愛称サボも斜めになっています。
キハ66のドア横には日田のサボが入っていて一応急行だとわかりますが、
近郊型と変わらない車内。(方向幕が白地で残念)
キハ66側もおデコの標識幕が急行と出ていないようです。トホホ・・・
横を歩く乗客のようにこの列車を利用する大半が中九州の山を目指す人でした。
撮影;1976年9月23日 鹿児島本線小倉駅にて OLYMPUS OM-1 TX
関西で言う、117系を有料化したみたいな車でしたが、お気に入りのひとつです。
日曜、祝日(撮影日は秋分の日ですが・・・)などは4両だったようです。