愛は中毒か? 「幸せの公式」 シュテファン・クライン著より
恋に夢中になっていると、相手がまったく特別な存在に思えます。
このロマンティックな感情は脳の中の独特な興奮の状態を伴います。
古来、詩人たちは恋についてさまざまに歌ってきました。
最近、ロンドンの研究者アンドレアス・パーテルズとセミール・ゼキは、恋の陶酔感も学問的に解明しうることを証明しました。インターネットを通して、「気が狂いそうなほど激しい恋をしている」被験者を募ったのです。
応募してきたのはほとんどが女性でした。
恋をしているときの状態を調べるため、彼らは被験者に核スピン断層撮影をしました。まず性的な関係がない男友達の写真を被験者に見せ、彼らのことだけを考えてもらい、脳の活動を記録しました。つぎに恋人の写真に替え、今度は恋人のことを考えてもらいました。
二つの写真を比べた結果、恋人のことを考えているときの脳の状態が、「コカインやヘロインを吸っているときに似ていることがわかったのです。恋をしているときのうっとりするような幸福感は、ヘロインやコカインの効果とよく似ているのです。
感想;
恋をすると人は幸福感に浸ります。もちろん、苦しい恋ではなく、幸せな恋の場合でしょうが。愛されている幸せでしょか。愛する幸せもあります。相思相愛だとそれこそ、幸せなホルモンがたくさん出ているのでしょう。
ということは、自分がそう思うと幸福感を味わえると言うことになります。
そう思いたいために、それを何度も確認するのでしょう。
「私のこと好き?」 「私のこと愛している?」
母親に十分愛されていると実感している子供は、母親から離れていろいろなことをするが、母親に十分愛されていると実感していない子供は、母親から離れずに傍にずっといると聞いたことがあります。
周りからの愛情がどちらかわからない時は、愛されていると思う(信じる)ことができる人の方が幸福感が高いのでしょう。