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日産、出荷前の完成検査を未認定者に任せる…影響は6万台+過去3年間の全車種に ”コンプライアンス違反が常態化!”

2017-10-01 03:50:00 | 社会
https://response.jp/article/2017/09/30/300452.html Response2017年9月30日(土)

29日、週末金曜日の19時、開催予告から開始までわずか1時間足らずというあわただしい中で、日産自動車の会見は始まった。

「販売会社の在庫車の登録手続きを停止する決断をしました。これは国土交通省の立入調査があり、車両製造の最終である完成検査工程で一部不備があったことによるもの」(広報担当・濱口貞行部長)

公道を走るためには車検を受けなければならない。完成検査は、その“ゼロ回目の車検”に当たる。組み上がった完成車に対して、検査員が規定の検査をして完成検査終了証を発行することで、初めて販売会社に卸すことができる。ユーザーが新車を手にするのは、その後に運輸支局や検査登録事務所で新規登録をしてナンバーを付けた後だ。

日産はこの“ゼロ回目の車検”でミスをした。完成検査を補助検査員に任せていたのだ。この検査は社内で経験と研修を通った検査員が行わなければならず、日産では完成検査員と呼び、認定されたことを示すバッジを身に付けている。完成検査員はそれぞれの自動車会社が自社で認定すればよいが、公道を走るための基準に適合しているかどうかを検査するわけだから「検査に必要な知識及び技能を有する者のうち、あらかじめ指名された者」と、国交省が通達で定めていた。

9月18日、生産拠点の1つである日産車体湘南工場に立ち入った国交省職員の指摘で、日産は「初めて知り」確認を行ったところ、追浜工場、栃木工場、日産自動車九州の同社3事業所と、日産車体、日産車体九州の関連会社で、認定を受けていない補助検査員が検査を行っていたことが分かった。

「検査自体は行っている。補助検査員も検査員として働いているし、安全性は問題ない。ただ、登録前の車両は(制度上)その確認ができていないということになるので、それを確かめて再出荷する」(トータルカスタマーサティスファクション本部・杠直樹エキスパートリーダー)とするが、国交省が指摘した18日までに前記5つの生産拠点にある出荷前のすべての未登録車両は約6万台。そのすべてを正規の完成検査員で再検査することになった。登録を止めたというより、「完成検査の確実な実施を確保するように業務体制を改善すること」という国交省の指摘を前に、登録できなくなったというに等しい。

補助検査員が検査を行っていた可能性のある車両は、軽自動車を除く、日産が国内販売するすべての車両に及ぶ。

影響は今後、すでにナンバーを取得して走っている日産車でも及ぶ可能性がある。まだ1回目の車検時期が到来してない新車、つまり2014年9月以降に新規登録を行った車両についても再検査を行う必要性が出てくるかもしれないのだ。同社では補助検査員が完成検査員の肩代わりをしていた実態をつかみ切れていないからだ。現在、同社が過去にさかのぼって完成検査票に残された検査員を確認中で、今回の会見では明らかにされなかった。

「リコールのルールに基づいて、可能性のある車両はすべて行う」(杠氏)と話すが、全容も見えず、その具体策は未定だ。 《中島みなみ》

感想
医薬品会社で品質管理/品質保証に30年携わってきた者として、日産の3事業所と関連会社2社でも資格のない人の検査だったことを考えると、会社全体として常態化していたと思われます。
品質部門の責任者が了解している可能性が高いです。
一方、品質部門は人事にも資格ある検査員の確保を言っていたと思われます。

「検査自体は行っている。補助検査員も検査員として働いているし、安全性は問題ない。」
資格のない人が行った検査は無効になります。
無効の検査は安全性の保証になりません。
もし正しく発言されるなら、
「日産の事業所で製造する車は、検査しなくても問題になることはありません」
になるのでしょう。

「貞観政要のリーダー学」  守屋 洋著
太宗(唐の二代目名君)が貞観六年、側近の者に語った。
“大事は皆小事より起こる”

ところで、近ごろ、朝廷で政務を決裁するとき、法令違反に気づくことがある。この程度のことは小事だとして、あえて見逃しているのであろうが、およそ天下の大事はすべてこのような小事に起因しているのである。小事だからといって捨ておけば、大事が起こったときには、もはや手のつけようがない。
国家が傾くのも、すべてこれが原因である。隋の煬帝は暴虐の限りを尽くしたあげく、匹犬の手にかかって殺されたが、それを聞いても嘆き悲しんだ者はいなかったという。
どうかそちたちは私に煬帝の二の舞いをさせないでほしい。私もまた、そちたちに忠なるが故に誅殺された関竜逢や晃錯の二の舞いはさせないつもりである。こうして君臣ともに終りをよくするなら、なんと素晴らしいことではないか。

日本電産社長 永守重信氏
「病は気からと言うが、企業もおかしくなるのは社員の心や経営者の心情からだ。まず心を治さないと会社はよくならない。企業再建で感じるのは社員の心が病んでいることだ。社員の心が病むのは経営者に問題があるからだ。経営者に問題があると、社員の士気はどんどん落ち、品質やサービスの質が低下する。経営者への不満と不安の繰り返しで業績はさらに落ちて行く。

今回のことは現場の問題ではなく、それをしなければならなかったトップのマネイジメントに問題があったと考えるトップであれば、まだ救いがあるのですが・・・。
結局、買収した三菱自動車と同じだったと言わざるを得ないようです。
問題を発見した場合、先送りしていると問題を大きくするだけです。

国土交通省は早くから日産に立ち入り検査を行っていたようです。
たぶん、内部告発でしょう。
現場の人は、違反をしたくてしていることは絶対にありません。
上司からの指示/命令に仕方なしで行っていたのだと思われます。
それに耐えられない社員が内部告発したのだと思います。
上司も違反を指示するのはやりたくありません。
上司のさらに上司の指示があったのだと思います。
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha08_hh_002751.html
日産自動車(株)の型式指定自動車の完成検査に係る不適切な取扱いについて 平成29年9月29日


  1.日産自動車(株)の型式指定自動車の生産工場に対する立入検査
○ 型式指定を受けた自動車については、国が行う新規検査に代えて、自動車製作者等が自ら一台毎に完成
  検査を行うこととしています。このため、国土交通省は、自動車製作者等が適切に完成検査を実施しているこ
  とを確認する観点から、自動車製作者等の工場に対して立入検査を実施しています。
○ 国土交通省は、今般、日産自動車(株)の型式指定自動車を生産している工場に対し、次の通り、立入検査
  を実施したところ、社内規程に基づき認定された者以外の者が完成検査の一部を実施していたことを確認し
  ました。
  9月18日及び22日   日産車体(株)湘南工場
  9月26日         日産自動車(株)追浜工場
  9月28日         日産車体九州(株)
  9月29日         日産自動車九州(株)
 
  2.日産自動車(株)からの報告
○ 上記立入検査を受け本日、日産自動車(株)より当省に対し、以下のとおり報告がありました。
・  同社の国内販売車両を生産している全ての工場(上記4工場に日産自動車(株)栃木工場及び日産車体(株)
   京都工場を加えた全6工場)において、社内規程に基づき認定された者以外の者が完成検査の一部を実施し
   ていた。
・  社内規程に基づき認定された者以外の者が完成検査の一部を実施していた車両のうち、同社の販売会社在
    庫車の登録手続きを一時停止し、販売店において再検査を実施する。
・  既に販売した車両については、その対応が決まり次第、対象の自動車使用者に連絡する。
・  不適切な完成検査の事案に関し、外部専門家も入れて、調査を行う。
 
  3.当省の対応
(1) 当省では、自動車の安全性の確保を最優先に進める観点から、上記立入検査の都度、日産自動車(株)に
    対し必要な指示をしていたところですが、本日の同社からの報告を受け、改めて同社に対し、以下の通り指
   示を行いました。
  [1] 完成検査の確実な実施を確保するよう業務体制を改善すること。
  [2] 既に販売・登録された自動車についての市場措置等の対応を、速やかに検討し報告すること。
  [3] 完成検査の不備に関係がある可能性のある事故等があれば、速やかに報告すること。
  [4] 不適切な完成検査の過去からの運用状況等、事実関係の詳細を調査し及び再発防止策を検討し、一ヶ
    月を目処に報告すること。併せて型式指定に関する業務全般の法令遵守状況等を点検すること。
(2) 他の型式指定自動車の自動車製作者等に対し、同種事案の有無について確認を求めることといたします。