幸せに生きる(笑顔のレシピ) & ロゴセラピー 

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「脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体」中野信子著 ”ドーパミンをコントロールする”

2018-03-14 08:09:28 | 本の紹介
・ヒトの脳は快楽物質という「ご褒美」を用意し、遠い目標に向けて頑張っているときにそれが分泌されるしくみを築き上げたのではないでしょうか。つまり、快楽とは、ヒトが目的を達成するための妨げになるものではなく、給料や昇進という報酬がなかった原始時代から、ヒトの脳が用意した「頑張っている自分へのご褒美」なのです。

・次のようなとき、人の脳の中にドーパミン(快楽物質)が分泌されていることがわかっています。
 ・楽しいことをしているとき
 ・目的を達成したとき
 ・他人に褒められたとき
 ・新しい行動を始めようとするとき
 ・意欲的な、やる気が出た状態になっているとき
 ・好奇心が働いているとき
 ・恋愛感情やときめきを感じているとき
 ・セックスで興奮しているとき
 ・美味しいものを食べているとき

・「頑張っている自分へのご褒美」であるドーパミンがうまく働いている限り、私たちの脳は頑張って何かを達成することに快楽を感じ、結果として、程度の差はありますが。努力を続けることができるのです。

・「ドラゴン桜」の主人公の教師が生徒に勉強する習慣を身につけることについての説明をしているのですが、彼の言葉は「葉を磨かないと気持ちが悪くて寝られないだろう?それと一緒だ。勉強しないと気持ちが悪いと感じるようになれ。そうすれば勉強することは特別じゃなく日常の習慣になる」というものです。これは「努力とご褒美の習慣化」ということをうまく言い表していると思います。

・ドーパミン過剰になると
 ・興奮状態になり、時には攻撃的になる
 ・アルコールやたばこの依存症や過食などある種の行動がやめられなくなる
 ・幻覚を見たり、妄想を抱いたりする(統合失調症)

・ドーパミンが不足すると
 ・意欲や興味、好奇心などが減退し、無気力な状態になる
 ・パーキンソン病
 このような事態を避け、自分へのご褒美である快楽物質をコントロールするためには、これらの病気のしくみを詳しく知る必要があります。

・依存症の診断基準 
過去1年以内に3つ以上を繰り返し経験したか、1か月以上にわたって3つ以上の症状が同時に続いた場合、依存症と診断されます。
 ・対象への強烈な要求・強迫感がある
 ・禁断症状がある
 ・依存対象に接する量や時間などのコントロールができない
 ・依存対象に接する頻度や量が増えて行く
 ・依存のために仕事や通常の娯楽などを無視または制限する
 ・心や体に悪いことを知っていても続けている

・依存症には3種類ある
1)物質への依存(ニコチン、アルコール、薬物、食べ物など)
2)プロセスへの依存(ギャンブル、インターネット、セックス、買い物、仕事など)
3)人間関係への依存(恋愛、カルト宗教、DV,虐待など)

・麻薬は次の6系統
1)ケシ(植物)⇒アヘン⇒モルヒネ⇒ヘロイン
2)コカ(植物)⇒コカイン
3)大麻(植物)⇒マリファナ
4)マオウ(植物)⇒覚醒剤
5)そのほかの植物
6)化学合成麻薬 LDD、MDMAなど

・脳はレプチンという名のたんぱく質ホルモンが自分の体重を知る。レプチンの濃度を知り、高すぎれば食事の量を減らして代謝を上げ、低すぎれば食事の量を増やして代謝を下げるという方法で、体重をコントロールしている。

・レプチンによる脂肪細胞の測定だけでは、「今食べている量」を知ることは出来ません。オレキシン(空腹ホルモン)とCRH(満腹ホルモン)という2種のホルモンでコントロールしている。

・恋人の顔写真を見せたときに、脳の中で判断能力を担っている部分と、社会性を司っている部分の活動が低下したのです。これは言うなれば、恋人の顔を見るときに葉客観的・社会的な判断は飛んでしまう、ということを示しています。どうも、恋人の顔を見るときには、客観的に判断することはストップして、ただ相手の姿を見ることを楽しもうとしているかのようです。「恋は盲目」「あばたもえくぼ」という言葉は、この状態をうまく表明しているといえます。

・(あなたは)素晴らしいね」「(あなたは)頑張ったね」という言い方は主語があなた(YOU)であるメッセージで、YOUメッセージと呼ばれます。これは冷静な言い方ですが感情のこもらない、ある意味で上から目線の言い方だともいえます。「(私は)あなたのすごさに毎回驚かされる」「(私は)あなたの作品に感動して涙が出そうになった」ならこれは主語がわたし(I)であるIメッセージです。IメッセージのほうがYOUメッセージよりも「あなたの価値を認めていますよ」という気持ちが十分に伝わり、社会報酬としての価値も高いというわけです。

・セックスによって愛情が深まることがわかってきた。「オスとメス=性の不思議」によると、体重に対する精巣の重さの割合はハーレムを持つゴリラで0.02%、一夫一婦制のヒトで0.04~0.08%、チンパンジーで0.3%になるそうです。チンパンジーがやけに大きいのは、乱婚状態では、ほかのオスとも交尾するメスに自分の子を産ませようとすると、大量の精子を注いで受精させる(精子競争といいます)しかないという事情があるそうです。ハーレムを持つには、ゴリラの体は大きくなる必要がありますが、精子間の競争は必要ないので精巣が比較的小さめになるというわけです。人がゴリラより大きめの精巣を持つことは、ヒトにも精子競争、つまり乱婚の可能性がなくはないということを暗示しています。

・プレイリーハタネズミはほぼ完全な一夫一婦制、オスも育児に積極的に関わりますし、つがいの相手が死んだら一生ほかの相手と交尾することもありません。一方、アメリカハタネズミはオスが特定のメスとつがうことはせず、単独行動をとります。もちろん子育てもしません。アメリカ・江森―大学のラリー・ヤングらのグループは、この2種類の行動の差の原因をさぐるべく、その脳の働きを調べました。この話にはバソプレシンというホルモンが関わっています。パプレシンの受容体にV1aとよばれるものがあり、プレイリーハタネズミではV1aが腹側淡蒼球に多く、アメリカハタネズミでは外側中隔に多い。ヤングたちは腹側淡蒼球のV1aをブロックする薬をプレイリーハタネズミのオスに投与したところ、オスはメスと安定したつがいを作らず、子育てもしなくなりました。一方、バソプレシンの受容体を・・・実験用マウスの脳に送り込みました。すると乱婚型であったマウスのオスがプライリーハタネズミのような一夫一婦制行動をとるようになったのです。

・無慈悲で自己本位な行動をとる人ほど、バソプレシンの効果をあまり感じない脳であることがわかったのです。

・ヒトには非常に多くのほかの生物に見られない特徴があります。冗談をを言って笑う、趣味や道楽を持つ、詩や小説を書く、自殺をするなど。そしてその中には、非常に不思議な能力である「自分が生きている意味を知ろうとする」という働きがあります。人生に悩む人々の多くが「生きている意味が見つからない」という言葉を残し、逆に老人になっても「生き甲斐」があるので元気でいられるという人もいます。

・カンザス大学のタラ・クラフト教授らのグループが行ったもので、ストレスを感じたあと、笑顔になると心拍数が下がることが判明しています。第1のグループは「笑わない」、第2のグループには「箸をくわえて無理に笑顔を作る」、第3のグループには「本当に笑う」という条件をつけました。その結果、第1の「笑っていない」グループに比べて、第2、第3の「笑っていた」グループはストレスのレベルが低く、ネガティブな感情も少ないこと、特に門物のグループは、作業中の心拍数も低いことがわかりました。この実験は、実際に楽しいかどうかにかかわらず、笑顔になるということ自体がストレスを軽減させるということを示しています。

・幸せそうな人はそうでない人に比べて約10年長生きし、死亡リスクが35%低いという結果が出ています。この研究を行ったのはユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのアンドリュー・ステプトウ教授です。彼はまず52~79歳の約3,800人を対象に、幸せかどうかを5段階評価でアンケートしました。5年後、参加者の状況を追ったところ、もっとも幸福度の高いグループは死亡率が3.6%、幸福度がもっとも低いグループは死亡率7.3%と大きな差が開きました。

・近年の研究で、日々をどのように過ごすかが、どうも人間の健康と寿命に関係するらしい、ということがわかってきました。さらに、抑鬱や不安感を抱えていた裡、日々の活動に楽しみがなかったり、悲観的だったりすると、病気にかかる危険性や短命となる可能性が高いということも明らかになりました。

感想
脳内ホルモンに人は支配されているのでしょう。
しかし、人は脳内ホルモンに対抗できるのではないかと思います。

まずは、自分が脳内ホルモンに支配されていることを理解して、そしてどう対処するかなのでしょう。

意図的に笑うとドーパミンが分泌されるとのこと。
自分の考え方や行動で逆に脳内ホルモンの分泌もかえられるのではないでしょうか?