平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

参議院選挙~国民の自由と人権を制限しようとする、怖ろしい自民党の憲法草案

2016年07月02日 | 事件・出来事
 7月10日の参議院選挙。
 自民党が勝って、改憲勢力で2/3を取ったら確実に憲法改正をしてくるだろう。
 なぜなら安倍首相は〝憲法改正をした首相〟として名前を残したいから。
 彼の憲法改正したい理由って、そんなものだと思うよ。
 あとは今の憲法が嫌いで、アメリカに押しつけられたものだと思っていること。
 要するに個人的な名誉欲や情念なのだ。

 では自民党が憲法をどのように変えてくるか?
 自民党の<憲法草案>を読むと、
 何と国民の<義務>がやたらと増えている!

第3条「日本国民は国旗及び国家を尊重しなければならない」

第24条「家族は互いに助け合わなければならない」

第12条「自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならない」

第102条「全て国民はこの憲法を尊重しなければならない」

 ねばならない、ねばならない、ねばならない
 と<義務>のオンパレードだ。

 まあ、中にはこれくらいのことは当然じゃない? と思う方がいるかもしれない。
 でも、「家族は互いに助け合わなければならない」なんてことは当たり前で、わざわざ憲法に書くことではない(笑)
 道徳の問題で、こんなことを憲法に入れたら、世界中から笑いものだ!

 12条の「自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならない」
 これは怖いね。
 <公益及び公の秩序に反する>というが、これが何を指すのかわからない。
 いくらでも解釈が可能だ。
 たとえば、政府の政策に反対するデモをやったとしても公の秩序を乱す行為として弾圧される可能性は大いにある。
 仮にどこかの国と戦争や緊張状態になったら、公の秩序として、言論の自由が停止されるかもしれない。

 102条「全て国民はこの憲法を尊重しなければならない」というのもひどいね。
 <立憲主義>というものをまったくわかっていない。
 そもそも
 憲法というのは国家や権力者を縛るもので、国民を縛るものではない。

 この国民の権利が増えたことに関して、自民党の佐藤正久参議院議員はこう語っている。
「権利が15、義務がそれに対して3カ所。自由が6カ所、責任がたったひとつとあまりにもバランスが悪い」
 おいおい、佐藤さん、別に数の問題じゃないでしょう?
 ちなみに現憲法での国民の義務とは<教育><勤労><納税>の義務だが、これだけでも十分すぎる義務だ。
 権利が15だからバランスをとって義務も15にしよう、なんて幼稚すぎる理屈!
 こんな幼稚な思考しかできない人たちに憲法をいじらせてはならない。

 では、なぜ自民党はこのように国民に義務を強いるのか?
 要するに彼らのイデオロギーは
 個人<国家
 なのだ。
 国家のためなら個人の自由や人権など制限されてもいいと考えている。
 つまり国家主義に近い考え。

 最後に、上記のことを裏付ける怖ろしい事実。

 

 何と自民党の憲法草案には基本的人権が削除されている!

 自民党の説明に拠れば、他の所に明記されているからいいだろうということらしいが、あえて外す理由がわからない。
 基本的人権を大事にするのなら、それこそ、ここにもしっかりと明記すればいいではないか。

 というわけで自民党勢力が2/3を取ったら憲法改正をやって来ます。
 改正には<国民投票>というハードルがあるにせよ、先日の英国のEU離脱の例もあり、日本が個人の自由が制限される息苦しい国になる可能性は大いにある。

 ………………………………………………………………………………

 今回の選挙では、反自民の野党連合(民進・共産・社民・生活)に票を入れましょう。
 野党連合が政権を取るのが不安だという方がいらっしゃるかもしれませんが、衆議院では与党が2/3を持っているので政権交代にはなりません。

 今は、個人の自由や人権を制限しようとする安倍自民党にNOを突きつけるべきです。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする