まひろ(吉高由里子)、ついに『源氏物語』を書く!
ここに至るまでに紆余曲折がありましたね。
『カササギ語り』は消失。
根が暗くて鬱陶しいまひろだから逆に書ける『明るくて楽しい話』は
帝に献上するには軽すぎるということで、まひろ自身がボツに。
では帝にふさわしい物語とは何か?
「ご乱心も人ですから。人とは何なのでございましょうか?」
まひろは人間を描きたいと考えた。
清少納言(ファーストサマーウィカ)が宮廷の光輝く部分だけを書いたが、
まひろはもっと深い人間の心を描きたいと考えた。
だから道長(柄本佑)から帝のまわりの人たちのエピソードを聞いて取材した。
そこで出て来たのが──
『いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひけるなかに、
いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。
はじめより我はと思ひ上がりたまへる御方がた、めざましきものにおとしめ嫉みたまふ』
『源氏物語』の桐壺のことだが、モデルは定子(高畑充希)ですよね。
・帝にとんでもなく愛された女性
・周囲から嫌われ妬まれた女性
桐壺=定子だ。
定子が周囲から嫌われ妬まれたのは出家した身でありながら帝の寵愛を受けたから。
違っている点は、桐壺が「やむごとなき際にはあらぬ」身分の低い女性であること。
まひろ、攻めましたね。
道長も読んで「これはちょっと。帝の御機嫌を損なう……」とためらった。
定子がモデルの物語に対して一条天皇(塩野瑛久)は
「何だ、これは? 定子との美しい思い出を穢す気か!」と瞬間的に思った事だろう。
だが、ふたたび読み直そうとした。
物語は人の心の奥底に届くんですよね。
心を抉り、心に深く刻まれることもある。
エッセイ(=枕草子)だと、それはなかなか難しい。
帝の正式な評価は次回。
ちなみに『源氏物語』では、この後桐壺は死んでしまうわけだが、次に帝の心を奪うのは藤壺。
藤壺とは彰子(見上愛)のことなのだろう。
…………………………………………………………
まひろと道長は安定した関係になった。
何でも気軽に話せる関係。
何気ないひと言で相手の考えていることを見抜いてしまう関係。
もはや、ここに身分の違いはない。
永年連れ添った夫婦だ。
たとえば
「俺の願いを初めて聞いてくれたな」
さりげない言葉だが、ふたりの年月を感じさせる。
直秀(毎熊克哉)はふたりの共通の思い出だ。
直秀はふたりの心の中で生きている。
賢子を膝に乗せた道長は、まひろに出会った頃の事を思い出しているのかもしれない。
というか、道長は賢子が自分の娘であることを知らないのか。
「誰かが今俺が見ている月を一緒に見ていると願いながら、俺は月を見上げてきた」
これはまひろにとってパワーワードだ。
なぜならまひろも同じ思いで月を見上げていたから。
ふたりは月を見て、遠く離れたお互いのことを考えていた。
…………………………………………………………
というわけで、まひろがついに歴史の表舞台に出て来た。
・『源氏物語』は宮中のベストセラーに!
・倫子にバレる?
・明子は病床で道長が「まひろ」とつぶやいたことを知っている……。
・彰子はまひろとの出会いでどう変わるのか?
ここに至るまでに紆余曲折がありましたね。
『カササギ語り』は消失。
根が暗くて鬱陶しいまひろだから逆に書ける『明るくて楽しい話』は
帝に献上するには軽すぎるということで、まひろ自身がボツに。
では帝にふさわしい物語とは何か?
「ご乱心も人ですから。人とは何なのでございましょうか?」
まひろは人間を描きたいと考えた。
清少納言(ファーストサマーウィカ)が宮廷の光輝く部分だけを書いたが、
まひろはもっと深い人間の心を描きたいと考えた。
だから道長(柄本佑)から帝のまわりの人たちのエピソードを聞いて取材した。
そこで出て来たのが──
『いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひけるなかに、
いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり。
はじめより我はと思ひ上がりたまへる御方がた、めざましきものにおとしめ嫉みたまふ』
『源氏物語』の桐壺のことだが、モデルは定子(高畑充希)ですよね。
・帝にとんでもなく愛された女性
・周囲から嫌われ妬まれた女性
桐壺=定子だ。
定子が周囲から嫌われ妬まれたのは出家した身でありながら帝の寵愛を受けたから。
違っている点は、桐壺が「やむごとなき際にはあらぬ」身分の低い女性であること。
まひろ、攻めましたね。
道長も読んで「これはちょっと。帝の御機嫌を損なう……」とためらった。
定子がモデルの物語に対して一条天皇(塩野瑛久)は
「何だ、これは? 定子との美しい思い出を穢す気か!」と瞬間的に思った事だろう。
だが、ふたたび読み直そうとした。
物語は人の心の奥底に届くんですよね。
心を抉り、心に深く刻まれることもある。
エッセイ(=枕草子)だと、それはなかなか難しい。
帝の正式な評価は次回。
ちなみに『源氏物語』では、この後桐壺は死んでしまうわけだが、次に帝の心を奪うのは藤壺。
藤壺とは彰子(見上愛)のことなのだろう。
…………………………………………………………
まひろと道長は安定した関係になった。
何でも気軽に話せる関係。
何気ないひと言で相手の考えていることを見抜いてしまう関係。
もはや、ここに身分の違いはない。
永年連れ添った夫婦だ。
たとえば
「俺の願いを初めて聞いてくれたな」
さりげない言葉だが、ふたりの年月を感じさせる。
直秀(毎熊克哉)はふたりの共通の思い出だ。
直秀はふたりの心の中で生きている。
賢子を膝に乗せた道長は、まひろに出会った頃の事を思い出しているのかもしれない。
というか、道長は賢子が自分の娘であることを知らないのか。
「誰かが今俺が見ている月を一緒に見ていると願いながら、俺は月を見上げてきた」
これはまひろにとってパワーワードだ。
なぜならまひろも同じ思いで月を見上げていたから。
ふたりは月を見て、遠く離れたお互いのことを考えていた。
…………………………………………………………
というわけで、まひろがついに歴史の表舞台に出て来た。
・『源氏物語』は宮中のベストセラーに!
・倫子にバレる?
・明子は病床で道長が「まひろ」とつぶやいたことを知っている……。
・彰子はまひろとの出会いでどう変わるのか?